下請法の書面調査について
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下請法の書面調査について

2011年01月14日

今回は、下請代金支払遅延等防止法(以下、長いので「下請法」と略します)について書きたいと思います。

この法律は、下請業者を保護する法律です。
特に親業者として下請業者に発注している会社はこの法律に注意する必要があります。

さまざまな場面で適用されますが、IT関連企業でも、この法律が問題とされる場面が増えています。

たとえば、映像、音楽などのコンテンツ制作の分野の取引では、

  1. 資本金1000万円超の親事業者が法人化していない下請業者に発注する場合
  2. 資本金1000万円超5000万円以下の親事業者が資本金1000万円以下の下請事業者に発注する場合
  3. 資本金5000万円超の親事業者が資本金5000万円以下の下請業者に発注する場合

に下請法が適用されます。

下請法では、下請業者を保護するために、親業者からの理由のない返品や、 一方的な代金減額を禁止するなどさまざまな規制を設けています。
特に、違反事例として多いのは、発注書面の不交付・不備です。

下請法の適用がある取引では、発注者は発注の際たたちに発注書面を下請業者に交付しなければならないとされており、 しかも発注書面に記載すべき内容が法律で決められています。

つまり、コンテンツ制作業者がコンテンツの制作を下請けに出す場合、 必ず法律上の記載事項をすべて記載した発注書を記載する必要があるのです。
この発注書を交付していなかった、あるいは交付していても記載事項が漏れていたという違反が多く報道されています。

ここで、よく親業者が誤解されているのは、下請業者も特に発注書面について要望していないから問題ないのではないかという誤解です。
実際、コンテンツ制作などの業界ではきちんとした発注書面を交付していない会社は珍しくなく、発注書を出さないからといってクレームを いう下請業者は少ないのかもしれません。

「うちは下請業者と仲良くやってるから、調査があっても大丈夫。下請業者も別に発注書面なんていらないって言ってるよ」 とおっしゃる社長さんもおられます。

しかし、下請法については、公正取引委員会という役所が定期的に書面調査を行っています。
この書面調査は、下請業者に対してだけではなく、親事業者に対しても行われます。
親事業者に対して書面調査があれば、回答義務があり、虚偽の回答には罰金が科せられます。

そして、書面調査の際は発注書面の交付の有無・内容についても必ず調査されます。
仮に下請業者が発注書面について特に不満を感じていなくても、親業者が調査の対象となれば、回答せざるを得ず、回答により不備が発覚すれば、 罰金等のペナルティーがあります。

下請業者がとくに不満を述べていないからと言って、下請法を無視するのは非常にリスクが高いです。
経営者のみなさんにはこの点をご注意いただきたいと思います。

下請法の概要については
http://www.jftc.go.jp/sitauke/pointkaisetsu.pdf
がわかりやすくおすすめです。

下請法の守備範囲はかなり広範です。
今回コンテンツ制作を例にあげましたが、プログラム制作、製造業、修理業、運送業、 倉庫業その他の非常に広範な業種の下請取引が対象になります。

自社の取引が大丈夫か不安な方、発注書面・その他書面の作成方法について知りたい方はぜひ当事務所にご相談ください。

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