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家賃滞納時の賃料回収方法を徹底解説!賃貸物件所有者、管理会社は必読です

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  • 家賃滞納、滞納賃料の回収方法について

    賃貸住宅のオーナーや管理会社を悩ますのが、「家賃滞納問題」です。
    家賃滞納問題は、放置すると、雪だるま式に滞納額が増え、どんどん回収が難しくなり、問題が拡大します。

    筆者が所属する「咲くやこの花法律事務所」でご相談いただくケースの中には、数百万円という滞納が焦げ付いてしまっているケースもありますが、そういった場合は回収に非常に苦労することになります。

    そのため、家賃滞納が始まったら、早急に「督促状の送付」、「内容証明郵便」、「裁判」、「差し押さえ」などの方法をとる必要があります。

    今回は、これらの「家賃滞納、滞納賃料の回収方法」についてご説明したいと思います。

     

    ▼家賃滞納トラブルに関して今スグ相談したい方は、以下よりお気軽にお問い合わせ下さい。

    「咲くやこの花法律事務所」のお問い合わせページへ。

     

    1,この記事を読めばわかること

    ● 家賃滞納、滞納賃料の回収の手続きの流れ
    ● 本人、連帯保証人への督促状の送付のポイント
    ● 内容証明郵便による回収のポイント
    ● 裁判による回収のポイント
    ● 預金や給与などの差し押さえによる回収のポイント
    ●【補足】家賃の時効について
    ● 家賃滞納トラブルを賃貸トラブルに強い弁護士に相談するメリット
    ● 家賃滞納トラブルについて、咲くやこの花法律事務所の弁護士なら「こんなサポートができます!」

     

    2,家賃滞納、滞納賃料の回収の手続きの流れ

    まず、最初に、「家賃滞納、滞納賃料の回収の手続きの流れ」について確認しておきましょう。

    入居時に敷金や保証金を預かっている場合は、まず敷金や保証金を滞納家賃に充当することが多いと思います。また、保証会社と契約している場合は、保証会社が保証してくれるケースもあります。

    しかし、敷金や保証会社からの回収ができない場合は、「督促状の送付」、「内容証明郵便」、「裁判」、「差し押さえ」などの方法をとる必要があります。

    その場合の家賃滞納、滞納賃料の回収の手続きの一般的な流れは以下の通りです。

    家賃滞納、滞納賃料の回収の一般的な手続きの流れ

    (1)本人、連帯保証人への督促状の送付
    (2)内容証明郵便の送付
    (3)裁判
    (4)差押え

     

    このように、まず、「本人、連帯保証人への督促状の送付」を行い、それでも入金がない場合は、「内容証明郵便の送付」により再度支払いを督促します。

    内容証明郵便を送っても支払いがない場合は、「裁判」を起こさざるを得ません。

    さらに、裁判を経ても支払いがされない場合は、本人あるいは「連帯保証人の財産を差し押さえること」により、滞納家賃、滞納賃料を回収することになります。

    以下では、各段階におけるポイントをご説明していきたいと思います。

     

    3,本人、連帯保証人への督促状の送付のポイント

    まずは、家賃滞納があったら、できる限り早い段階で「督促状」を送りましょう。

    「できる限り早い段階で」という点が重要なポイントです。

    滞納家賃が何か月分もたまると、ますます支払いを得ることが困難になりますので、できる限り早い段階で回収に向けた行動をスタートさせることが必要です。

    では、「どのようにして督促状を送付していけばよいのでしょうか?」

    常習的な滞納者ではなく、単に支払い忘れであると思われる場合は、丁寧な文書で督促すれば問題ありません。一方、滞納が常習化している賃借人や、一度督促しても連絡が取れず支払いもないケースでは、法的な手続きを意識した督促状を送ることが必要になります。

    家賃滞納者あるいは賃料滞納者に督促状を送る際に、督促状に必ず記載するべき内容としては以下の4項目があります。

    督促状に必ず記載する項目

    (1)請求額
    (2)支払期限
    (3)振込先
    (4)期限までに支払わなければ、法的措置をとること

     

    以下で順番に見ていきましょう。

    (1)請求額

    滞納家賃、共益費、水道光熱費等の請求額を記載します。

    (2)支払期限

    発送日から1週間程度の支払期限を設定して督促しましょう。

    (3)振込先

    賃料の振込先については、当然、賃借人もわかっているはずではありますが、振込先がわからずに支払いが遅れることを避けるためにも、記載しておくことをおすすめします。

    (4)期限までに支払わなければ、法的措置をとること

    期限までに支払わなければ、法的措置をとること、その場合、「遅延損害金」や「弁護士費用」などもあわせて請求することになることを記載します。

    なお、連帯保証人がいる場合は、必ず、連帯保証人にも督促状を送りましょう。

    連帯保証人にも早期に督促を入れることによって、家賃滞納が発生していることを連帯保証人にも知らせ、滞納額が膨らまないうちに連帯保証人に対応させることが重要です。

     

    4,内容証明郵便による回収のポイント

    督促状を送っても支払いがされないときは、内容証明郵便での督促を行います。

    この場合の内容証明郵便は、支払わなければ法的措置をとることを最後の通告として記載し、支払いを促す目的で送るものです。

    賃貸人や管理会社の名前で送っても、相手にプレッシャーをかける効果が弱いので、弁護士に依頼して弁護士の名前で送ることがおすすめです。

    内容証明郵便の記載事項については、督促状と同じで、以下の項目を記載しましょう。

    家賃督促の内容証明郵便の記載事項

    (1)請求額
    (2)支払期限
    (3)振込先
    (4)期限までに支払わなければ、法的措置をとること
    (5)受け取り拒否の場合にそなえて、普通郵便でも発送したこと
    (6)弁護士にその後の交渉をまかせる場合は、「今後一切の連絡は弁護士宛てにしてください」との記載

     

    具体的な記載例については、以下を参考にしてください。

    家賃督促のための内容証明郵便の記載例

    家賃督促のための内容証明郵便の記載例

     

    ▶参考:「家賃督促のための内容証明郵便の記載例」のひな形はこちら(docx)

     

    内容証明は、賃借人の郵便受けに投函されるのではなく、直接、郵便配達員から賃借人に手渡しされます。

    そして、賃借人が受け取りを拒否したり、賃借人の不在が続き手渡しができない場合は、返送されて戻ってきてしまいます。このような場合にそなえて、内容証明郵便と同内容の文書を普通郵便でも郵送しておくことをおすすめします。

     

    5,裁判による回収のポイント

    内容証明郵便を送付しても、滞納家賃が支払われなければ、「裁判による回収」が必要になります。

    以下では、裁判による回収の際の手続きの流れとポイントについて、以下の項目に沿ってご説明したいと思います。

    裁判による回収の際の手続きの流れとポイント

    (1)まず、本人と連帯保証人の財産調査を行う。
    (2)適切な裁判制度を選択する。
    (3)訴訟の中で和解の申出があった場合の対応のポイント。

     

    では、順番に見ていきましょう。

    (1)まず、本人と連帯保証人の財産調査を行う。

    家賃滞納、滞納賃料の回収のための裁判では、裁判を起こす前に、まず、「本人と連帯保証人の財産調査を行うこと」が必要です。

    家賃滞納、滞納賃料について、内容証明郵便で支払いを督促しても支払いがされず裁判をしなければならないようなケースでは、裁判で勝訴しても、賃借人から「裁判で負けたが、金がない以上支払えない」と言われる場合があり、その対応を事前に検討しておくべきだからです。

    裁判で勝訴しても、勝訴後に家賃が支払われない場合は、本人あるいは連帯保証人の「財産を差し押さえて回収する」ことになり、そのために裁判の前に財産調査をしておくべきなのです。

    裁判前の本人、連帯保証人の財産調査のポイントは以下の通りです。

    裁判前の本人、連帯保証人の財産調査の4つのポイント

    ポイント1:
    連帯保証人の所有不動産の調査

    賃借人については不動産を所有していないケースが多いと思いますが、連帯保証人は不動産を所有していることもあります。連帯保証人の住所を調べて、住所が連帯保証人の持ち家になっているかどうかを調べておきましょう。

    持ち家であれば、裁判で勝訴した後に、連帯保証人の土地あるいは建物を差し押さえて競売にかけることにより回収することを検討できます。

    ポイント2:
    勤務先、預金口座の調査

    賃借人の勤務先は、入居申し込みの際に聴いていることが多いと思います。また、賃借人の勤務先の会社のWebサイトがあれば、取引銀行が記載されていることが多く、その場合は、従業員も取引銀行で給与受け取りの際の口座を開設することが一般的ですので、賃借人もその銀行に預金口座がある可能性が高いです。

    勤務先がわかれば、給与の差し押さえによる回収を検討することが可能です。また、預金口座がわかれば、預金差し押さえによる回収を検討することが可能です。

    ポイント3:
    自営業者の場合は、店舗等の調査

    賃借人あるいは連帯保証人が自営業者の場合は、店舗の所在地や店舗の取引先がわからないか調査しておきましょう。

    店舗の所在地がわかれば、店舗内の現金の差し押さえを検討することが可能です。また、店舗の取引先がわかれば、賃借人の店舗の取引先に対する債権の差し押さえによる回収を検討することが可能です。

    ポイント4:
    財産が見つからない場合の対応

    賃借人や連帯保証人の財産が見つからないときも、裁判を経て判決が出れば、新たに預金口座の調査等が可能になることがあります。

    ただし、このような判決後の調査で財産が見つかるかどうかは裁判の前にはわかりません。そのため、裁判の前の段階で財産が見つからない場合は、判決をもらっても家賃を回収できない可能性があることを踏まえて、訴訟の中で和解の話をして分割払いを認めることで対応すべきことが多いでしょう。

     

    以上、裁判前の財産調査についておさえておきましょう。

    (2)適切な裁判制度を選択する。

    家賃滞納の裁判で利用できる裁判制度としては、「支払督促」、「少額訴訟」、「通常訴訟」の3つがあります。

    この3つの制度を、手続に必要な労力が少ない順に並べると「支払督促」→「少額訴訟」→「通常訴訟」の順となりますが、それぞれにメリットとデメリットがありますので、状況に応じた適切な裁判制度を選択することが重要です。

    以下で順番に見ていきましょう。

    1.「支払督促」について

    支払督促」は、裁判所から文書で支払いの督促をしてもらう制度です。

    但し、支払督促を受けた側は、支払いに異議がある場合は、「異議」を申し出る手続きをすることができ、その場合は、支払督促が通常の裁判に移行することになっています。

    支払督促の制度のメリットとデメリットは次の通りです。

    ●支払督促のメリット

    ・賃借人側から異議が出なければ裁判所への出頭が必要ありません。
    ・賃借人側から異議が出なければ1か月半程度の比較的短期間で終わります。

    ●支払督促のデメリット

    ・支払督促は賃借人側から異議が出れば、通常訴訟に移行します。その場合、賃借人の住所の裁判所で審理を行うことになります。そのため、遠方の物件の賃借人については支払督促を行うと、異議が出て通常訴訟に移行した場合に遠方の裁判所まで出向かなければならないことに注意が必要です。
    ・支払督促では、賃料等金銭の支払いを求めることができるのみで滞納者に立ち退きをもとめることはできません。
    ・賃借人と連帯保証人の両方に請求する場合は、別々に支払督促の手続きをとる必要があります。

    2.「少額訴訟」について

    少額訴訟」は、60万円以下の請求について1回で裁判を終結させる手続きです。

    ただし、少額訴訟についても、訴えられた側は「少額訴訟ではなく通常訴訟で審理すること」を裁判所にもとめることができ、その場合は、少額訴訟の手続きは通常訴訟に移行します。

    少額訴訟のメリットとデメリットは次の通りです。

    ●少額訴訟のメリット

    ・1回で終了する裁判のため、比較的短期間で終わります。
    ・賃貸人の住所の裁判所で審理してもらうことが可能です。
    ・1つの訴訟で賃貸人と連帯保証人に対して、同時に請求すること(併合請求)が可能です。

    ●少額訴訟のデメリット

    ・少額訴訟では、賃料等金銭の支払いを求めることができるのみで滞納者に立ち退きをもとめることはできません。
    ・少額訴訟は賃借人側が「少額訴訟ではなく通常訴訟で審理すること」を裁判所に求めた場合は、通常訴訟に移行します。この場合、1回で裁判が終了するという少額訴訟のメリットが得られません。

    3.「通常訴訟」について

    通常訴訟は、もっとも一般的な裁判手続きです。

    通常訴訟のメリットとデメリットは次の通りです。

    ●通常訴訟のメリット

    ・賃料等金銭の支払いだけでなく、同時に滞納者に立ち退きを求めることも可能です。
    ・賃貸人の住所の裁判所で審理してもらうことが可能です。
    ・1つの訴訟で賃貸人と連帯保証人に対して、同時に請求すること(併合請求)が可能です。

    ●通常訴訟のデメリット

    ・訴訟が1回の期日で終了せずに、期間がかかることがあります。

     

    このように、「支払督促」、「少額訴訟」については手続に必要な労力が少ないことが主な利点になります。ただし、滞納賃料の請求について法的な手続をとらなければならない場面では、滞納者に対して立退きの請求もしなければならないことが多いと思いますが、これは「支払督促」や「少額訴訟」で行うことができません。

    そのため、すでに家賃滞納者が退去済みの場合は、「支払督促」、「少額訴訟」を検討することが可能ですが、家賃滞納者が退去していない場合は、「通常訴訟」を選択し、滞納家賃の請求と同時に立退きの請求も行うことが適切です。

    (3)訴訟の中で和解の申出があった場合の対応のポイント。

    通常訴訟を行う中で、賃借人の側から、滞納賃料を分割で支払いたいという和解の申し出があることがあります。また、支払督促や少額訴訟についても、賃借人の側から滞納賃料を分割で支払いたいという申し出があることがあります。

    このように訴訟の中で賃借人から和解の申出があった場合の対応としては、以下の点をポイントとしておさえておきましょう。

    訴訟の中で和解の申出があった場合の対応のポイント

    ポイント1:
    和解を受け入れるかどうか検討する。

    ポイント2:
    滞納者を退去させる方針のときは、退去を和解の条件とする。

    ポイント3:
    連帯保証人がいるときは、連帯保証人にも支払い義務を負わせる。

    ポイント4:
    分割払いの期間は1年程度までを目安とする。

    ポイント5:
    分割払いが遅れた場合の遅延損害金を明記する。

    ポイント6:
    分割払いが遅れた場合の「期限の利益喪失条項」を明記する。

     

    以下で順番に見ていきましょう。

    ポイント1:
    和解を受け入れるかどうか検討する。

    訴訟の中で賃借人側から和解の申出があった場合に和解を受け入れるかどうかについては、「和解を受け入れなかった場合にどういう方針をとることができるのか」を踏まえて、検討することが必要です。

    和解を受け入れなかった場合、裁判所から判決による支払い命令を出してもらうことになります。

    賃借人や連帯保証人の財産が見つかっている場合は、裁判所で判決をもらった場合に、その財産を差し押さえて回収することができます。しかし、賃借人や連帯保証人の財産が見つかっていない場合には、裁判所で判決をもらっても、実際に支払いを得られるかどうか不明な点が残りますので、和解の提案を受け入れるべき場合が多いといええるでしょう。

    ポイント2:
    滞納者を退去させる方針のときは、退去を和解の条件とする。

    滞納者がまだ入居中の場合は、滞納者を退去させるのかどうかを検討しなければなりません。

    滞納者が悪質で退去させたほうがよい場合は、賃貸人が指定する期限までに退去することを和解の条件として盛り込むことが必要です。

    ポイント3:
    連帯保証人がいるときは、連帯保証人にも支払い義務を負わせる。

    連帯保証人がいるときは、賃借人の支払義務について、連帯保証人も責任を負う内容の和解にすることが重要です。

    ポイント4:
    分割払いの期間は1年程度までを目安とする。

    家賃滞納、滞納賃料についての和解は分割払いの話になることがほとんどです。

    分割払いの場合、あまりに分割払いの期間が長くなると、回収に時間がかかりすぎるうえ、入金の管理の手間もありますので、原則として、分割払いの期間は1年程度までを目安とすることが適切です。

    ポイント5:
    分割払いが遅れた場合の遅延損害金を明記する。

    分割払いが遅れた場合のペナルティとして、遅延損害金について明記しておきましょう。
    遅延損害金の利率については、消費者契約法の上限利息である「14.6%」を採用するケースが多くなっています。

    ポイント6:
    分割払いが遅れた場合の「期限の利益喪失条項」を明記する。

    期限の利益喪失条項とは、「賃借人による分割払いが遅れた場合に、賃借人は残金を一括で支払わなければならない」というルールを定める和解条項です。

    この期限の利益喪失条項が入っていなければ、分割払いが遅れた場合や支払われなかった場合に賃借人に残金を一括請求することが困難になりますので、必ず入れておきましょう。

     

    以上、ここでは「裁判による回収の流れとポイント」についてご説明しました。重要なポイントですので、必ずチェックしておきましょう。

     

    6,預金や給与などの差し押さえによる回収のポイント

    次に、裁判で勝訴判決をもらった場合の、「差し押さえによる回収について」ご説明したいと思います。

    裁判で勝訴判決をもらっても、賃借人や連帯保証人が支払いをしない場合は、賃借人や連帯保証人の財産を差し押さえることにより回収します。

    以下では、「不動産、給与、預金、生命保険、動産の差押え」について見ていきたいと思います。

    (1)不動産の差押え

    賃借人に所有不動産がある場合は多くないと思いますが、連帯保証人については不動産を所有しているケースがあります。

    その場合は、「不動産を差し押さえて競売にかけること」により、賃料を回収することができます。

    不動産は比較的見つけやすい財産ですが、差し押さえて競売にかける手続きに時間がかかることがデメリットになります

    (2)給与の差押え

    賃借人あるいは連帯保証人の勤務先がわかっている場合は、「給与を差し押さえること」により、賃料を回収することができます。

    ただし、給与の差押えができる金額については、以下の通り制限があります。

    給与の差押えができる額の上限

    給与の差押えができる額の上限は、「通勤手当を除いた毎月の給与手取り額が44万円以内の場合」と「通勤手当を除いた毎月の給与手取り額が44万円を超える場合」で異なりますので、以下でそれぞれの場合にわけてご説明します。

    1,通勤手当を除いた毎月の給与手取り額が44万円以内の場合

    通勤手当を除いた毎月の給与手取り額の「4分の1の金額」が給与の差押えができる額の上限となります。

    ▶参考例:

    通勤手当を除いた手取り月額給与が24万円の場合、毎月6万円が差し押さえることができる額となります。

    2,通勤手当を除いた毎月の給与手取り額が44万円を超える場合

    通勤手当を除いた毎月の手取り給与のうち、「33万円を超える額全額」が給与の差押えができる額の上限となります。

    ▶参考例:

    通勤手当を除いた手取り月額給与が48万円の場合は、15万円が差し押さえることができる額となります。

     

    このように給与の差押えについては、毎月差し押さえる額について上限があるため、分割で回収することになり、回収に時間がかかることがデメリットになります。

    (3)預金の差押え

    賃借人あるいは連帯保証人の預金口座がわかっている場合は、「預金を差し押さえること」により、賃料を回収することができます。

    ▶参考:「預金の差押え」について

    預金の差押えは差押えによる回収方法の中で最も手続的な負担が少なく、よく利用される手法の1つです。

    ただし、実際に回収を実現するためにはさまざまな注意点をおさえておかなければなりません。そのため、「預金差押えのポイント」についての記事もあわせて確認しておきましょう。

     

     

    (4)生命保険の差押え

    賃借人あるいは連帯保証人が契約している生命保険会社がわかっている場合は、「生命保険を差し押さえること」により、賃料を回収することができます。

    (5)動産の差押え

    賃借人あるいは連帯保証人が自営業で店舗を経営している場合は、「店舗の商品や現金、備品類を差し押さえること」ができます。

    ただし、債務者保護の立場から、「66万円までの現金」や「債務者の仕事に必要な器具、備品類」については差押えが禁止されています(「差押禁止財産」とよばれます)。

     

    以上、差押えによる回収についてもおさえておきましょう。

     

    7,【補足】家賃の時効について

    最後に賃貸住宅の家賃やオフィスビルの賃料の消滅時効について、ご説明したいと思います。

    賃貸住宅の家賃やオフィスビルの賃料は、契約書上の支払日から「5年」が経つと時効になります。

    そのため、5年間は請求することが可能ですが、現実には、時間がたてばたつほど、回収が難しくなりますので、家賃滞納が始まったらすぐに回収のためのアクションを起こすことが重要です。

     

    8,まとめ

    今回は、賃貸オフィスや賃貸住宅の「家賃滞納や滞納賃料の回収方法」についてご説明しました。

    「本人、連帯保証人への督促状の送付」→「内容証明郵便」→「裁判」→「差押え」という回収の流れをご理解いただけたと思います。

    また今回ご紹介した「家賃滞納や滞納賃料の回収方法」と必ずセットで確認いただきたいのが、「家賃滞納者を早期に退去させる方法」です。

    家賃や賃料については、滞納者を早期に退去させて、滞納額を増やさないことも重要です。

    「家賃滞納者を早期に退去させるためのポイント」については、以下の記事も必ずあわせて確認しておいてください。

     

    9,家賃滞納トラブルを賃貸トラブルに強い弁護士に相談するメリット

    家賃滞納トラブルについては最初は管理会社や賃貸人において対応されることが多いと思います。

    しかし、管理会社や賃貸人において督促を行っても、前に進まないときは、放置しないで、できる限り早く弁護士にご相談いただくことが重要になります。弁護士に相談せずに放置すると、滞納額がますます増えてしまい、回収が困難になります。

    「家賃滞納トラブルが発生した際、賃貸トラブルに強い弁護士に相談するメリット」については、以下で詳しく解説していますので、こちらも合わせて確認しておきましょう。

     

    10,家賃滞納トラブルについて、咲くやこの花法律事務所の弁護士なら「こんなサポートができます!」

    最後に、家賃滞納トラブルについて、咲くやこの花法律事務所でできるサポート内容をご説明します。

    咲くやこの花法律事務所で現在行っている、家賃滞納トラブルについてのサポート内容は以下の通りです。

    (1)家賃滞納トラブルについての相談

    咲くやこの花法律事務所では家賃滞納トラブルに関するご相談を常時承っています。賃貸トラブルに精通した弁護士が、個別の事情やご相談者のご希望をおうかがいしながら、ベストな解決方針とそのための手段を明確にご回答します。

    (2)弁護士による滞納者との交渉

    咲くやこの花法律事務所では、裁判になる前に弁護士が滞納者と交渉して、賃料の回収や入居者の立ち退きを実現してきた実績が多数あります。弁護士による交渉により、まずは、裁判をしないで、弁護士による入居者との交渉により、滞納トラブルを解決することを目指します。

    なお、参考として、「咲くやこの花法律事務所の弁護士による交渉の成功実績」についても参照してください。

     

    (3)裁判

    咲くやこの花法律事務所では、家賃滞納トラブルに関して、賃料の回収や入居者の立ち退きを求める裁判のご依頼も常時承っております。賃貸トラブルに精通した弁護士が迅速に裁判を遂行し、滞納問題を解決します。また、判決後の差押えによる回収手続きや、入居者の強制退去の手続きもあわせて行っております。

     

    家賃滞納トラブルは、初動のスピード、正しい方法で対応を進めていかないと滞納賃料の回収も退去も困難になって、どんどん泥沼化します。家賃滞納が始まった時点で、早めに「咲くやこの花法律事務所」の不動産賃貸に強い弁護士にご相談ください。

     

    11,不動産賃貸トラブルに強い弁護士がそろう「咲くやこの花法律事務所」に今すぐお問い合わせ

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    記事作成弁護士:西川 暢春
    記事作成日:2017年4月28日

     

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