ユニオン・労働組合との団体交渉の注意点と弁護士に相談するメリット、弁護士費用を解説

ユニオンや労働組合との団体交渉の注意点と弁護士への相談のメリット

最近は従業員との労務トラブルについて、企業が、「ユニオン」あるいは「合同労働組合」と呼ばれる外部の労働組合から、突然、団体交渉を申し入れられるというケースが増えています。

これらの外部労働組合から団体交渉を申し入れられるきっかけになることが多いのが「賃金や残業代の問題」、「解雇・退職のトラブル」、「いじめ・セクハラ・パワハラ・マタハラのトラブル」などです。

ユニオンの交渉担当者の中には、これらのトラブルについて企業の弱点を徹底的に攻め、また、法律の知識を駆使して、有利な交渉結果を引き出すことを信条としている者も少なくありません。

その結果、企業がたちうちできずに、感情的な対応や違法な対応をしてしまい、不利な立場に追い込まれるケースも多いのが実情です。

そこで、今回は、ユニオンや労働組合との団体交渉を行う際の「基本的な注意点」と「弁護士に同席を依頼するメリット」、「弁護士の正しい選び方」、「弁護士費用」についてなどをご説明したいと思います。

特に社内に労使トラブルを抱えておられる企業の方は、いつユニオンや合同労働組合からの団体交渉を求められてもおかしくない状況ですのでぜひ確認しておいてください。

 

今回の記事で書かれている要点(目次)

1,この記事を読めばわかる要点

●「団体交渉」とは?
●弁護士が教える「ユニオン・労働組合」との団体交渉の注意点
・注意点1:団体交渉を拒否してはならない
・注意点2:組合を嫌悪する発言はしない
・注意点3:従業員の組合への加入状況を調査してはならない
・注意点4:組合の組織や運営を非難したり、誹謗中傷をしない
・注意点5:団体交渉中の従業員についての配置換えや給与・待遇の変更は慎重にする
・注意点6:団体交渉での暴言を放置してはならない
・注意点7:団体交渉に強い弁護士に相談するメリットと正しい選び方
●【補足】団体交渉の同席を弁護士に依頼した時の弁護士費用について
●咲くやこの花法律事務所の弁護士なら「団体交渉の相談についてこんなサポートができます!」

 

2,「団体交渉」とは?

ユニオン・労働組合との団体交渉時の注意点についてのご説明をする前に、そもそも「団体交渉とはなにか」についてご説明しておきたいと思います。

「団体交渉」とは?

団体交渉とは、労働組合の代表者と使用者(企業側)とが、労働条件その他労使関係のあり方について交渉することです。

 

団体交渉における交渉事項は、以下のように多岐にわたります。

団体交渉における交渉事項の例

●賃金や残業の問題
●解雇・退職のトラブル
●いじめ・セクハラ・パワハラ問題
●賞与の査定の問題

 

団体交渉は、下記でご説明する「団体交渉権」に基づくものであり、企業側は正当な理由がなく交渉を断ることはできない点が、通常の交渉とは大きく異なります。

▶参考:「団体交渉権」とは?

団体交渉を行うことは、労働者の権利として憲法で保障されています。この団体交渉を行う権利のことを団体交渉権といい、労働組合法はその裏返しとして使用者に団体交渉に応じる義務があると定めています。

 

今回の記事では、労働組合との団体交渉の中でも特に最近増えている「ユニオン」との団体交渉についてご説明したいと思います。

▶参考:「ユニオン」とは?

「ユニオン」とは、どこの職場に属するかなどとは無関係に、労働者なら誰でも加入することができる個人加盟の労働組合です。「合同労働組合」、「合同労組」などとも呼ばれます。

大企業に多い企業内の労働組合と異なり、企業への帰属意識がないため、会社の実情などを考慮せずに、労働者側の権利を主張する傾向が強いことが特徴です。「ユニオン」の基本的な交渉戦術も、企業の弱点を徹底的に攻めて有利な条件を引き出すなど、企業内の労働組合とは全く異なるものになっています。

従業員がユニオンに加入するのは、会社内で、残業代の未払いや解雇、あるいは配転といった労使関係での問題が起きたときです。最近では、ユニオンはインターネットなどで広く労働相談を募集しており、相談に来た労働者を組合員として、労働者の所属企業に団体交渉を申し入れることを行っています。

 

それでは、以下で、ユニオン・労働組合との団体交渉の注意点 について見ていきましょう。

 

3,弁護士が教える「ユニオン・労働組合」との団体交渉の注意点

ユニオン・労働組合との団体交渉の注意点としておさえておいていただきたい点は以下の7点です。

ユニオン・労働組合との団体交渉の7つの注意点

注意点1:
団体交渉を拒否してはならない

注意点2:
組合を嫌悪する発言はしない

注意点3:
従業員の組合への加入状況を調査してはならない

注意点4:
組合の組織や運営を非難したり、誹謗中傷をしない

注意点5:
団体交渉中の従業員の配置換えや給与・待遇の変更は慎重にする

注意点6:
団体交渉での暴言を放置してはならない

注意点7:
団体交渉に強い弁護士に相談するメリットと正しい選び方

 

以下で順番に見ていきましょう。

 

注意点1:団体交渉を拒否してはならない

ユニオン・労働組合との団体交渉の注意点の1点目としておさえておく必要があるのが、「団体交渉を拒否してはならない」という点です。

「正当な理由なく団体交渉を拒むこと」は労働組合法で「不当労働行為」として禁止されている違法行為です。

正当な理由なく団体交渉を拒否すると、都道府県の労働委員会から団体交渉に応じるように命令を出されたり、場合によっては損害賠償請求の対象となります。また、団体交渉拒否をきっかけに労働組合の活動が激化し、会社近隣でのビラまきや街宣活動につながる危険もあります。

例外的に団体交渉を拒否できる正当な理由があるのは、以下のケースです。

▶参考:団体交渉の拒否について正当な理由がある4つのケース

ケース1:
子会社の従業員から団体交渉を求められるケース

子会社の従業員は自身を雇用している子会社に団体交渉を求めるべきであり、親会社が子会社の従業員からの団体交渉の要求を拒否しても正当とされています。

これは、通常は、親会社といえども子会社の従業員の労働条件を決める権限はなく、子会社の従業員が親会社に団体交渉を申し入れて労働条件の改善を求めることは無意味であることが理由です。

ケース2:
就業時間中の団体交渉を求められるケース

就業時間中は仕事をするべきですから、就業時間中の団体交渉を拒否することは当然問題ありません。

ケース3:
すでに交渉を重ね、これ以上交渉を重ねても進展する見込みがないケース

労使双方が主張、説明を尽くしたが合意に至らず、これ以上交渉を重ねても譲歩の余地がない状態になっている場合に、団体交渉を打ち切ることは正当なことであり、問題ありません。

ケース4:
組合側のつるし上げや暴力行為があるケース

団体交渉を巡って組合側のつるし上げや暴力行為があった場合は、もはや「交渉」とはいえません。このような場合には、今後、つるしあげや暴力行為を行わないことを組合側が誓約するまでの間、団体交渉を拒否することは正当です。

これらの、団体交渉の拒否について正当な理由があるケースを除いて、会社が労働組合からの団体交渉を拒否することは「違法」となります。

例えば、解雇した従業員がユニオンに加入して団体交渉を申し入れてきた場合に、「すでに解雇していて自社の従業員ではない」とか「外部の労働組合であり、自社の労働組合ではない」などの理由で団体交渉を拒否することはできませんので、注意しておきましょう。

 

注意点2:組合を嫌悪する発言はしない

ユニオン・労働組合との団体交渉の注意点の2点目としておさえておく必要があるのが、「組合を嫌悪する発言はしない」という点です。

ユニオンなどの外部の労働組合から、突然、団体交渉を要求されることについては、会社として不快な感情をもつことも多いと思います。

しかし、結論から言うと、「不快な感情を表に出し、組合を嫌悪する発言をすることは避けるべき」です。

これには以下の2つの理由があります。

ユニオンとの団体交渉において、組合を嫌悪する発言をするべきではない2つの理由

理由1:
組合を嫌悪する発言を続けると、本来であれば団体交渉で解決できる問題も、裁判に発展してしまうこと

理由2:
組合を嫌悪する発言を繰り返していると、もし団体交渉が裁判に発展した場合に、裁判で会社が不利益を受けるおそれが高くなること

 

以下で順番にご説明していきたいと思います。

理由1:
組合を嫌悪する発言を続けると、本来であれば団体交渉で解決できる問題も、裁判に発展してしまうこと

筆者の経験上、従業員の待遇や残業代の未払い、あるいは解雇や退職のトラブルについて団体交渉の申し入れがあった場合、会社側が粘り強く団体交渉に応じて適切な話し合いをすれば、裁判に至らずに解決できることがほとんどです。

ところが、団体交渉の場で会社側が組合を嫌悪する発言を続けると、組合との話し合いができなくなり、裁判に発展してしまいます。

裁判なると費用と労力がかかるだけでなく、労使関係が不安定な期間が長期化し、事業にも重大な影響が出ます。団体交渉で解決できる問題は団体交渉で解決しておくべきです。

理由2:
組合を嫌悪する発言を繰り返していると、もし団体交渉が裁判に発展した場合に、裁判で会社が不利益を受けるおそれが高くなること

例えば、従業員の能力や業務態度にも問題があるケースでは、団体交渉中に、その従業員を解雇しなければならないケースもあります。

その場合、会社としては、従業員を解雇した後に団体交渉が決裂して、解雇した従業員から裁判を起こされる可能性があることも念頭においておかなければなりません。

ところが、このようなケースで、経営陣が組合を嫌悪する発言を繰り返していると、解雇された従業員は裁判の中で、「会社は組合に入ったことを嫌って解雇した」、「会社は団体交渉を申し入れたことを嫌って解雇した」と裁判で主張します。

会社としては、能力や業務態度に問題があり、正当な理由で解雇したケースでも、経営陣が組合を嫌悪する発言を繰り返していたことを裁判所で指摘されることにより、「会社は組合に入ったことを嫌って解雇した」という従業員の主張が現実味を帯びてくるのです。

そして、裁判所で、「従業員が組合に加入したことや団体交渉を申し入れたことを理由に解雇した」と判断されれば、「不当解雇」とされ、会社は多額の金銭支払いを命じられることになります。

 

このように、組合を嫌悪する発言を続けていると、裁判でも会社は重大な不利益を受けることになるのです。

以上2つの理由から、会社側が組合を嫌悪する発言をすることは絶対に避けるべきですので、注意してください。

 

注意点3:従業員の組合への加入状況を調査してはならない

ユニオン・労働組合との団体交渉の注意点の3点目としておさえておく必要があるのが、「従業員の組合への加入状況を調査してはならない」という点です。

従業員の1人がユニオンに加入して会社に団体交渉を申し込むと、会社としては、職場内で他にもユニオンに加入している従業員がいるのかどうか、不安になることがあります。

しかし、従業員に対して組合への加入しているか否かを確認する調査を行うことは、従業員が労働組合の活動を行うことを萎縮させるものとして、違法と判断される可能性が高く、するべきではありません。

▶参考:職員に対して組合への加入状況を調査したことが違法とされ損害賠償を命じられたケース

例えば、平成27年3月30日「大阪地方裁判所判決」は、大阪市役所の職員に対して労働組合への加入の有無及び過去に加入していた事実の有無を尋ねるアンケート調査を行ったことについて、組合の活動への参加を萎縮させる違法なものであると判断し、損害賠償を命じています。

 

そのほか、経営陣、会社による以下の行為も、違法と判断されています。

違法行為例1:
従業員に組合からの脱退をすすめること(組合脱退の勧奨)

違法行為例2:
従業員に組合に入らないようにすすめること

これらの行為も組合からの損害賠償請求の対象となります。

万が一、会社が組合との裁判で敗訴するなどという事態になると、損害賠償の額はともかく、会社と従業員の信頼関係が失われ、以後の会社運営にも重大な支障を生じかねませんので、従業員の組合への加入状況を調査してはならないという点にも、十分注意しましょう。

 

注意点4:組合の組織や運営を非難したり、誹謗中傷をしない

ユニオン・労働組合との団体交渉の注意点の4点目としておさえておく必要があるのが、「組合の組織や運営を非難したり、誹謗中傷をしない」という点です。

会社が通常の意見の表明として許される限度を超えて、組合の組織や運営を非難したり、誹謗中傷することは、労働組合に対する「不当な介入」にあたるとされ、違法と判断されています。

▶参考:組合を批判したことが違法と判断されたケース

最近では、京都生活協同組合(生協)が組合の執行部に対する批判を含む文書を従業員らに交付したことが、労働組合に対する不当な介入にあたるとして、違法と判断された例があります。(平成29年3月16日中央労働委員会命令)

 

組合に対する非難や誹謗中傷を行うことは避け、団体交渉の場での交渉に全力を尽くすことが正しい対応です。

 

注意点5:団体交渉中の従業員の配置換えや給与・待遇の変更は慎重にする

ユニオン・労働組合との団体交渉の注意点の5点目としておさえておく必要があるのが、「団体交渉中の従業員の配置換えや給与・待遇の変更は慎重にする」という点です。

団体交渉中の従業員の配置換えや給与・待遇の変更について慎重に行う必要があるのは、ユニオンから、「配置換えや待遇の変更は従業員がユニオンに加入したことを理由として行われたものである」と主張され、団体交渉において攻撃材料とされたり、損害賠償請求の対象とされたりする危険があるためです。

特に会社が団体交渉中の従業員にとって不利な配置換えや給与・待遇の変更を行った場合は、配置換えや待遇の変更が、その従業員がユニオンに加入したことを理由として行われたものであると、ユニオンが主張してくることがよくあります。

そして、法律上、従業員が組合に加入したことや、団体交渉を申し入れたことを理由に不利益な取り扱いをすることは、違法行為であり、上記のようなユニオンの主張の結果、万が一、「会社が組合加入や団体交渉を理由に従業員にとって不利な配置換えや給与・待遇の変更を行った」と裁判所に判断されてしまうと、損害賠償などの対象となってしまいます。

そのため、団体交渉中に配置換えや給与・待遇の変更、あるいは解雇を行う場合は、ユニオンに対して、これらの措置をとる理由を事前に説明し、従業員が組合に加入したことや、団体交渉を申し入れたことを理由とするものではないことを明確に説明しておきましょう。

説明の方法としては、以下の手順をとることをおすすめします。

団体交渉中の従業員についての配置換えや給与・待遇の変更を行う際の手順

手順1:
配置換えや給与・待遇の変更を行う前に、団体交渉の場で配置換えや給与・待遇の変更の理由について口頭での説明を行う。

手順2:
団体交渉後には文書でも配置換えや給与・待遇の変更の理由を説明する。

手順3:
配置換えや給与・待遇の変更を実施する。

 

このように、配置換えや給与・待遇の変更を実施する前に、その理由を説明しておくことがポイントとなります。

もちろん、配置換えや給与・待遇の変更については、会社経営上必要なことでもありますので、団体交渉中であるからといって避けるべきではありませんが、トラブル回避のためには必要な手順を踏むことが重要です。

 

注意点6:団体交渉での暴言を放置してはならない

ユニオン・労働組合との団体交渉の注意点の6点目としておさえておく必要があるのが、「団体交渉での暴言を放置してはならない」という点です。

多人数での吊るし上げや恫喝まがいの団体交渉を行うユニオンは減ってきていますが、いまだに存在します。このようなユニオンから団体交渉を申し入れられたときは、暴言を決して放置してはなりません。これは暴言をいったん放置すると、エスカレートしてしまうためです。

具体的には、以下の4つのポイントをおさえておきましょう。

団体交渉でのユニオンによる暴言、恫喝に対する対応のポイント

ポイント1:
団体交渉の内容は必ず録音する。

ポイント2:
暴言に対してはその場で明確に抗議し、放置しない。

ポイント3:
団体交渉後に文書でも明確に抗議する。

ポイント4:
暴言が繰り返されるときは再発防止を誓約するまで団体交渉を拒否する。

 

以下で順番に見ていきましょう。

ポイント1:
団体交渉の内容は必ず録音する。

団体交渉の内容を録音することは、暴言や吊るし上げ、恫喝を予防するために効果的な手段の1つです。

団体交渉の前に、録音機を用意し、組合にも録音することを告げて、録音しましょう。録音は堂々と行うべきものであって、秘密に録音することはおすすめではありません。

ポイント2:
暴言に対してはその場で明確に抗議し、放置しない。

団体交渉中の暴言についてはひるまず、放置せず、その場で明確に抗議することが必要です。

暴言を聞き流して、交渉を続けてはなりません。暴言をいったん聞き流すと、それが許容されたと受け止められ、エスカレートします。暴言に抗議することにより場が荒れることもありますが、恐れず、毅然とした態度で抗議することが重要です。

ポイント3:
団体交渉後に文書でも明確に抗議する。

団体交渉中に暴言があったときは、団体交渉後にも抗議の内容を明確にするために文書を出しておくことをおすすめします。

暴言が出たその場で明確に抗議し、さらに交渉後に文書でも抗議することで、暴言や吊るし上げ、恫喝を許さない姿勢を示すことが必要です。

ポイント4:
暴言が繰り返されるときは再発防止を誓約するまで団体交渉を拒否する。

上記のような抗議をしても暴言が繰り返されるときは、ユニオンが以後、同様の暴言を行わないことを誓約するまでは団体交渉を拒否することが必要です。

但し、注意点1でご説明した通り、「正当な理由なく団体交渉を拒むこと」は違法ですので、団体交渉の拒否は「ユニオンが暴言を繰り返し正常な交渉ができないことが理由であること」を文書で明確に通知しておくことが必要です。

 

以上、団体交渉において暴言や恫喝を放置してはならないことをおさえておきましょう。

 

注意点7:団体交渉に強い弁護士に相談するメリットと正しい選び方

ユニオン・労働組合との団体交渉の注意点の7点目としておさえておく必要があるのが、「団体交渉に強い弁護士に相談するメリットと正しい選び方」についてです。

これまで、注意点として述べてきた内容からもわかるように、労働組合との交渉については、独自のルールの理解や交渉戦術、ノウハウが必要です。

そして、交渉相手であるユニオンや労働組合は、これらのルールについてもちろん熟知していますし、上部団体等から交渉戦術やノウハウについての指導を受けています。

会社としても正しいルールを把握したうえで、交渉戦術やノウハウを持って団体交渉に臨むべきであり、「団体交渉に強い弁護士への相談」や「団体交渉への弁護士の同席」が不可欠です。

団体交渉に強い弁護士に相談するメリット

団体交渉の実績や経験が豊富な弁護士が同席することには、正しい方法で交渉を進めることができ、経営者の不安を取り除いたり、会社側の万全なリスク対策ができるなど、「時間、費用、労力」の面で多くのメリットがあります。

より具体的にまとめると以下の通りです。

メリット1:
豊富な実績のある弁護士の同席により、不安なく団体交渉にのぞめる。

メリット2:
団体交渉の中で、知らないうちに、法律違反や交渉の失敗をしてしまい、不利な立場に追い込まれたり、過大な金銭を支払うことになるリスクを回避することができる。

メリット3:
団体交渉前の組合との連絡についても、弁護士にまかせることができる。

メリット4:
団体交渉でユニオンと合意する際にも、「適切な内容か」、「不利な内容でないか」、「落とし穴がないか」などについて、弁護士のチェックを受けることができる。

メリット5:
弁護士の経験や交渉ノウハウを生かして、団体交渉を有利に進めることができる。

 

但し、弁護士の業務も離婚や債務整理、相続といった個人法務の分野から、特許紛争やM&Aなどの企業法務の分野まで多岐にわたりますので、団体交渉に強い企業側の弁護士は限られていることも事実です。

団体交渉に強い弁護士の選び方として、以下の点をおさえておきましょう。

団体交渉に強い弁護士の選び方の4つのポイント

ポイント1:
団体交渉への立会経験豊富な弁護士を選ぶ。

団体交渉については、裁判や通常の交渉とは異なる独自のルール、独自のノウハウが必要ですので、団体交渉への立会経験豊富な弁護士を選ぶことが、まず必要です。

ポイント2:
労働裁判や労働審判対応について経験豊富な弁護士を選ぶ。

団体交渉で話がまとまらなかった場合には労働裁判や労働審判に発展することが予想されます。団体交渉の段階でも、労働裁判や労働審判に発展したときの結論を予想し、その見通しを踏まえて臨むことが必要です。

そのため、団体交渉に適切に対応するためには、労働裁判や労働審判についても経験が豊富な弁護士を選ぶことが必要です。

▶参考:労働審判について

上記でご説明した通り、団体交渉で話しがまとまらない時は「労働審判」に発展する可能性もあります。そのため、団体交渉の交渉の注意点と合わせて、労働審判についてもチェックしておきましょう。労働審判については、「労働審判を弁護士が解説!手続の流れと解決金の相場、会社側弁護士費用の目安」の記事を確認しておきましょう。

 

ポイント3:
会社経営についての考え方を理解してくれる弁護士を選ぶ。

団体交渉に適切に対応するためには、単に法律を理解しているだけではなく、従業員への指導の方法やマネジメントの考え方、あるいは会社経営についての考え方を十分理解してくれる弁護士を選ぶ必要があります。

弁護士への相談時に会社の実情や経営者の本音を十分説明し、理解してくれる弁護士を選びましょう。

ポイント4:
気軽に、すぐに相談しやすい弁護士を選ぶ。

団体交渉は長期に続くことも多いです。また、最初の団体交渉がひと段落したと後も、従業員がユニオンに在籍している間は、ユニオンから定期的に団体交渉が申し込まれることが多く、会社はそれに対応する必要があります。

このようなことから、弁護士にも長期的、継続的な相談が必要になることが一般的ですので、気軽に、すぐに相談しやすい弁護士を選ぶことが必要です。

 

以上の4つのポイントを「団体交渉に強い弁護士の選び方」のポイントとしておさえておきましょう。

 

4,【補足】団体交渉の同席を弁護士に依頼した時の弁護士費用について

最後に補足として、団体交渉の同席を弁護士に依頼した時の「弁護士費用」についてご説明しておきたいと思います。

まず、団体交渉に関する弁護士費用の種類については、「着手金、報酬金、日当」の3種類が発生することが多くなっています。

以下でそれぞれ具体的にどういった費用であるかをご説明したいと思います。

団体交渉に関する弁護士費用の3種類

(1)着手金

団体交渉の対象となる項目について弁護士に解決を依頼することの対価として最初に支払う弁護士費用です。

(2)日当

団体交渉の同席時間について、1時間あたりいくらという計算で発生する費用です。

(3)報酬金

団体交渉の対象となる項目について解決した際に、弁護士に支払う弁護士費用です。

 

これらの着手金、日当、報酬金の具体的な金額については、法律事務所により異なります。

筆者が代表を務めている「咲くやこの花法律事務所」では、団体交渉をご依頼いただく場合の弁護士費用は、顧問先と顧問先以外のお客様で料金体系が異なり、概ね以下の通りの費用をいただいています。

咲くやこの花法律事務所における団体交渉に関する弁護士費用

(1)顧問先以外のお客様

着手金:事案の内容に応じて「15万円+税~」
日当 :同席時間1時間あたり「3万円+税」
報酬金:事案の内容に応じて「15万円+税~」

(2)顧問先のお客様(通常の顧問契約の内容の場合)

着手金:事案の内容に応じて「12万7500円+税~」
日当 :同席時間1時間あたり「2万5500円+税」
報酬金:事案の内容に応じて「12万7500円+税~」

なお、顧問先のお客様について、継続的、長期的に団体交渉への対応が必要な場合は、着手金、報酬金をいただかず、日当のみで対応させていただくケースもあります。

 

上記はあくまで、筆者が代表を務めている咲くやこの花法律事務所の料金体系にはなりますが、参考にしてみてください。

▶参考:咲くやこの花法律事務所の「労働問題を弁護士に相談する際の弁護士費用」について

咲くやこの花法律事務所で団体交渉のサポートをさせていただいた際の弁護士費用の参考を上記でご説明しましたが、更に詳しい労働問題におけるサービス内容や費用に関する情報は、「労働問題・労務トラブルに強い弁護士への相談」の専門ページをご覧下さい。

 

5,まとめ

今回は、まず、「団体交渉とは何か」ということをご説明し、そのうえで、ユニオン・労働組合との交渉時の注意点として、以下の7点をご説明しました。

注意点1:
団体交渉を拒否してはならない

注意点2:
組合を嫌悪する発言はしない

注意点3:
従業員の組合への加入状況を調査してはならない

注意点4:
組合の組織や運営を非難したり、誹謗中傷をしない

注意点5:
団体交渉中の従業員の配置換えや給与・待遇の変更は慎重にする

注意点6:
団体交渉での暴言を放置してはならない

注意点7:
団体交渉に強い弁護士に相談するメリットと正しい選び方

 

さらに、補足として、「団体交渉の同席を弁護士に依頼した時の弁護士費用」についてもご説明しました。

ユニオンとの団体交渉は、会社だけで対応すると、団体交渉のルールに知らないうちに違反してしまい、その後の交渉において不利な立場を余儀なくされたり、場合によっては裁判で敗訴して多額の支払いを命じられることがあります。

また、会社だけで対応してしまうと、ユニオンと安易な合意をしてしまい、あとで会社経営に支障を生じることもあります。

このようにユニオンとの団体交渉は会社にとってリスクが大きい場面の1つでもありますので、ご説明した注意点を十分におさえておいてください。

また、今回の記事と合わせて確認していただきたいのが、「団体交渉の進め方について」の記事です。ユニオンなどの労働組合と団体交渉を進めるには、事前準備から交渉当日の進め方などについてもポイントを把握しておく必要があります。そのため、以下の記事も必ずセットで確認しておきましょう。

▶参考:ユニオン・労働組合との団体交渉の進め方を弁護士が教えます!

 

6,咲くやこの花法律事務所なら「団体交渉について、こんなサポートができます!」

ここまでユニオンとの団体交渉の注意点についてご説明してきました。

最後に「咲くやこの花法律事務所」で団体交渉について行うことができるサポートサービスの内容をご紹介します。

サポートの内容は以下の4点です。

団体交渉に関する咲くやこの花法律事務所のサポート内容

(1)団体交渉に関する相談、解決への道筋の提示
(2)団体交渉における交渉戦略の立案、交渉方法に関する助言
(3)団体交渉の日程、場所の調整
(4)団体交渉への弁護士の同席

 

以下で順番にご説明したいと思います。

(1)団体交渉に関する相談、解決への道筋の提示

咲くやこの花法律事務所では、突然、団体交渉を申し入れられて、その対応にお困りの企業の方のために、団体交渉に関するご相談を常時、承っております。団体交渉の経験豊富な弁護士が、団体交渉の背景にあるトラブルの内容や会社の実情を踏まえて、解決までの道筋を提示します。

(2)団体交渉における交渉戦略の立案、交渉方法に関する助言

団体交渉において、ユニオン、従業員の要求を断るのか、一定の譲歩をするのかなどについては、団体交渉でまとまらずに裁判に発展したときの見込みなども踏まえた専門的な検討が必要です。

咲くやこの花法律事務所では、これまで多数の団体交渉、労働裁判を解決してきた実績があり、これらの経験をもとに、ベストな交渉戦略を立案します。

(3)団体交渉の日程、場所の調整

ユニオンからの団体交渉の申入れの際には、通常、団体交渉の日程が一方的に指定されています。しかし、ユニオンが指定する日程に団体交渉を行わなければならないわけではありません。会社側の準備に必要な期間や会社側出席者の都合も踏まえて、咲くやこの花法律事務所の弁護士がユニオンと直接話をして日程の調整を行います。

また、団体交渉の場所については、社外で行うことがおすすめです。咲くやこの花法律事務所の会議室で団体交渉を行っていただくこともできます。このような場所の調整についても咲くやこの花法律事務所が行います。

(4)団体交渉への弁護士の同席

咲くやこの花法律事務所では、弁護士が団体交渉に同席するサポートも行っており、多数のご依頼をいただいております。事務所のこれまでの団体交渉に関する実績とノウハウを生かし、万全の体制で交渉に臨むことが可能になります。

咲くやこの花法律事務所の団体交渉に強い弁護士は「解決実績も豊富」

咲くやこの花法律事務所で過去に解決したユニオンとの団体交渉事例の例としては以下のものがあります。

咲くやこの花法律事務所の解決事例

(1)従業員から会社がした懲戒処分の撤回を求められるトラブルの団体交渉

(2)精神疾患のある従業員の復職をめぐるトラブルの団体交渉

(3)手当の支給をめぐるトラブルの団体交渉

(4)賞与の減額をめぐるトラブルの団体交渉

(5)ベースアップや賞与増額を求める団体交渉

(6)従業員が起こした事故について会社が従業員に対して損害賠償請求をしたことについての団体交渉

(7)セクハラに関するトラブルについての団体交渉

(8)パワハラに関するトラブルについての団体交渉

(9)会社の解雇に対し、不当解雇と主張して解雇撤回を求めるトラブルについての団体交渉

(10)未払い残業代を請求するトラブルについての団体交渉

 

このように咲くやこの花法律事務所では、数々の団体交渉に同席し、解決してきました。

ユニオンとの団体交渉については、会社のみでの対応は避け、団体交渉に強い弁護士にご相談いただくことを強くおすすめします。団体交渉について経験が豊富な咲くやこの花法律事務所にお気軽にお問い合わせ下さい。

 

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9,団体交渉と関連がある重要な記事一覧

下記のような「問題社員の解雇に関すること」や「従業員からの未払い残業代トラブルに関すること」について、団体交渉は関係してくる部分でもあります。参考に以下の記事も重要ですので、チェックしておいてください。

問題社員の解雇の際は必読!弁護士が教える正社員、パート社員の解雇方法について

従業員からの未払い残業代請求における企業側の反論の重要ポイントを弁護士が解説

 

記事作成弁護士:西川 暢春
記事作成日:2017年4月14日

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