裁量労働制の労使協定の届出に関する注意点について
閉じる
企業向け法律講座ブログ

裁量労働制の労使協定の届出に関する注意点について

2011年01月14日

システム会社やデザイン会社、広告代理店などの業界で残業代のリスクを減らすために利用できる可能性があるのが、 「専門型裁量労働制」という制度です。

この制度は専門性の高い一定の職種について、業務遂行の手段や方法、時間配分等を大幅に労働者の裁量にゆだねる必要があるとして、 実際の労働時間の長短にかかわらず、労使であらかじめ定めた時間働いたものとみなす制度です。

この制度を利用すれば、実際の労働時間にかかわらず、あらかじめ決めた時間勤務したものとみなすことができ、 残業代を発生させないことができます。

ただし、適用できる職種が法律で決められています。
たとえば、システム会社では「情報システムの分析や設計の業務」を担当する従業員について適用できます。
広告代理店ではコピーライターの業務に従事する従業員に適用できます。

このように、適用できる職種は限られているものの、その職種の従業員については残業代の心配をしなくてよくなるので、 非常に有効な制度ではあります(ただし、休日労働や深夜労働の際は、割り増し賃金を支払う必要があります)。

この制度の採用にあたっては、労使協定を締結し、労働基準監督署に届け出ることが必要です。

注意したいのは、この届出は各事業所ごとに必要だという点です。

たとえば、大阪本社と東京支社がある場合、東京支社でもこの制度を利用するためには、 大阪本社とは別に東京の労働基準監督署にも届けを出す必要があります。

事業所が複数ある会社は、本社以外の事業所で専門型裁量労働制の届けを出し忘れて、 この制度の適用を受けられないということがないように注意が必要です。

実際に会社が本社で専門型裁量労働制の届けを出して、残業代を支払わない処理をしていたところ、 支社の従業員から残業代請求の訴訟が提起され、過去にさかのぼって残業代の支払いを余儀なくされたという例があります。

事業所が複数ある会社で、専門型裁量労働制を採用されている場合には、 対象の従業員がいるすべての事業所で届けが出ているか一度確認してみられることをお勧めします。

顧問実績170社 以上!企業法務に特に強い弁護士が揃う 顧問弁護士サービス

企業法務の取扱い分野一覧

お問い合わせ状況

昨日のお問い合わせ件数4
今月のお問い合わせ件数48

企業法務に強い弁護士紹介

西川 暢春 代表弁護士
西川 暢春(にしかわ のぶはる)
大阪弁護士会、近畿税理士会/
東京大学法学部卒
小田 学洋 弁護士
小田 学洋(おだ たかひろ)
大阪弁護士会/広島大学工学部工学研究科
池内 康裕 弁護士
池内 康裕(いけうち やすひろ)
大阪弁護士会/大阪府立大学総合科学部
片山 琢也 弁護士
片山 琢也(かたやま たくや)
大阪弁護士会/京都大学法学部
堀野 健一 弁護士
堀野 健一(ほりの けんいち)
大阪弁護士会/大阪大学
荒武 宏明 弁護士
荒武 宏明(あらたけ ひろあき)
大阪弁護士会/大阪大学文学部
米田 光晴 弁護士
米田 光晴(よねだ みつはる)
大阪弁護士会/関西学院大学法学部
渕山 剛行 弁護士
渕山 剛行(ふちやま よしゆき)
大阪弁護士会/大阪大学法学部法学科
弁護士紹介一覧へ

メディア掲載情報

「わかりやすい・説明親切な対応・迅速なレスポンス」を徹底している弁護士として、フジサンケイビジネスアイに掲載されました。
弁護士法人咲くやこの花法律事務所 YouTube
大阪弁護士会
企業法務のお役立ち情報 咲くや企業法務.NET