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【知らないとリスク大】小売業、製造業は必ずチェック!売買基本契約書の瑕疵担保責任条項のリーガルチェック3つのポイント!

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  • 売買基本契約書の瑕疵担保責任条項のりガールチェック
    小売業や通販会社など、商品の仕入れを継続的に行う会社で重要になるのが、商品仕入れ先との「売買基本契約書」です。また、製造業でも、原材料の仕入れについて、仕入れ先との間で「売買基本契約書」を取り交わすことがよくあります。
    この売買基本契約書の中でも、特に重要なポイントが、購入した商品や原材料に不良があった場合の「瑕疵担保責任」に関する契約条項です。

    今回は、商品や原材料を仕入れる買主側の立場で、仕入れ先と売買基本契約を締結する際に、特に注意しなければならない瑕疵担保責任条項のリーガルチェックのポイントをご説明します。

     

    今回の記事で書かれている要点(目次)

    ●最初に解説!そもそも「瑕疵担保責任」とは?
    ●売買基本契約書の瑕疵担保責任条項に関する3つのリーガルチェックのポイント!
    ●ポイント1:瑕疵担保責任の期間についてのチェックポイント!
    ●ポイント2:瑕疵担保責任の内容についてのチェックポイント!
    ●ポイント3:損害賠償責任の範囲についてのチェックポイント!

     

    最初に解説!そもそも「瑕疵担保責任」とは?

    売買基本契約書の瑕疵担保責任のリーガルチェックのポイントをご説明する前に、まずは、「そもそも瑕疵担保責任とは何か」を確認しておきましょう。

    『瑕疵担保責任とは、購入した商品や原材料について、納品時の検査で発見できなかった欠陥があとになってわかった場合に、売主が買主に対し欠陥についての補償をする責任をいいます。』

    瑕疵担保責任が問題になるのは、たとえば、以下のようなケースです。

    瑕疵担保責任が問題となるケースの具体例

    【ケース1】食料品の瑕疵
    加工食品を仕入れて消費者に販売したが、無認可の添加物が使用されていたことがあとでわかって、消費者からの回収・消費者への返金の対応が必要となるケース

    【ケース2】衣類の瑕疵
    衣類を仕入れて消費者に販売していたが、色移りする不具合があることがあとでわかり、消費者から色が移った衣類について、損害の賠償を求められるケース

    【ケース3】原材料の瑕疵
    製造業者が加工用に仕入れた原材料が、規格を満たしていないことがあとでわかり、製品の再生産が必要になるケース

    このように、瑕疵担保責任はあらゆる種類の売買契約で問題となります。ここでは、瑕疵担保責任が、買主が購入した商品や原材料について検査で発見できないような欠陥があとで見つかった場合に、買主が売主に対して求めることができる補償であることをおさえておきましょう。

     

    売買基本契約書の瑕疵担保責任条項に関する3つのリーガルチェックのポイント!

    売買基本契約書の瑕疵担保責任条項に関するリーガルチェックのポイントは以下のとおりです。

    瑕疵担保責任条項に関する3つのリーガルチェックのポイント

    ポイント1:瑕疵担保責任の期間についてのチェックポイント
    ポイント2:瑕疵担保責任の内容についてのチェックポイント
    ポイント3:損害賠償責任の範囲についてのチェックポイント

    この3つのポイントは、経営上のリスク対策として必ずおさえておかなければいけない重要ポイントになります。
    以下で順番にご説明します。

     

    ポイント1:瑕疵担保責任の期間についてのチェックポイント!

    瑕疵担保責任条項に関する1つ目のリーガルチェックのポイントとなるのが、「瑕疵担保責任の期間」です。

    会社間の売買契約の瑕疵担保責任の期間は、商法526条2項により、「納品日から6か月」が原則となります。つまり、買主は商品に不良を発見した場合、納品日から6か月以内であれば、売主に対して補償を求めることができます。ただし、商法526条2項により「6か月」となるのは、契約書に瑕疵担保責任の期間についての記載がない場合です。契約書で6か月より短い期間を定めれば、契約書で定めた期間が有効になります。

    そのため、売主が提示する契約書では、瑕疵担保責任の期間がたとえば「3か月」などとなっているものもあります。瑕疵担保責任の期間が3か月となっている場合は、納品から3か月たった後に商品の欠陥が見つかっても、買主は補償を受けられないことになりかねません。

    そこで、売主が提示する売買契約書で瑕疵担保責任の期間が6か月未満に定められている場合は、商法の規定通り、6か月の瑕疵担保責任の期間を確保するように契約書の修正を交渉しましょう。このように「瑕疵担保責任の期間について6か月未満とされていないかチェックすること」が、瑕疵担保責任条項に関する1つ目のリーガルチェックのポイントとなります。

     

    ポイント2:瑕疵担保責任の内容についてのチェックポイント!

    瑕疵担保責任条項に関する2つ目のリーガルチェックのポイントとなるのが、「瑕疵担保責任の内容」です。

    具体的には、瑕疵担保責任の内容に、以下の2つが含まれているかを確認する必要があります。

    瑕疵担保責任の内容についての2つのチェックポイント

    チェックポイント1:
    「損害の賠償」を瑕疵担保責任の内容に含んでいるか?

    チェックポイント2:
    「契約解除」を瑕疵担保責任の内容に含んでいるか?

    以下でこの2つについて順番に説明します。

    チェックポイント1:
    「損害の賠償を瑕疵担保責任の内容に含んでいるか?」

    納品された商品や原材料に瑕疵(欠陥)があった場合、瑕疵によって買主に損害が発生することがあります。そのため、瑕疵担保責任の内容として、「瑕疵によって買主に発生した損害の賠償」を含めておくことが必要です。

    具体的なケースで考えてみましょう。

    ●参考ケース例●

    たとえば、衣類を仕入れて消費者に販売していたが、色移りする瑕疵があることがあとでわかったケースでは、色移りの被害について消費者から損害の賠償を求められることがあります。
    そのため、仕入れ先から色移りしない良品に交換してもらえれば済むというものではなく、消費者に対する賠償分も仕入れ先に負担してもらうことが必要です。

    また、たとえば、製造業者が加工用に仕入れた原材料が、規格を満たしていないことがあとでわかり、再生産が必要になるケースでは、再生産のために再度他の原材料も購入しなければなりませんし、再生産のための人件費の負担も発生します。
    そのため、単に仕入れ先に良品を再度納入してもらえば済むというものではなく、再度製造するための費用を仕入れ先に負担してもらうことが必要です。

    これらの例からもわかるように、瑕疵担保責任の内容に「損害賠償」を含めておくことが必要不可欠です。

    ところが、売主が提示する契約書では、瑕疵担保責任の内容が良品との交換に限定されていることがよくあります。
    たとえば、次のようなケースです。

    ●参考例●

    「瑕疵担保責任の内容が制限されている契約条項の例」

    第〇条

    1 売主が目的物を納入した後6か月以内に、買主が目的物に瑕疵を発見した場合、買主は、売主に対し、修理または交換を請求することができる。

    2 本条の規定は目的物の瑕疵に関する売主の責任の一切を規定したものであり、法律上の瑕疵担保責任に代わるものとする。

    上記のような契約条項では、商品に瑕疵があった場合に買主が売主に要求できる内容が「修理あるいは交換」に限定され、損害賠償の請求はできないことになります。そこで、損害賠償請求が瑕疵担保責任の内容に含まれない契約条項になっている場合は、売主に対し、契約条項の修正を交渉することが必要です。

    チェックポイント2:
    「契約解除を瑕疵担保責任の内容に含んでいるか?」

    納品された商品や原材料に瑕疵があったという場面では、再度、良品を納品してもらうのではなく、売買契約を解除して代金を返還してもらう必要がある場合があります。
    そのため、瑕疵担保責任の内容に「売買契約の解除」を含めておくことが必要です。

    ●参考ケース例●

    たとえば、製造業者が加工用に仕入れた原材料が、規格を満たしていないことがあとでわかったようなケースでは、再生産しても販売先に対する納期に間に合わず、販売先との契約が解除されてしまうケースもあるでしょう。
    このような場合に、仕入れ先に良品を再度納入してもらっても、販売先との契約が解除されている以上、意味がありません。むしろ、買主としては、仕入れ先との売買契約を解除し、仕入れ先に支払った代金を返還してもらうことが必要になります。

    しかし、前述の「瑕疵担保責任の内容が制限されている契約条項の例」では、良品との交換は請求できますが、契約を解除して支払った代金を返金してもらうことはできないことになりかねません。

    そこで、「瑕疵によって取引の目的を達成できない場合は売買契約を解除できること」を、瑕疵担保責任の内容に含めるように、売主に対して、契約条項の修正を交渉することが必要です。

    「損害賠償責任」「契約解除」の2点を盛り込んだ修正例は以下の通りです。

    ●参考例●

    「瑕疵担保責任の内容に損害賠償・契約解除を盛り込んだ契約条項の例」

    第〇条

    1 売主が目的物を納入した後、6か月以内に、買主が目的物に瑕疵を発見した場合、買主は、売主に対し、修理または交換を請求することができる。また、買主は、目的物の瑕疵に起因して損害を被った場合は、その損害の賠償を売主に請求することができる。

    2 買主は、目的物の瑕疵のために取引の目的を達成できないときは、売買契約を解除して、代金未払いの場合は代金の支払いを拒絶し、代金既払いの場合は代金の返還を求めることができる。

    このように、売買契約書の瑕疵担保責任条項については、「責任の期間」だけでなく、「責任の内容」にも注意しなければなりませんので、おさえておきましょう。

     

    ポイント3:損害賠償責任の範囲についてのチェックポイント!

    瑕疵担保責任条項に関する3つ目のリーガルチェックのポイントとなるのが、「損害賠償責任の範囲」です。

    前の項目で説明した通り、瑕疵担保責任の内容として、損害賠償責任の項目を記載しておくことが重要です。しかし、損害賠償責任の項目を記載していても、別の条項で、損害賠償責任に上限を設けるなどの制限をしているケースがあり、注意が必要です。

    参考例●

    「損害賠償責任の範囲が制限されている契約条項の例」

    第〇条

    買主及び売主は本契約の履行に関し、相手方に損害を与えたときは、その損害を賠償する。ただし、本契約の履行に関して買主ないし売主が相手方に対して負担する損害賠償の累計総額は、買主が売主から購入した目的物の代金の総額を限度とする。

    売主側から提示される契約書では上記のように損害賠償の責任に上限が設けられているケースがよくあります。このような契約条項が入っている場合、買主は商品や原材料の瑕疵により、仕入れ先に支払った代金以上の損害を被っていたとしても、支払った代金が損害賠償額の上限になります。

    しかし、例えば、製造業者が加工用に仕入れた原材料が、規格を満たしていないことがあとでわかり、再生産が必要になるケースでは、再度、原材料費や人件費をかけてラインを動かさなければなりません。その結果、仕入れた原材料の代金額以上の損害が買主に発生することもあります。

    このようなケースでも、買主に発生したすべての損害を売主に負担させることができるようにしておかなければなりません。そこで、損害賠償責任に上限を設ける規定が契約書に入っている場合は、上限のない損害賠償責任条項に修正してもらうように交渉しましょう。

    修正案としては、たとえば以下のような条項になります。

    ●参考例●

    「損害賠償責任の範囲が制限されていない契約条項の例」

    第〇条

    買主及び売主は本契約の履行に関し、相手方に損害を与えたときは、その損害を賠償する。

    このように、損害賠償額の上限のない契約条項に修正してもらうことが必要です。売買契約書の瑕疵担保責任については、「損害賠償責任の範囲」についても注意しなければなりませんので、おさえておきましょう。

     

    まとめ

    今回は、売買基本契約書の瑕疵担保責任条項について、リーガルチェックのポイントを以下のように3つご説明しました。

    ポイント1:瑕疵担保責任の期間についてのチェックポイント
    ポイント2:瑕疵担保責任の内容についてのチェックポイント
    ポイント3:損害賠償責任の範囲についてのチェックポイント

    売主が提示する契約書を十分に確認しないでそのまま締結すると、購入した商品や原材料に欠陥があった場合の対応の補償が買主側に著しく不利になっていることもあり、要注意です。今回、ご説明した3つのポイントを必ずチェックしていただき、売主と交渉されることをおすすめします。


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