絶対に損をしない!ここだけは抑えておきたい債権回収率アップのポイント!

債権回収率アップ

会社経営をしていると、売上をあげていかなければなりません。

顧客が増加して、売上が上がり続けると会社規模も大きくなり成長していきますが、そんな中、売上が上がり続けるとリスクも隣り合わせにあることを忘れてはいけません。

会社経営のリスクの中で、もっとも多いトラブルのひとつが「債権回収」におけるトラブルです。
咲くやこの花法律事務所にも債権回収トラブルに関する相談は、企業法務の中でも多いジャンルです。

最近では、下記のような「債権回収」に関するトラブルが多いです。

・工事案件における工事代金の未払いトラブル。
・システム開発の受託業務おける納品後の開発費未払いトラブル。
・サービスやモノなどの販売後、それらの料金の未払いトラブル。

このように「債権回収」におけるトラブルは、様々な業界の会社で起こっているのが現状です。
せっかく売上をあげても、売掛金を回収ができないと、会社の経営に大きな打撃を与えてしまいます。

そこで、今回はあらかじめ「債権回収率をアップさせるためのポイント」について、知っておいていただくことで、トラブルが発生した際に活用できる情報を公開いたします。

 

今回の記事で書かれている要点(目次)

1,今回の記事を読めばわかる要点はコレ!

ポイント1:
「早め!早め!」の行動スタートが債権回収率アップにつながります!

ポイント2:
最初に「契約書」と「債権の金額」を正確に確認しましょう。

ポイント3:
「内容証明郵便」を送る際のポイントについて。

ポイント4:
債権回収に一番効果のある手段「仮差押え」とは?

ポイント5:
分割支払いの和解をする場合のポイントについて。

ポイント6:
咲くやこの花法律事務所なら「債権回収率アップについて、こんなサポートができます!」

 

2,ポイント1:
「早め!早め!」の行動スタートが債権回収率アップにつながります!

まず最初に、債権回収は「時間」との戦いであることを強く意識しておきましょう。
「動き出しのスタートの早さ」によって、回収率がアップするかどうかが決まってきます。

「あれ?支払予定日に入金されていない。」
「支払い予定日を遅らせてほしいと取引先が連絡してきた。」

ある取引先が自社の債権を期限までに支払えなかったということは、その取引先は他の債権者に対しても、支払いが遅れている可能性が高いです。このような状況ですと、その取引先は、今後の財務内容も悪化する可能性が高く、場合によっては倒産する可能性もあります。

債権回収は、多数の債権者がいる中で、債務者の残された資産の中から「誰が早く回収を得るか?」という、早い者勝ちの競争です。

債権回収の対象になるような債務者は、そもそも経営がうまくいっていないことがほとんどですから、「債務者の残された資産」は、時間が経過するにつれてどんどん減っていきます。

そのため、特に債権の金額が大きい場合(目安として100万円以上)は、以下のいずれかのケースにひとつでも当てはまるものがあれば、すぐに弁護士に相談して対応を検討する必要があります。

債権回収をすぐに弁護士に相談するべきケース

●債権が支払予定日までに支払われていない。
●債務者側から支払期限の延長を依頼された。
●債務者との連絡がつながらなくなった。
●支払期限の直前に債権者が、言いがかり的な不当なクレームを主張してくる。
●債務者について、支払いが遅れているという噂が広まっている。

 

このように、債権回収は「スピード」が重要となりますので、できるだけ早い段階で動き出しましょう。

 

3,ポイント2:
最初に「契約書」と「債権の金額」を正確に確認しましょう。

債権回収の流れの中で重要な役割になってくるのが、その債権について、「契約書の有無」と「債権の金額」を確認することです。

契約書がある場合に確認しておくこと

契約書がある場合は、雛形やコピーではなく、必ず原本を確認しましょう。
また、契約書のチェックポイントは以下の通りです。

契約書のチェックポイント

1,「契約書の当事者名が請求先と一致しているか?」

契約書の当事者名が請求先と一致していない場合は、今後、誰に対する請求をしていくかをよく検討する必要があります。

▶ポイント解説
「契約書に署名捺印している相手方が、これまで請求書を送付していた請求先と一致しているか?」

取引上の便宜のために、請求書を契約書に署名捺印している相手方ではなく、相手方から支払の委託を受けた第三者に送付しているケースがあります。このような場合は、本来、契約上の支払義務を負うのは、これまで請求書を送付していた第三者ではなく、契約書に署名捺印している相手方になります。

そのため、今後の債権回収にあたっては、契約書に署名捺印している相手方に対して債権回収のための行動をとる必要があります。

 

2,「契約書に支払期限が記載されているか?」

債権の支払期限がまだ来ていない場合には、「いつのタイミングで?」、
「どのような債権回収の行動を?」とるのかを検討する必要があります。

3,「期限の利益喪失条項があるか?」

期限の利益喪失条項が契約書の中に含まれているかいないかで、
「債権の全額が請求できるか」、それとも「支払期限に遅れている分しか請求できないか」が変わってきます。

▶ポイント解説

「期限の利益喪失条項とは?」
代金が何回かの分割払いになっている場合に1回でも遅れた場合は、残金を一括で支払わなければならないという条項です。

例えば、「第●条の支払いを一回でも遅延したときは、乙は甲に対するすべての債務について期限の利益を喪失し、残債務全額をただちに支払わなければならない。」などのように規定されていることが多いです。

 

4,「連帯保証人がいるか」

連帯保証人がいる場合は、債務者本人に請求するのと並行して連帯保証人にも請求していくことが可能になります。

5,「裁判所の合意管轄の条項があるか」

契約書の最後によく記載されている、「本契約についての紛争は、
東京地方裁判所を専属的合意管轄とする」といった内容の条項です。

遠方の裁判所が「専属的合意管轄」として規定されている場合は、裁判をするための費用が大きくなりますので、それを踏まえて債権回収の方法を検討する必要があります。

・債権の額に比べて裁判をするための費用が大きくなりすぎる場合は、裁判外での交渉での解決を目指す。
・裁判をする場合でも、電話会議システムを利用して出廷の回数を減らす。

などの工夫を検討しましょう。

▶参考:裁判所の合意管轄条項について

ほとんどの契約書の中に記載されている「合意管轄条項」ですが、この合意管轄条項については、上記の通り「裁判をするための費用に大きく関わってくる」ため、正しく理解しておく必要があります。契約書の「合意管轄条項(専属的合意管轄)」の記載方法についてはこちらも必ずチェックしておきましょう。

 

債権の金額についての確認しておくこと

次に、債権の金額についても正確に確認しておきましょう。
残債権の金額について債務者と合意した書類の有無を確認しておく必要があります。

ポイント解説

「残債権の金額について債務者と合意した書類」とは?

・具体的な代金額を記載した発注書・発注請書
・具体的な代金額を記載した個別契約書

などの書類のことです。

これらの書類があり、債務者の印も捺印されていれば、残債務額について十分な証拠があるといえますので、特段の問題はありません。

一方、下記のように残債権の金額について債務者と合意した書類がない場合、このことが、その後の仮差押えの手続きや裁判等で、デメリットになる可能性があります。

・取引基本契約書は締結されているが、具体的な代金額を記載した書類が作成されていない場合
・具体的な代金額については見積書に記載があるだけで、債務者が捺印した書類が作成されていない場合

このような場合、債権回収のアクションに移る前に残債権の金額について、

下記のような「残高確認書」を作成しておくことを検討する必要がありますので、覚えておきましょう。


▶参考:残高確認書サンプル

残高確認書

以下より「残高確認書」フォーマットをダウンロードしていただけます。

「残高確認書フォーマット」のダウンロードはこちら

 

4,ポイント3:
「内容証明郵便」を送る際のポイントについて。

債権回収の債務書へのアクションとしては、「内容証明郵便を送ること」で債権回収率アップのスタートになります。

内容証明郵便の送付方法について

内容証明郵便を送るときには弁護士に依頼しなくても自社で送ることもできます。

しかし、これでは迫力がなく、効果がないことが多いです。
弁護士に依頼して、弁護士の名前で送ることがより効果的となります。

債権回収の内容証明郵便に記載する項目

内容証明郵便を送る際は、次のような内容を記載しましょう。

1,督促する債権の金額
2,支払期限
3,支払先の振込口座
4,期限までに支払いがなければ訴訟等の法的手段をとること
5,訴訟の際は、債権金額だけでなく遅延損害金や弁護士費用も請求に加えること

 

そのうえで、「今後一切の連絡は弁護士宛てにお願いします。」ということを記載して、交渉窓口が弁護士になったことを明記しましょう。

弁護士から内容証明郵便を送ることで、「期限までに支払いがなければ訴訟等の法的手段をとること」や、「訴訟の際は、債権金額だけでなく遅延損害金や弁護士費用も請求に加えること」の記載が現実性があるものになり、債務者に最後の警告をすることが可能になります。

対応窓口を弁護士に依頼することの重要性

債務者に内容証明郵便を送った後は、対応窓口を弁護士に一本化しましょう。

弁護士から内容証明郵便を送付しても、債務者が弁護士にではなく、債権者に直接連絡してくることがあります。

「債務者から債権者に直接電話をして、支払えない事情を伝えてくる。」
「『●月●日まで待ってくれ』など、期日変更のお願いなどの連絡をしてくる。」

このような場合には、「本件については、弁護士に依頼していますので弁護士に連絡してください。」と、電話を切ることが必要です。

ここで、電話対応をしてしまいますと、債務者は弁護士に比べて話しやすい債権者のほうに連絡してくるようになり、弁護士からの督促がうまくいかなくなります。

内容証明郵便を送った後は、債務者から直接連絡があっても取り合わないことが大切になりますので、注意しましょう。

 

5,ポイント4:
債権回収の一番効果のある手段「仮差押え」とは?

内容証明郵便に加えて、債権回収のいちばんの有効な手段となるのが「仮差押え」です。
「仮差押え」を活用することで確実な債権回収を目指しましょう。

仮差押えのメリットをご紹介

メリットケース1:

債務者の銀行預金の仮差押えをすれば、裁判所の命令により債務者は仮差押えされた預金を引き出すことができなくなります。
この場合、最終的に裁判に勝訴すると、債権者はこの預金から債権を回収することができるようになります。

メリットケース2:

債務者の不動産を仮差押えをすれば、裁判所の命令により、債務者は不動産を売却することができなくなります。
最終的に裁判に勝った場合に、債権者はこの不動産を競売にかけて債権を回収することができます。

 

このような仮差押えをするために、裁判所に申立書を提出して裁判所から「仮差押決定」をもらわなければなりません。
そして、債務者の「どの財産を仮差押えするか?」について、裁判所に提出する申立書に記載しなければなりません。
仮差押えを検討する財産については、以下のようなものが検討対象となります。

仮差押えの検討の対象となる債務者の財産の例

・銀行預金
・不動産
・取引上の債権
・生命保険
・自動車
・ゴルフ会員権
・債務者が個人であれば、勤務先から支給される給与
・債務者が事業者であれば、取引上の債権
・債務者が事業者であれば、金庫内の現金や店舗の現金
など

特に、「取引上の債権」を仮差押えする場合については

以下のように債務者の事業内容に応じて柔軟に考えることも必要です。

仮差押えを検討する取引上の債権の例

・債務者が介護事業者の場合 :

都道府県国保連合会から支払われる介護報酬債権

・債務者が病院や整骨院の場合:

健康保険から支払われる診療報酬債権

・債務者が建設業者の場合:

発注者から支払われる工事代金

・債務者が卸売業者の場合:

転売先から支払われる商品代金

・債務者が製造業者の場合:

納品先から支払われる商品代金

・債務者が小売業者の場合:

クレジットカード会社から立替払いされる商品代金

 

もし、債務者が上記に記載されている財産をもっていれば、その財産に対する仮差押えは、債権回収のための極めて有力な手段になりますので、チェックしてみてください。

▶参考:債権回収に有効な「仮差押え」の手続きや進め方について

上記の通り、債権回収の方法として一番有効な手段である「仮差押え」ですが、この仮差押えをスムーズに正しい手順で進めるためには、債権回収の有効手段である「仮差押え」の手続きの進め方についてはこちらの記事も必ずチェックしておきましょう。

 

6,ポイント5:
分割支払いの和解をする場合のポイントについて。

債権回収の過程では、債務者が「一括では支払えないため分割にしてほしい。」と、申し出てくることがあります。

この場合、既に支払いが遅れていますので、分割で支払うという債務者の申し出を信用するべきではありません。
まずは、期限を切って、債権金額の一部だけでも入金させてから、分割に応じるようにすべきでしょう。

また、「分割の和解に応じるのがよいのか」、それとも「訴訟などの手段により一括で支払わせるのがよいのか」も慎重に検討しましょう。

一度、分割の合意書を作成してしまうと、分割の支払期限が来るまでは支払いを求めることができなくなりますので、要注意です。分割に応じる場合は、具体的な支払回数、支払期限を記載した「合意書」などの文書を作成しなければなりません。

支払期間があまりにも長くなりすぎると、現実に支払いを受けられる可能性が低くなりますので、支払期間は長くても3年までにするのがポイントです。

そのほか、分割の合意書を作成するときは、以下のような条項を入れておくことが大切です。

分割の合意書にいれておくべき条項

1,期限の利益喪失条項

分割金の支払いを1回でも遅れた場合は、残金を一括で支払わなければならないという条項です。この条項がないと、分割金の滞納があった場合の対応に苦労することになりますので、必ず入れておきましょう。

2,遅延損害金条項

分割金の支払いが遅れた場合のペナルティーとして、遅延損害金の条項を入れておくべきです。

3,連帯保証条項

分割払いの支払いが遅れた場合には連帯保証人にも請求できるように、連帯保証人を確保しておくことをお勧めします。

4,合意管轄条項

支払いが遅れた場合は裁判になる可能性があります。こちらに便利な裁判所でできるように合意管轄の条項を付けておきましょう。

 

▶参考:分割の合意書の雛形

分割の合意書2

以下より「分割の合意書」フォーマットをダウンロードしていただけます。

分割の合意書フォーマットのダウンロードはこちら

 

万が一、分割の支払いが滞ったときに、すぐに債務者の財産を差し押さえることができるように、公正証書を作成したり、裁判所で即決和解の手続きを利用する方法もあります。

ただし、これらの方法は費用がかかりますので、まずは、分割の合意書を作成した後で、費用対効果を考えて検討するとよいでしょう。

 

7,まとめ

今回の記事は、債権回収率をアップさせるための5つのポイントについて記載しました。

1,回収に向けたアクションを早くすること。
2,内容証明郵便での督促
3,仮差押えの手続き
4,分割の和解などの際の注意点を把握しておくこと。

上記はあくまで基本的なポイントになります。
様々なケースに応じてもっともふさわしい方法を迅速に進めていくことが重要です。

そして、債権回収は会社経営をしている中では、突然発生してくるトラブルで、誰にもでも起こりえるリスクでもあります。そのような際に備えて債権回収率アップさせるためのノウハウをしっかり覚えておきましょう。

 

8,咲くやこの花法律事務所なら「債権回収について、こんなサポートができます!」

ここまで債権回収率アップのポイントについてご説明してきました。
最後に「咲くやこの花法律事務所」で債権回収について行うことができるサポートサービスの内容をご紹介します。

サポートの内容は以下の2点です。

債権回収に関する咲くやこの花法律事務所のサポート内容

1,債権回収に関する相談、回収のための戦略の立案
2,弁護士による債権回収の代行

以下で順番にご説明したいと思います。

(1)債権回収に関する相談、回収のための戦略の立案

咲くやこの花法律事務所では、債権回収の問題でお困りの企業の方のために、債権回収に関するご相談を常時、承っております。

債権回収の手法には、この記事でご紹介した「内容証明郵便での督促や仮差押えの手続き」のほか、「債権譲渡を利用した手法」や「訴訟」、「先取特権という制度を利用する方法」など様々な手段があります。

債権回収の経験豊富な弁護士が、個別の事情を踏まえて、回収のためにベストな戦略を立案します。

(2)弁護士による債権回収の代行

債権未払いの問題は弁護士による対応をしなければ回収が困難であるケースがほとんどです。

咲くやこの花法律事務所では、「弁護士による債権回収の代行のサポート」を行っており、多数のご依頼をいただいております。弁護士がこれまでの経験も踏まえ、内容証明郵便による督促、仮差押え、訴訟、強制執行、債権譲渡、先取特権の利用など、様々な手法を駆使して債権回収を行うことで、債権回収率のアップが可能になります。

債権回収はスピード対応が絶対に必要です。

現在、取引先などと債権回収に関するトラブルを抱えている企業様がいらっしゃいましたら、すぐに債権回収に強い弁護士がそろう咲くやこの花法律事務所にご相談下さい。

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記事作成弁護士:西川 暢春
記事更新日:2017年3月27日

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