こんにちは。弁護士法人咲くやこの花法律事務所の弁護士の西川暢春です。
企業が退職勧奨を進めなければならない場面で、弁護士からどのようなサポートを受けることができるのでしょうか?また、弁護士に相談することでどのようなメリットがあるのでしょうか?
実は、なかなか対象社員から退職の合意を得ることが難しそうにみえる場面でも、弁護士のサポートを受けながら退職勧奨を進めることでうまく合意による解決できるということは非常に多いです。
筆者が代表を務める咲くやこの花法律事務所でも、多くの企業から退職勧奨のご相談をいただき、弊事務所の助言通りに取り組んでいただいた企業では概ね9割がた退職の合意を実現してきました。この中には、自社で一度退職勧奨したが対象社員に拒否されたが、咲くやこの花法律事務所の助言を受け合意に至った事案も多く含まれています。
一方、裁判例を調べると、弁護士に相談せずに退職勧奨を進めた結果、対象社員との問題が余計にこじれてしまったり、強引な退職勧奨をしてしまい対象社員からパワハラや退職強要として訴えられてしまっている事例も多数存在することがわかります。
この記事では、企業が退職勧奨について弁護士のサポートを受ける際の具体的なサポート内容や必要な費用の目安、弁護士の選び方などを知ることができます。この記事を最後まで読んでいただくことで、現在、社内で問題のある従業員の退職勧奨を検討されている事業者の方は、早い段階から弁護士へ相談し、リスクを回避しながら、問題の円満解決に向けて動き出すことができるようになります。
弁護士のサポートを受けることで、きっと退職勧奨を成功させることができるはずです。
それでは見ていきましょう。
退職勧奨は従業員にとって生活にかかわる重大なことです。法的トラブルに発展しやすい場面でもあるため、発言や伝え方には十分な注意が必要です。
また、退職勧奨は事前の準備が非常に重要です。例えば、「辞めなければどうなるんですか」などと質問されたり、「会社にも問題があると思います」などと反論されたりといったことも予想されます。そのような予想される反応に対して、あらかじめどう対応するかを決めたうえで臨む必要があります。
これらの点についても弁護士のサポートを受けることが有益です。咲くやこの花法律事務所では、退職勧奨の事前の対応から弁護士の同席、退職後の対応まで手厚くサポートが可能です。退職勧奨をご検討中の方は、是非、問題社員対応、退職勧奨の経験・実績が豊富な咲くやこの花法律事務所にご相談ください。
▶参考情報:問題社員対応に関する弁護士への相談サービスはこちら
※咲くやこの花法律事務所では、企業または事業者からのご相談のみお受けしています。
また、咲くやこの花法律事務所の弁護士が問題社員対応において退職勧奨をサポートした解決事例もご紹介していますのであわせてご覧ください。
▼退職勧奨に関して弁護士の相談を予約したい方は、以下よりお気軽にお問い合わせ下さい。
【お問い合わせについて】
※個人の方からの問い合わせは受付しておりませんので、ご了承下さい。
今回の記事で書かれている要点(目次)
1,退職勧奨についての弁護士によるサポート内容は?

まず、はじめに退職勧奨について弁護士に相談した際にどのようなサポートが受けられるのかをご紹介したいと思います。
(1)退職勧奨の進め方についての相談
企業は弁護士に以下の点を相談することが可能です。
- 退職勧奨に向けた取り組み方、進め方のご相談
- 退職勧奨で対象社員に退職を求める際の言い方や伝え方のご相談
- 退職勧奨で会社から提示する金銭的な条件のご相談
- 退職勧奨で必要になる書面の作成のご相談
一度、退職勧奨をして対象社員に退職を拒否された場面でも、再度、弁護士に退職勧奨の進め方について相談し、取り組み方を改善することによって、退職の合意に至ることが多々あります。
▶参考情報:従業員が拒否して退職勧奨に応じない場合の対応については以下でも解説していますのでご参照ください。
また、この記事の著者 弁護士 西川暢春が、「退職勧奨を拒否された場合どうすればよい?ケース別に弁護士が詳しく解説」の動画でも、退職を拒否された場合のその後の対応策について詳しく解説しています。
(2)退職勧奨の面談への同席や交渉の依頼
対象社員に対する退職勧奨の際に、弁護士に同席を依頼したり、対象社員との交渉を依頼することも可能です。
弁護士からも対象社員に対し、退職に向けた説得を行うことにより、企業が行う退職勧奨の説得力を高め、自信をもって交渉していくことができます。
▶参考情報:退職勧奨の面談の場面で弁護士が同席するメリットなどは、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご参照ください。
(3)退職合意書の作成のサポート
退職について合意に至った場合は必ず退職合意書を作成することが必要です。
口頭での合意しかない場合は、あとで「合意により退職したのではなく不当に解雇された」という主張がされた場合に、対抗できないためです。
退職勧奨は退職合意書をとりつけることがゴールです。そのため、弁護士のサポートを受けて、適切な内容の退職合意書をあらかじめ作成したうえで、退職勧奨にのぞみましょう。
(4)団体交渉に発展した場合のサポート
退職勧奨をきっかけに、対象社員が外部の労働組合に加入し、外部の労働組合から団体交渉を申し入れられるケースも多くはありませんが存在します。
そのような場合は、弁護士に団体交渉での対応方法を相談したり、あるいは弁護士に団体交渉への同席を依頼することも可能です。
団体交渉とは何かという点や、労働組合との団体交渉の注意点、団体交渉について弁護士に相談するメリットは、以下の記事で詳細な解説をしていますのでご参照ください。
2,退職勧奨について弁護士に相談すべき事例とは?
弁護士には以下のような事例について相談が可能です。
- 業務の指示に従わない社員
- 勤務態度が著しく不良な社員
- 周囲との協調性がなくトラブルを起こし続ける社員
- 積極性がなく主体的に業務に取り組まない社員
- 社内で不正行為や金銭の横領をする社員
- 遅刻や欠勤が多く雇用の維持が困難な社員
- セクハラやパワハラをする社員
- 能力不足で改善の意欲もない社員
- 経歴詐称が発覚した社員
- 正当な理由なく転勤や人事異動を拒否する社員
- 機密情報を持ち出す社員
- 会社に対する誹謗中傷を繰り返す社員
- 社内で暴力を振るう社員
- 余剰人員整理のための退職勧奨、コロナ禍での事業縮小や事業転換する場合の退職勧奨
特に職場内の問題社員への対応で周囲の従業員が疲弊してしまい離職者が出てしまう危険がある場合や、逆に周囲の従業員が問題社員に同調し業務の指示に従わなかったり会社に対する誹謗中傷が広がる傾向にある場合は、早急に対応を弁護士にご相談いただくことが重要です。
また、退職勧奨をしたがうまくいかず、解雇を検討されている場面では、解雇のリスクは非常に大きいので、事前に必ず弁護士に相談していただくことが重要です。
3,退職勧奨について企業が弁護士に相談する4つのメリットとは?
退職勧奨について企業が弁護士に相談することは以下のメリットがあります。
- (1) 弁護士による交渉で合意を実現しやすくなる
- (2)難しいケースでも弁護士に相談して方針を立てることで合意を実現できる
- (3)弁護士に相談することで適切な退職条件の設定ができる
- (4)退職合意後にトラブルが起きないようにする
それぞれについて、順番に詳しく解説していきます。
(1) 弁護士による交渉で合意を実現しやすくなる
対象社員と企業の間で何らかのトラブルがあって、退職勧奨に至っている場合、対象社員と自社の経営陣や幹部層との間で対立関係が生まれてしまっていることも少なくありません。
対象社員が経営陣や幹部層に対して、嫌悪や反発の感情を抱いてしまっており、それが退職の合意を実現するうえで妨げになることがあります。
このような場合は、弁護士が対象社員に対して、退職に向けた説得を行うことも有用です。企業からの依頼を受けた弁護士であるとはいえ、弁護士が第三者的な視点も踏まえた説得を行うことにより、対象社員が納得し、合意の成立に至るケースは多いです。
退職勧奨の対象となる従業員が金銭的な損得のみで退職に同意するケースは実は少なく、企業側が退職を求める理由や企業が提示する退職条件に「納得」したときに退職の合意が成立します。
弁護士から説明を受け、説得されることで、対象社員としても「正しい対応をしてもらった」とうけとめて、「納得」に至るケースも多いのです。
弁護士に交渉を依頼する場面で、弁護士から対象社員に圧力をかけて有利に交渉を進めてもらいたいという要望をされる企業もあります。
しかし、少なくとも退職勧奨の場面では、対象社員に明確な不正や業務上横領があったような特別な場合を除いて、そのような強引な交渉姿勢は適切ではありません。強引な交渉は退職の合意が無効になったり、違法な退職勧奨として慰謝料請求の対象となるなど、トラブルの原因となります。
退職勧奨は、対象社員と常に対等の立場で話し合うということを意識して行うことが必要であり、それが結局は企業にとってもメリットになります。
(2)難しいケースでも弁護士に相談して方針を立てることで合意を実現できる
退職勧奨で一番やってはいけない失敗が、退職の同意がなかなか得られないからといって強引に圧力をかけて同意させようとしたり、あるいは退職勧奨をあきらめて解雇してしまうことです。
強引に圧力をかけて同意を得ようとすることは、パワハラや退職強要に該当し、違法な退職勧奨として慰謝料請求の対象となります。また、退職の同意が得られないからといって解雇してしまうと、不当解雇であるとして訴訟を起こされ、敗訴すると、企業は多額の支払と対象社員を復職させることを命じられる危険があります。
退職勧奨がパワハラになる場合や、退職勧奨が違法になる場合、不当解雇トラブルのリスクの解説については、以下をご参照ください。
1,必要なプロセスを踏むことが大切
では、どうすればよいのでしょうか?
実は強引にやるのではなく、丁寧に必要なプロセスを踏んだうえで、退職勧奨をすることが退職の合意を取り付ける最も確実な方法です。
特に大切なことは、退職勧奨をする前に「対象社員が退職勧奨を納得して受け入れるために必要な事前対応をきっちり行っておくこと」です。
能力的に著しい問題があり改善が見込めない対象社員に対して退職勧奨を行う場面を例にあげてご説明したいと思います。
参考例:
能力不足の社員に対する退職勧奨
この対象社員について、会社は退職勧奨をしたいと思うほど悩んでいるわけですが、そのように思われていることを対象社員本人はわかっているでしょうか?
筆者が相談者の方にこの点をお尋ねすると、多くの場合、「多分わかっていると思います」というようなお答えを相談者の方からいただきます。
しかし、このようなお答えの場合、実際に対象社員と話をしてみると、会社から能力不足だと思われていることなど気づいていないか、気づいていたとしても深い自覚にまで至っていないことがほとんどです。
そのような状態では、退職勧奨を行っても、対象社員の立場からすると、なぜ自分がやめてほしいと言われるのかについて納得がいっていないため、なかなか退職の合意が成立しません。
このような場面では、退職勧奨をする前に、現在の状況では会社が求める能力に達していないことをはっきりと伝えたうえで、密度の濃い指導を行い、対象社員に改善を促すことがまず必要です。
会社から問題点を明確に指摘されたうえで、密度の濃い指導を受けても改善に至らなかった場合に、はじめて、対象社員としても自身の能力が会社の求める水準に達していないことを自覚します。そのとき、退職勧奨を納得して受け入れる土壌ができるのです。
そして、ここでは能力不足の事例についてご紹介しましたが、業務命令に従わない社員、周りの従業員をいじめる社員などそれぞれのタイプごとに、必要な事前対応は異なります。
特に、合意を簡単に得られないことが見込まれる事案では、どのような事前対応が必要かを弁護士に相談したうえで、弁護士のサポートを受けながらしっかり取り組むことで、退職の合意を得るための土壌を作ることが大切です。
退職勧奨の進め方の詳細は以下で解説していますのでご参照ください。
また、退職勧奨で円満に解決するための具体的な手順がわかる実践的な書籍(著者:弁護士西川暢春)も以下でご紹介しておきますので、こちらも参考にご覧ください。書籍の内容やあらすじ、目次紹介、読者の声、Amazonや楽天ブックスでの購入方法などをご案内しています。
(3)弁護士に相談することで適切な退職条件の設定ができる
退職合意を得るうえでもう1つ重要になるのが、適切な退職条件の設定です。
例えば以下の条件が重要です。
- 退職金を上乗せ支給するかどうか、上乗せ支給する場合はその額
- 退職日をいつにするか
- 退職日までの対象社員の待遇をどうするか、出勤を免除して転職を促すなどの対応をするか否か
- 会社都合退職として扱うか、それとも自己都合退職として扱うか
- 未消化の有給休暇がある場合の対応
- 在職中のパワハラ被害の主張や未払い残業代の主張がある場合の対応
これらの条件については、経験の豊富な弁護士に相談し、退職勧奨に至るまでの経緯や対象社員の個別の事情を踏まえた適切な条件を設定することで、退職の合意を得やすくすることができます。
上記で挙げた退職条件の中でも主要な要素を占めるのが、退職金の扱いです。上乗せ支給するべきかどうかや、上乗せ支給する場合の標準的な支給額を以下で解説していますのでご参照ください。
▶参考情報:退職勧奨の退職金について!上乗せ支給する相場などを解説
また、退職による退職は、会社都合退職扱いになるのか、自己都合退職扱いになるのかについて、会社側は自己都合退職扱いにしたい、従業員側は会社都合退職扱いにしたい、と考えることが多く、どちらにするかを巡って従業員との間でトラブルに発展することがしばしばあります。退職勧奨による退職は会社都合退職扱いになるか、自己都合退職扱いになるかについて詳しくは、以下の記事で解説していますのでこちらもご参照ください。
(4)退職合意後にトラブルが起きないようにする
裁判例を見ると、退職合意に至り、対象社員との間で退職合意書を取り交わしていても、後日、退職者から、在職中にハラスメント被害を受けたと主張して損害賠償請求をされたり、あるいは未払い残業代があるとして訴訟を起こされたりしている事例が少なくありません。
そのため、単に退職合意を得ることだけでなく、退職合意後にトラブルが再発しないようにすることも重要です。
この点の対策としては大きく分けて2つのアプローチがあります。
1,対象社員が納得するようなプロセスを踏むこと
まず1つ目は、退職合意の場面で真に対象社員が納得するようなプロセスを踏むことです。
退職合意後にトラブルが再発するのは、対象社員が退職合意書に署名、捺印したものの、真の意味での納得が得られていないことが1つの原因だからです。
特に強引な退職勧奨をした場合は、真の意味での納得が得られず、退職後にトラブルが起こりがちです。
2,退職合意書の内容を工夫すること
そしてもう1つのアプローチが、退職合意書の内容を工夫することです。
具体的にどのように作り込むのかは、そのケースにより様々ですが、ひな形をそのまま利用するのではなく、弁護士に個別の事情にあわせた退職合意書の作成を依頼することにより、後日のトラブルを防ぐための細やかな工夫が可能になります。
退職合意書については、会社との間に何らの債権債務もないことを合意条項として盛り込んで作成していても、退職者から後日、残業代請求訴訟を提起され、会社が支払を命じられた事例もあり、注意が必要です(札幌地裁苫小牧支部判決 令和2年3月11日)。
4,弁護士の選び方
では、退職勧奨について相談や依頼を検討する場面で、どのように弁護士を選べばよいのでしょうか?
実は、退職勧奨について企業側の立場でサポートを提供している弁護士は決して多くありません。そして、取り扱っていない弁護士に自社従業員の退職勧奨について相談しても断られることが多いと思います。
弁護士のサポートを希望する企業としては、労働事件を使用者側の立場で取り扱う弁護士の中から相談先を選ぶことがまず必要です。
また、退職勧奨の交渉の進め方については、裁判等と比べて明確なルールがなく、各弁護士独自のノウハウがものをいうところです。
その意味では、日頃労働事件を取り扱っているだけでなく、実際に退職勧奨の場面で対象社員と交渉した経験を持つ弁護士に相談できるとよいと思います。
(1)弁護士の探し方は2通り
弁護士の探し方としては、自社の社労士や税理士、あるいは経営者仲間に紹介してもらうという方法と、インターネットで探すという方法のどちらかが多いのではないかと思います。
ただ、退職勧奨のことを企業側の立場で相談したいという場合、そもそもそのような問題を取り扱っている弁護士が少ないため、紹介してもらった弁護士が退職勧奨についてのサポートをしているという可能性はかなり低くなってしまうと考えられます。
そう考えると、退職勧奨のサポートをしてくれる弁護士を探す場面では、インターネットで探すことが一番近道だと考えられます。
(2)【補足】社労士への交渉依頼は適切ではない
労務の専門家として、社会保険労務士を思い浮かべる方も多いかもしれません。
社会保険労務士は、企業の人事労務に関する専門家であり、筆者も社会保険労務士の先生方と協力しながら、企業をサポートしてきました。
日頃の人事労務について、適切な社会保険労務士の先生に相談することは非常に有益です。
ただし、退職勧奨に関する交渉については、社会保険労務士の業務範囲ではないため、社会保険労務士の先生に依頼することは適切ではありません。
この点については、茨城県社会保険労務士会のWebサイトの以下の記載が参考になります。
以下、茨城県社会保険労務士会のWebサイトより引用
社会保険労務士は、顧問先の事業主から依頼された場合、その事業所の従業員についての解雇や退職勧奨等の意思表示を、事業主に代わって行うことはできますか。
ご質問のような状況で、社会保険労務士に広範にわたる代理権は与えられておらず、個別の交渉で社会保険労務士が事業主の代理人になること等については、弁護士法第72条で禁止されています。弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、異議申立て、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができません。社会保険労務士が代理人となれるのは、特定社会保険労務士が個別労働紛争において裁判外紛争解決手続(ADR)のあっせんの場に立ち会う場合等に限られます。
▶引用元:茨城県社会保険労務士会のWebサイトより
5,退職勧奨についての相談や交渉を弁護士に依頼する場合の弁護士費用

弁護士費用は弁護士によって、まちまちです。
そのため、一般的な基準を示すことは難しく、以下では、筆者が代表弁護士を務める弁護士法人咲くやこの花法律事務所の弁護士費用をご説明させていただきます。
(1)初回相談料
- 30分5000円+税
※来所相談のほか、電話やZoomでの相談が可能です。全国からご相談可能です。貴社の事業内容や現在の経営状況をヒアリングさせていただいたうえで、対象社員についての入社後の経緯や現在の問題点、これまでの交渉経緯等をお尋ねし、事案に応じたベストな解決策をご説明いたします。
(2)弁護士による同席、交渉費用
個別の事情による見積もりとなりますが、費用例としてはおおむね以下のような例が多くなっています。
- 着手金:35万円+税程度
- 報酬金:35万円+税程度(退職について合意ができた場合にのみ発生)
- 日当:10万円+税程度(会社訪問1回あたり)
事前に相談企業と、対象社員の問題点や退職勧奨の進め方について綿密な打ち合わせを行ったうえで、弁護士が会社を訪問し、退職に向けた交渉にあたります。
退職合意書の作成も上記の費用に含まれます。
(3)顧問契約によるサポート費用
この記事でもご説明したように、退職勧奨をする前に「対象社員が退職勧奨を納得して受け入れるために必要な事前対応をきっちり行っておくこと」で、スムーズな退職合意を実現しやすくなります。
どのような事前対応をすべきかは、退職勧奨に至るまでの経緯や、対象社員側の事情、会社の事情によってケースバイケースですが、弁護士に相談しながら事前対応を進めていくことで、適切な事前対応が可能になり、スムーズな退職合意にもつながります。
これらのご相談は、会社と弁護士が綿密に打ち合わせしながら進めていく必要があります。
咲くやこの花法律事務所では、顧問契約によって、継続的なご相談をお受けし、サポートを行っています。咲くやこの花法律事務所の顧問弁護士契約は、ご相談の頻度によって費用がわかれていますが、問題社員への対応に関するご相談を進めていくためには通常週1回以上の相談が必要であり、以下のプランがおすすめです。
●スタンダードプラン(月5万円+税)
週に1回程度のご相談をお考えの方向けのプランです。
●しっかりサポートプラン(月10万円+税)
週2回程度のご相談をお考えの方向けのプランです。
●プレミアムプラン(月15万円+税)
週3回以上のご相談をお考えの方向けのプランです。
咲くやこの花法律事務所の顧問契約プランの詳細や顧問契約の申し込み方法については以下をご参照ください。
6,実際に咲くやこの花法律事務所の弁護士が退職勧奨の対応をサポートした解決事例
咲くやこの花法律事務所では、多くの企業や医療機関、学校法人、士業事務所、その他の事業者から、問題社員対応についてのご相談をお受けし、解決してきました。以下でその中から、いくつかの例をご紹介します。
(1)社内で暴力をふるう社員について弁護士が調査して暴力行為を認定して退職させた解決事例
1.事件の概要
本件は、社内で暴力行為を繰り返し、職場環境を悪化させていた従業員に対する対応を弁護士がサポートし、解決した事例です。
本件会社では、数年前から社内で暴力を振るう従業員がおり、その従業員が原因で退職する従業員も出るようになりました。その社員は、社長の指示や指導にも従わないことがあり、社長から退職の話をすると反発を受ける可能性もあったことから対応に困り、咲くやこの花法律事務所にご相談されました。
2.解決結果
会社は、暴力をふるうことで職場環境を悪化させている従業員を早急に辞めさせたいと考えていましたが、解雇した場合、後で訴訟により解雇無効と判断されるリスクが高いと思われました。
そこで、弁護士は、暴力行為に関しての社内調査(被害者・加害者・目撃者への聞き取り及び診断書の入手等)を行いました。調査の結果、暴力行為が何度も繰り返されていたこと、その従業員は暴力を指導の一環と捉えており、重大な問題であるとの認識を欠いていたことが明らかとなりました。
会社は、弁護士のサポートを受けながら、調査結果に基づいて従業員に対し懲戒処分を行いました。そのうえで、弁護士が会社を訪問して退職勧奨を行ったところ、退職の合意を得ることができました。
本件では、会社が長年手を焼いてきた粗暴な従業員であり、扶養家族がいたこともあって、当初は、合意によって退職してもらうことは難しいとも思われました。しかし、退職勧奨の前に弁護士が関与して暴力行為についての社内調査と懲戒処分の手続を行い、会社の毅然とした態度を示す工夫をしたことで、合意によって退職してもらうことができました。
▶参考情報:この事案については、以下で詳しく紹介していますので併せてご参照ください。
(2)遅刻を繰り返し、業務の指示に従わない問題社員を弁護士の退職勧奨により退職させた解決事例
1.事件の概要
本件は、咲くやこの花法律事務所が、遅刻を繰り返し、業務上の指示に従わない問題社員に対する退職勧奨の依頼を受け、弁護士が説得することで、従業員に退職を承諾させた事例です。
会社は、協調性がなく、遅刻を繰り返し、上司の指示や同僚からの依頼に応じようとしない従業員に対し、何度か態度を改めるよう説得していましたが、全く聞き入れられなかったため、退職してもらいたいと考えるようになりました。しかし、会社から従業員に退職を働きかけても、話し合いが進みませんでした。そこで、咲くやこの花法律事務所に相談がありました。
2.解決結果
会社の希望により、弁護士が代理人として従業員の退職勧奨を行い、退職に応じさせることができました。
退職勧奨において弁護士は、退職理由となりうる客観的事実(2年間で70回に及ぶ遅刻)を指摘したうえで、会社から同意を得ていた金銭条件(1か月分の給与の支払いと残っている有給休暇の買取り)を提示した結果、従業員から退職の同意を得ることができました。その場で準備していた退職合意書に署名してもらいました。
▶参考情報:この事案については、以下で詳しく紹介していますので併せてご参照ください。
(3)業務に支障を生じさせるようになった従業員について、弁護士が介入して規律をただし、退職をしてもらった事例
1.事件の概要
本件は、問題行動を繰り返し、会社の業務に支障を生じさせるようになった古参社員に対する対応を弁護士がサポートし、解決した事例です。
2代目である現社長よりも会社の事業に詳しく、取引先との関係が深い古参社員は、次第に増長し、無断での遅刻や早退、会社に不当な要求をするなど問題行動を繰り返すようになりました。それにより会社の業務に支障が生じるようになりました。会社はこの社員への対応に困り、咲くやこの花法律事務所に相談されました。
2.解決結果
会社は、業務に支障が出ることを恐れ、古参社員に強く言えない状態でした。それが他の従業員にも波及し、会社全体の規律が乱れていました。
そこで、相談を受けた弁護士が第三者として介入し、問題行動の指摘、注意指導をサポートするとともに、古参社員を業務の管理から外し、古参社員がいなくても会社の業務が行えるようにしました。
会社が業務の管理を始めたことによって古参社員の不正行為も明らかとなりました。そこで、古参社員に対し退職勧奨を行ったところ、本人も事実上、不正を認め、合意退職が成立しました。
▶参考情報:この事案については、以下で詳しく紹介していますので併せてご参照ください。
・業務に支障を生じさせるようになった従業員について、弁護士が介入して規律をただし、退職をしてもらった事例
上記でご紹介してきた事例以外にも問題社員対応に関する事件についての解決事例を以下でご紹介しています。
7,退職勧奨のサポートは咲くやこの花法律事務所の弁護士への相談がおすすめ
咲くやこの花法律事務所では企業の退職勧奨について多くのご相談、ご依頼をお受けし、実際に退職勧奨での合意を実現してきました。咲くやこの花法律事務所にご相談いただくことには以下のメリットがあります。
(1)問題社員への対応についての豊富な経験とノウハウ
咲くやこの花法律事務所では、これまでに多くの事業者から問題社員に対する対応方法のご相談をお受けしてきました。
退職勧奨はもちろん、問題社員への指導や懲戒処分などといった社内での対応について豊富な経験とノウハウを有しており、先を見据えた対応を取ることが可能です。
(2)退職勧奨で合意が得られなかった場合の対応も可能
咲くやこの花法律事務所では、退職勧奨をして退職を拒否された場面の対応についても多くのご相談をお受けし、解決を実現してきました。咲くやこの花法律事務所では、単に「合意が得られなかった」では終わらせず、解決に向けて最後までサポートを行うことが可能です。
▶参考情報:退職勧奨で合意が得られなかった場合の対応については以下で解説していますのであわせてご参照ください。
(3)退職勧奨から団体交渉に発展した場面でも弁護士同席による対応が可能
退職勧奨を受けた対象社員がユニオンや合同労組と呼ばれる外部の労働組合に加入し、団体交渉を求めてくる例もあります。咲くやこの花法律事務所では、このような場面でも、団体交渉に弁護士が同席したうえで、対象社員の退職に向けて、最後までサポートを行うことが可能です。
8,退職勧奨に関して弁護士に相談したい方はこちら

咲くやこの花法律事務所の弁護士による退職勧奨に関するサポート内容は以下の通りです。
- (1)退職勧奨に関するご相談・ご依頼
- (2)顧問弁護士サービスによる日頃からのサポート
以下で順番に見ていきましょう。
(1)退職勧奨に関するご相談・ご依頼
退職勧奨の対象となる従業員にとっては、退職勧奨は職を失うことにつながりうる問題です。会社側として十分な準備をせずに進めても、うまく合意を取り付けることはできません。単に従業員との関係を悪化させるだけで終わる危険があります。また、退職勧奨において不適切な発言や伝え方をしてしまうと、その場では合意を取り付けることができても、後に従業員から合意は無効であるなどと主張されて、訴訟トラブルに発展し、会社として重大なリスクを抱えることになる可能性もあります。
会社としてこれまで、辞めてもらいたい従業員への対応に手を焼いていた場合、感情的になってしまいがちですが、退職勧奨のゴールはあくまで合意による退職を取り付けることであるため、冷静に話をして、感情的な対立は避けることが大切です。第三者である弁護士に退職に向けた話し合いを依頼することで、合意を実現しやすくなります。
咲くやこの花法律事務所では、これまでたくさんの退職勧奨に関するご相談やご依頼をお受けしてきました。豊富な経験によるノウハウを生かし、企業側の立場で退職勧奨のサポートを行います。退職勧奨についてご検討中の企業様、事業者様はぜひ咲くやこの花法律事務所にご相談ください。
咲くやこの花法律事務所の弁護士へのご相談費用
- 初回相談料:30分5000円+税(顧問契約の場合は無料)
- 相談方法:来所相談のほかオンライン相談、電話相談が可能
(2)顧問弁護士サービスによる日頃からのサポート
労務トラブルへの対応は日頃からの整備が不可欠です。そこで、咲くやこの花法律事務所では、顧問弁護士による日頃からのサポートも提供しています。就業規則の整備や36協定の締結、雇用契約書の作成や退職時の誓約書の整備など、日頃から顧問弁護士のサポートのもと社内の労務体制を整えておくことで、労働問題のリスクを最小限に抑えることが可能です。また、従業員の就業状況に問題がある場面や、トラブルが発生した場面でもすぐに顧問弁護士に相談することができ、初期段階での正しい対応、迅速な解決が可能になります。
▶参考情報:咲くやこの花法律事務所の顧問弁護士サービスの内容については、以下で詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。
(3)「咲くやこの花法律事務所」へのお問い合わせ方法
お問い合わせは以下の「電話番号(受付時間 9:00〜23:00)」にお電話いただくか、メールフォームによるお問い合わせも受付していますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
【お問い合わせについて】
※個人の方(労働者側)からの問い合わせは受付しておりませんので、ご了承下さい。
9,まとめ
この記事では、退職勧奨を弁護士に相談するメリットや進め方について解説しました。
弁護士から受けられるサポートは以下の通りです。
- (1)退職勧奨の進め方についてのご相談
- (2)退職勧奨の面談への同席や交渉の依頼
- (3)退職合意書の作成のサポート
- (4)団体交渉に発展した場合のサポート
弁護士への相談が特に有効なのは、問題社員への対応が必要なケースです。例えば、業務命令に従わない社員、勤務態度が著しく不良な社員、能力不足で改善が見込めない社員、ハラスメントや不正行為を行う社員などが挙げられます。こうした問題を放置すると職場環境が悪化し、他の従業員の離職につながる可能性もあるため、早期に専門家に相談して解決することが重要です。
退職勧奨について弁護士に相談するメリットとしては、例えば以下の4つが挙げられます。
- (1) 弁護士による交渉で合意を実現しやすくなる
- (2)難しいケースでも弁護士に相談して方針を立てることで合意を実現できる
- (3)弁護士に相談することで適切な退職条件の設定ができる
- (4)退職合意後にトラブルが起きないようにする
弁護士が第三者的立場から説明や説得を行うことで、対象社員の納得を得やすくなる場合があります。さらに、退職合意に至った際には退職合意書の作成も重要です。口頭合意のみでは後日「不当解雇だった」と主張されるリスクがあるため、適切な内容の書面を作成しておく必要があります。
加えて、退職勧奨をきっかけに労働組合が関与し、団体交渉に発展する場合もあります。このような場面でも弁護士に相談することで、適切な対応をすることが可能です。
退職勧奨は慎重な対応が求められる場面であり、退職勧奨をご検討されている方は、まずは労働問題に詳しい弁護士へのご相談をおすすめします。咲くやこの花法律事務所でもご相談をお受けしていますのでご利用ください。
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記事作成弁護士:西川 暢春
記事更新日:2026年5月17日
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