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債権回収は弁護士に依頼すべき?相談するメリットや弁護士費用を解説

債権回収は弁護士に依頼すべき?相談するメリットや弁護士費用を解説
  • 西川 暢春(にしかわ のぶはる)
  • この記事を書いた弁護士

    西川 暢春(にしかわ のぶはる)

    咲くやこの花法律事務所 代表弁護士
  • 出身地:奈良県。出身大学:東京大学法学部。主な取扱い分野は、「問題社員対応、労務・労働事件(企業側)、クレーム対応、債権回収、契約書関連、その他企業法務全般」です。事務所全体で400社以上の企業との顧問契約があり、企業向け顧問弁護士サービスを提供。

こんにちは。弁護士法人咲くやこの花法律事務所の代表弁護士西川暢春です。

債権回収について弁護士に相談や依頼をする場合のメリットや費用についてわからないことがあり、調べていませんか?

債権回収が必要になる場面では、支払をしない相手方に対して「不誠実であり許せない」と感じることが多いでしょう。相手が話し合いに応じなかったり、電話をしても出ない、訪問しても応対しないといった状況の場合は、やり方を変えて弁護士に依頼することも検討する必要があります。

この記事では債権回収を弁護士に依頼するメリットとして「弁護士だからこそできること」とそれにかかる費用について詳しく見ていきたいと思います。この記事を最後まで読んでいただくことで、弁護士に相談や依頼をすべきかどうかや、弁護士費用の考え方、そして債権回収を依頼する弁護士の探し方等についてよく理解し、自社の債権回収を前に進めることができるはずです。

なお、債権回収の方法論、債権回収を成功させるポイントについての解説は以下でご説明していますのでご参照ください。

 

 

「弁護士西川暢春からのワンポイント解説」

相手方の経済状態が悪い場合は債権回収は時間との戦いという側面もあります。相手方が完全に支払能力を失う前に実効的な債権回収のアクションをとる必要があります。一方で、相手方の経済状態に問題がないが理由をつけて支払に応じないという場面では、相手方に対して法的な反論をしたうえでそれでも支払いに応じない場合は訴訟等の法的手段をとる必要があります。

いずれの場合も、自社で解決できない場合に具体的なアクションをとらずに時間ばかり経過させてしまうことは、債権が回収できないリスクを高めることになります。自社での回収が困難な場合は早急に弁護士依頼を検討することをおすすめします。

咲くやこの花法律事務所の債権回収に強い弁護士へのご相談は以下をご参照ください。

 

▶参考情報:債権回収に強い弁護士への相談サービスはこちら

 

咲くやこの花法律事務所の債権回収に関する解決実績は以下をご参照ください。

 

▶参考情報:債権回収に関する解決実績はこちら

 

▶【関連動画】債権回収に強い弁護士への相談サービスの紹介動画

 

▼債権回収に関して今スグ弁護士に相談したい方は、以下よりお気軽にお問い合わせ下さい。

【お問い合わせについて】

※個人の方からの問い合わせは受付しておりませんので、ご了承下さい。

「咲くやこの花法律事務所」のお問い合わせページへ。

 

 

1,債権回収を弁護士に依頼するメリット

債権回収を弁護士に依頼するメリット

債権回収の方法には、大きく分けて、「交渉による債権回収」と「訴訟等の法的手段による債権回収」があります。それぞれの方法について、弁護士に依頼するメリットを以下の通り考えることができます。

 

(1)交渉による債権回収を弁護士に依頼するメリット

まず、交渉による債権回収を弁護士に依頼するメリットからご説明します。

債務者と交渉することは、自社でもできそうなものですが、現実にやってみると、債務者と連絡が取れなかったり、不誠実な対応でごまかされて全く回収が進まないといったことがよくあります。また、債務者から反論を受けて、議論になってしまい、回収が進まないこともあります。

そのような場面で弁護士に依頼するメリットは以下の通りです。

 

メリット1:
債務者へのプレッシャーで回収を前に進めることができる

弁護士が代理人となって債権回収を進める場合、債務者としては支払をしなければ、訴訟等の法的手段をとられるということを意識して対応することになります。交渉での債権回収ではこのような債務者へのプレッシャーが必要であり、弁護士が弁護士名義で内容証明郵便を送り、代理人として交渉することによって債務者にプレッシャーをかけて回収を前に進める必要があります。

 

メリット2:
債務者からの主張に対して法的に対応できる

中には支払義務を認めずに争う債務者もいます。

例えば、不良品だったから代金を支払わないと主張するケース、工期に遅れたから工事代金を減額すべきだと主張するケース、工事の仕上がりが悪いからそれをなおすまでは支払わないと主張するケースなどがあります。

交渉での債権回収ではこのような債務者側の主張に対して法的な反論を加えて回収を実現する必要がありますが、これを自社でやろうとすると議論が平行線になり時間だけがたっていきます。弁護士に依頼すれば法的な反論を適切に行い、回収を前に進めることができます。

 

メリット3:
感情的な対立を離れた対応ができる

債権回収の事案の中には、債務者との間で感情的な対立が生じており、そのことが回収の支障になっているケースもあります。このような場面では自社で債権回収を進めようとするのではなく、弁護士に依頼することで、感情的な対立をいったんおいて、法的な支払義務という観点からの解決を進めることができます。

 

(2)訴訟等の法的手段による債権回収を弁護士に依頼するメリット

次に、法的手段による債権回収を弁護士に依頼するメリットについてご説明します。法的手段による債権回収の方法は様々ですが、代表例は訴訟による債権回収ということになります。弁護士に依頼しないで訴訟を行うことも理屈上は可能ですが、一般的には弁護士に依頼することが通常でしょう。訴訟等の法的手段による債権回収を弁護士に依頼するメリットとして以下の点をあげることができます。

 

メリット1:
手続の流れや裁判所の対応を熟知した弁護士による専門的な対応が可能

訴訟を正しく進めるためには、民事訴訟法に基づく手続の流れや裁判所の実務対応についての知識が必要です。また、勝訴するためにどのような主張をし、どのような証拠を出すべきかについて正しい判断ができることが必要です。

これらの点を知らないまま、訴訟を起こしても、敗訴してしまう危険があります。そして、これらの知識は、弁護士が法科大学院や司法試験における学習、その後の司法研修所での研修、そして弁護士としての実務経験を経て身に着ける知識、ノウハウであり、経験を経ずに身に着けることは簡単ではありません。

また、訴訟というのは、単に教科書通りに進めればそれで勝てるという場合もないことはないですが、通常は、自身が望む結果を得るために戦略的に対応したり、相手と駆け引きをしたり、相手の主張を崩したりといったことも必要になってきます。その意味で普段から訴訟による債権回収を業務とし、訴訟の遂行に精通した弁護士に依頼するべきでしょう。

 

メリット2:
勝訴後の回収を見据えた対応が可能

訴訟を行ううえで注意する必要があることは、債権回収で得るべき結果は「勝訴判決」ではなく、「回収結果」であるという点です。勝訴判決を得られたものの、判決通りに支払われないということでは、勝訴してもあまり意味がありません。

訴訟対応に精通した弁護士は、勝訴判決を得ることだけでなく、勝訴した場合にどのようにして現実の回収につなげるかを常に考えています。勝訴したのに支払いが得られないということがないように、訴訟中から債務者の財産を「仮差押え」する手続をとり、さらに「強制執行」により現実に回収するための手段を準備しています。また、債務者の財産の所在がわからないときは、弁護士独自のノウハウを駆使して、債務者の財産の調査を行うことになります。

債権回収を、債権回収に精通した弁護士に依頼することには、単に勝訴するだけでなく、現実の回収に向けた準備を進め、実行することができるというメリットがあります。

 

2,弁護士による債権回収の流れ

弁護士による債権回収の流れは、その回収戦略により様々ですが、最もオーソドックスな流れは以下のようなものになります。

 

  • 手順1:内容証明郵便を送付するなどして支払を求める
  • 手順2:交渉を経ても支払に応じないときは訴訟を提起
  • 手順3:債務者の支払に不安がある時は仮差押えを検討
  • 手順4:判決
  • 手順5:勝訴しても支払いが得られないときは差押え

 

以下で順にご説明します。

 

(1)内容証明郵便を送付するなどして支払を求める(弁護士による交渉)

債権回収を弁護士に依頼する場合、まず、弁護士名義で内容証明郵便を送って相手方に支払いを求め、あわせて支払わない場合は訴訟等の法的手段をとることを通知して弁護士が相手方と交渉することが通常です。

相手から支払義務についての反論が出てきた場合も、弁護士から再反論したうえで交渉による解決を目指しつつ、解決できない場合に備えて訴訟を視野に入れた準備をすすめることになります。

 

▶参考情報:内容証明郵便の書き方や送り方などについては以下で詳しく解説していますので参照してください。

内容証明郵便とは?書き方、出し方、効力、弁護士費用を解説

 

「弁護士西川暢春からのワンポイント解説」

内容証明郵便を利用した債権回収について、咲くやこの花法律事務所の解決実績の一例を以下で紹介していますのであわせてご参照ください。

リフォーム会社の顧客がクレームをつけてリフォーム工事代金の減額を要求したケースで、リフォーム代金の全額回収に成功した解決事例

 

(2)交渉を経ても支払に応じないときは訴訟を提起

交渉を経ても債務者が支払いに応じないときは、民事訴訟を起こすことが通常です。弁護士が依頼者から証拠の提供を受けたうえで訴状を作成し、裁判所に提出します。

 

▶参考情報:民事訴訟による債権回収の手続き等については、以下の解説を参照してください。

民事訴訟による債権回収。メリット・デメリットと手続の流れを解説

 

「弁護士西川暢春からのワンポイント解説」

民事訴訟を利用した債権回収について、咲くやこの花法律事務所の解決実績の一例を以下で紹介していますのであわせてご参照ください。

相手の会社の銀行預金を差し押さえた結果、債権全額の回収に成功した事例

 

(3)債務者の支払に不安がある時は仮差押えを検討

債務者の支払能力等に問題があり、勝訴しても支払がされない危険があるときは、訴訟の期間中、相手方の資産を仮差押えする手続を検討すべきでしょう。仮差押えをすることにより、債務者の資産をいわば「凍結」し、債務者が訴訟中に資産を処分することができないようにすることができます。

 

▶参考情報:仮差押の手続き方法や進め方については、以下の解説を参照してください。

仮差押えの正しい手続きの進め方はこちら

 

「弁護士西川暢春からのワンポイント解説」

仮差押えを利用した債権回収について、咲くやこの花法律事務所の弁護士による解決実績の一例を以下で紹介していますのであわせてご参照ください。

未払い設計料や工事代金の回収依頼を受け、施主のショッピングモールに対する預り金債権を仮差押えできた成功事例

 

(4)勝訴しても支払いが得られないときは差押え

勝訴しても支払いがされないときは債務者の財産に差押えをかけることになります。例えば、相手の預金口座を差し押さえることにより、銀行から、差し押さえた相手の預金を自社に直接引き渡させることができます。また、銀行預金の差押えのほか、給与の差押え、不動産の差押え、生命保険の差押えなど、事案に応じて様々な差押えを検討することになります。

 

▶参考情報:差押えの方法等については以下で解説していますのでご参照ください。

預金(銀行口座)差押えの方法!債権の全額回収のために知っておきたいポイント

 

「弁護士西川暢春からのワンポイント解説」

差押えによる債権回収について、咲くやこの花法律事務所の弁護士による解決実績の一例を以下で紹介していますのであわせてご参照ください。

裁判で勝訴!土地売買契約の手付金返還請求トラブルで、銀行預金を差押え手付金全額の返還に成功した事例

 

3,債権回収を弁護士に相談や依頼をする費用

債権回収を弁護士に相談や依頼をする費用

では、債権回収を弁護士に相談や依頼をする場合、どのくらいの費用が必要なのでしょうか?

この点については、弁護士により様々なので、一律に目安を示すことが難しいですが、筆者が代表を務める咲くやこの花法律事務所では、以下の点を考慮して、弁護士費用を決めています。

 

1.債権の種類

例えば、損害賠償債権についてはその金額をめぐって争いになることが予想され、金額が確定しており争いになりにくい売買代金債権等に比べて、弁護士費用が高くなることがあります。

 

2.債権について契約書等の証拠があるか

債権額について口約束しかなかったり、メールやLINEの履歴しかなかったり、見積書しかなかったりする事案では、契約書があり債権額が明確な事案に比べて手間がかかることが予想され、その点を踏まえた弁護士費用になることが通常です。

 

3.債務者から予想される反論の内容

債務者が支払義務を認めず反論することが予想される場合、それに対して法的に再反論することが必要になり、その点を踏まえた弁護士費用になることが通常です。

例えば、工事代金の債権回収で発注者が工事の不具合を主張することが予想される場合や、システム代金の債権回収で発注者がシステムの瑕疵を主張することが予想される場合は、その点を踏まえて弁護士費用を設定することが通常です。

 

4.債権の額

回収すべき債権の額が多額になればなるほど、それだけ重要度が高い事案ということになり、弁護士費用もそれに応じた額になることが通常です。

 

これらの個別の事情を踏まえて見積もりをしていますが、咲くやこの花法律事務所における費用の目安としては以下のとおりです。

 

(1)咲くやこの花法律事務所の場合の弁護士費用の目安

 

1,弁護士に債権回収について相談する場合の費用の目安

  • 初回相談料:30分5000円+税(顧問契約締結時は無料)

 

2,弁護士に債権回収の交渉を依頼する場合の費用の目安

  • 着手金:15万円程度+税~
  • 報酬金:事案に応じて回収額の4%~20%程度

 

3.弁護士に訴訟による債権回収を依頼する場合の費用の目安

 

1.着手金

訴訟における請求額を参考に、事案の難易、時間及び労力、事件の見通し、事件処理のための特別の調査・研究の必要、事件に要する期間、その他の諸般の事情を考慮して定めています。そのため、個別の事案によって大きく異なりますが、参考額としては以下のようになります。

  • 請求額500万円の場合: 34万円+税
  • 請求額1,000万円の場合 : 59万円+税
  • 請求額5,000万円の場合:219万円+税

 

2.報酬金

訴訟により得た経済的利益の額、事案の難易、時間及び労力、事件の見通し、事件処理のための特別の調査・研究の必要、事件に要する期間、その他の諸般の事情を考慮して定めています。そのため、個別の事案によって大きく異なりますが、参考額としては以下のようになります。

 

  • 回収額500万円の場合 : 68万円+税
  • 回収額1,000万円の場合:118万円+税
  • 回収額5,000万円の場合:438万円+税

 

4,完全成功報酬制のメリット、デメリット

債権回収について完全成功制で請け負う弁護士も稀にいます。そのような弁護士に依頼する場合はメリットとデメリットをよく検討する必要があります。

 

(1)完全成功報酬制のメリット

メリットとしては、着手金が不要であり、債権回収ができなかった場合に弁護士費用がかかる心配がないことにあります。ただし、完全成功制をうたいつつ、実費や日当がかかる費用体系になっていることもありますので、費用の内容を十分確認する必要があります。

 

(2)完全成功報酬制のデメリット

一方、デメリットして以下の点があげられます。

 

1,回収見込みが低い案件については依頼を断られる可能性が高い

回収の見込みが低い案件を完全成功報酬制で請け負うと、弁護士としては労力がかかるのみで弁護士費用は得られない可能性が高いことになります。これでは事務所を経営することはできません。そのため、回収見込みが低い案件については依頼を断られる可能性が高いでしょう。

 

2,回収できた事案については費用が高くなる

完全成功報酬制で事件を引き受ける場合、回収できない事案もでてきます。そのような案件にも労力をかけざるを得ないわけですが、その労力に対する対価を、回収に成功した別の事案の費用として回収しないと事務所が経営できません。その結果、完全成功報酬制の事務所では、回収できた場合の弁護士費用が通常より高額に設定されることになります。

 

3,回収の見込みが低いと判断した場合は解約される可能性がある

回収の見込みが低い案件を完全成功報酬制で請け負うと、弁護士としては労力がかかるのみで弁護士費用は得られない可能性が高いことになります。そのため、いったん依頼を受けた後であっても、債務者からの反論があったり、債務者の資力に問題があることがわかった場合に、その対応をまともに続けていると、事務所の経営は成り立たないことになります。

受任後であっても回収の見込みが低いと判断された場合は、弁護士側から委任を解約されることがあることも考えておかなければなりません。民法上、委任契約はいつでも解除できるとされています(民法第651条1項)。また、回収が簡単ではないと判明した場合に、弁護士から契約を解約されなくても積極的に取り組んでもらえないまま時間だけが経過することも想定されるでしょう。

もし、完全成功制で弁護士が途中解約もせずに最後まで責任をもって回収してくれるのであれば、弁護士とそのような内容で契約してから依頼すべきですが、そのような契約には弁護士は応じないでしょう。

 

4,なぜ完全成功報酬制を採用しているのかを考える必要がある

例えば、医師や美容師が完全成功報酬で対応するということは通常ありません。「病気が治った場合にのみ治療費をもらうクリニック」や「希望通りの髪形になった場合のみ料金をもらう美容室」は通常ありません。

弁護士も同じであり、通常の弁護士は、希望通りの結果が得られた場合のみ費用が発生する完全成功報酬制で業務を提供することはありません。完全成功報酬制を採用している事務所への依頼を検討する場合は、なぜその弁護士が完全成功報酬制を採用してまで集客活動を行っているかを考える必要があるでしょう。

 

「弁護士西川暢春からのワンポイント解説」

着手金を格安に設定している弁護士や、債権回収についての無料相談を行う弁護士も、程度の差こそあれ、前述した点があてはまります。着手金が格安である場合、実質的にみて完全成功報酬制に近いということになりますし、相談料無料の場合も、なぜ、その弁護士が無料相談をしてまで集客しているのかということを考える必要があります。

 

5,債務者は払えない場合に無視することが可能?

債権回収を弁護士に依頼した場合も、債務者側が支払えない場合は無視することも可能なのでしょうか。

この点については、無視することはもちろん可能ですが、弁護士によって法的手段がとられ、財産を差し押さえられることになります。また、その場合、遅延損害金や訴訟費用等の分についても差し押さえられることになりますので、無視しないで支払に応じた場合よりも、多くの額を支払うことになります。

 

6,「司法書士など弁護士以外も債権回収はできる?」弁護士法72条について

弁護士法72条は、弁護士または弁護士法人以外が、報酬を得る目的で法律事務を取り扱うことを禁止しています。債権回収も法律事務にあたりますので、例えば、債権回収を一般の会社に依頼したり、弁護士以外の士業に依頼することは、弁護士法72条との関係で問題があります。

ただし、弁護士法72条は「他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。」としており、債権額140万円以下の債権回収について認定司法書士が委任を受けることや、特定の債権について債権回収会社(サービサー)が回収を代行することは認められています。

 

▶参考:弁護士法72条

「弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。」

・出典:弁護士法の条文はこちら

 

7,債権回収について相談や依頼をする際の弁護士の選び方

では、債権回収について相談や依頼をする際に、弁護士をどのようにして選べばよいのでしょうか?

企業が弁護士を探す方法としては、大きく分けて、インターネット検索により探す方法と、経営者仲間や自社の税理士から紹介を受ける方法があります。どちらの方法で探すかは、以下の点を考慮して決めるべきでしょう。

 

(1)債権回収に精通した弁護士を選ぶ必要がある

弁護士は取扱業務の幅が広く、全ての弁護士が企業の債権回収について日頃から委任を受け、経験とノウハウを積んでいるわけではないことに注意する必要があります。

例えば、日頃、破産や離婚、相続などの個人向けの法務を扱っている弁護士は、必ずしも債権回収分野について十分な経験があるとは言えないでしょう。また、企業法務に精通した弁護士でも、ファイナンス案件やM&A、海外業務などを扱っている弁護士は、必ずしも債権回収分野について十分な経験があるとは言えないでしょう。日頃から企業の債権回収について委任を受けている弁護士は、弁護士全体から見ればごく一部です。

このように考えると、多くの弁護士が取扱分野を記載したホームページを公開していますので、インターネット検索で「債権回収 弁護士」などと検索して、その中から自分に合いそうな弁護士を探すのが、債権回収分野に精通した弁護士に依頼するための近道といえるでしょう。

一方、経営者仲間や自社の税理士等に弁護士を紹介してもらう場合は、その弁護士が企業の企業の債権回収分野に詳しい弁護士かどうかを確認しておくとよいでしょう。また、紹介で弁護士を探す場合、自分に合わないと思っても、紹介者の手前、依頼しないという判断がしづらくなるというケースもあることに注意してください。

 

(2)費用や方針をしっかり確認する

弁護士に支払う費用と方針をしっかりと確認することも重要です。費用については、筆者としては、「4,完全成功報酬制のメリット、デメリット」でご説明した点から、完全成功報酬制や着手金格安で受任する弁護士に依頼することは結局依頼する側の利益に沿わず、適切ではないと考えます。適切な仕事は適切な費用を払った場合に得られるものであり、それは弁護士に依頼する場合でも同じです。

また、費用に目が行きがちですが、むしろ債権を回収することが大事ですので、その弁護士の債権回収の方針をしっかり確認することが重要です。債権回収の方法は1通りではないので、弁護士によって方針が異なることも十分想定されますし、どのような方針をとるか(弁護士が何をするか)によって、弁護士費用も変わってくるはずです。

その意味では、筆者としては、ホームページ等で方針を示さずに一律に弁護士費用を表示している法律事務所については、疑問も感じるところです。

 

(3)必ずしも近くの弁護士を選ぶ必要はない

電話相談やWeb相談に対応した法律事務所が増え、近くの弁護士を選ぶ必要は薄れてきています。また、訴訟の期日もWeb会議の形で行われ、出廷を要しないことが増えています。近くの弁護士を選ぶということよりは、債権回収に本当に精通した弁護士を選ぶことを重視すべきでしょう。

 

▶参考情報:債権回収に強い弁護士については、以下を参考にご覧ください。

債権回収に強い弁護士への相談サービスはこちら

 

8,債権回収に関して弁護士に相談したい方はこちら

咲くやこの花法律事務の弁護士によるサポート内容

筆者が代表を務める「咲くやこの花法律事務所」でも、企業の担当者から債権回収についてのご相談をお受けしています。以下では、咲くやこの花法律事務所の債権回収についてのサポート内容をご紹介します。

サポートの内容は以下の3点です。

 

  • (1)債権回収に関する相談、回収のための戦略の立案
  • (2)弁護士による債権回収の代行
  • (3)顧問弁護士サービス

 

以下で順番にご説明したいと思います。

 

(1)債権回収に関する相談、回収のための戦略の立案

咲くやこの花法律事務所では、債権回収の問題でお困りの企業の方のために、債権回収に関するご相談を常時、承っております。債権回収の手法には、この記事でご紹介した「内容証明郵便での督促や仮差押えの手続き」や「訴訟」のほか、「債権譲渡を利用した手法」や「先取特権」という制度を利用する方法や「債権者破産」「財産開示手続」を利用する方法など様々な手段があります。

咲くやこの花法律事務所では、債権回収の経験豊富な弁護士が、個別の事情を踏まえて、回収のためにベストな戦略を立案します。

 

咲くやこの花法律事務所の債権回収に強い弁護士への相談費用

●初回相談料 30分5000円+税(電話相談・Web相談可能。顧問契約締結の場合は無料)

 

(2)弁護士による債権回収の代行

債権未払いの問題は弁護士による対応をしなければ回収が困難であるケースがほとんどです。咲くやこの花法律事務所では、弁護士による債権回収の代行のサポートを行っており、多数のご依頼をいただいております。弁護士がこれまでの経験も踏まえ、内容証明郵便による督促、仮差押え、訴訟、強制執行、債権譲渡、先取特権の利用など、様々な手法を駆使して債権回収を行うことで、債権回収率のアップが可能になります。また、債権回収では、他社よりも早く回収行為をスタートし、迅速に回収にかかることがとても重要です。

現在、取引先などと債権回収に関するトラブルを抱えている企業様がいらっしゃいましたら、早めに、債権回収に強い弁護士がそろう咲くやこの花法律事務所にご相談下さい。

 

咲くやこの花法律事務所の債権回収に強い弁護士への相談費用

●初回相談料 30分5000円+税(電話相談・Web相談可能。顧問契約締結の場合は無料)

 

(3)顧問弁護士サービス

迅速に債権を回収できるかの鍵を握るポイントの1つが、債権があることや債権額の証拠となる「契約書」です。契約書がなかったり、内容が不適切である場合、債権回収のアクションにあたって乗り越えなければならない課題が1つ増えることになります。その意味では、契約書を日頃から継続的に整備することが非常に重要です。

咲くやこの花法律事務所では、企業向け顧問弁護士サービスの中で、債権回収のご相談への対応はもちろん、日頃からの継続した契約書整備のサポートをも提供し、長期的な視点で債権回収トラブルがおきない強い会社づくりをお手伝いします。

咲くやこの花法律事務所の顧問弁護士サービスのご案内は以下をご参照ください。

 

 

(4)「咲くやこの花法律事務所」の弁護士に問い合わせる方法

債権回収に関するご相談は、下記から気軽にお問い合わせください。今すぐのお問い合わせは以下の「電話番号(受付時間 9:00〜23:00)」にお電話いただくか、メールフォームによるお問い合わせも受付していますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

【お問い合わせについて】

※個人の方からの問い合わせは受付しておりませんので、ご了承下さい。

「咲くやこの花法律事務所」のお問い合わせページへ。

 

9,まとめ

今回の記事では、まず、債権回収について弁護士に依頼するメリットとして、以下の点をご説明しました。

 

(1)交渉段階における弁護士依頼のメリット

  • 債務者へのプレッシャーで回収を前に進めることができる
  • 債務者からの主張に対して法的に対応できる
  • 感情的な対立を離れた対応ができる

 

(2)法的手段をとる段階における弁護士依頼のメリット

  • 手続の流れや裁判所の対応を熟知した弁護士による専門的な対応が可能になる
  • 勝訴後の回収を見据えた対応が可能になる

 

そのうえで、弁護士による債権回収の流れについては、事案により個別の工夫が重要ではあるものの、オーソドックスには以下のとおりであることをご説明しました。

 

  • 手順1:内容証明郵便を送付するなどして支払を求める
  • 手順2:交渉を経ても支払に応じないときは訴訟を提起
  • 手順3:債務者の支払に不安がある時は仮差押えを検討
  • 手順4:判決
  • 手順5:勝訴しても支払いが得られないときは差押え

 

さらに、弁護士費用については筆者が代表を務める咲くやこの花法律事務所における費用の目安をご説明しました。債権の未払い問題が発生している場合は早急に弁護士に相談して対応することが回収率をアップするポイントになりますので、早めに弁護士にご相談ください。

 

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11,【関連情報】債権回収を弁護士に相談すべきか?に関するお役立ち記事一覧

この記事では、「債権回収は弁護士に依頼すべき?相談するメリットや弁護士費用を解説」について、わかりやすく解説いたしました。

債権回収については、この記事で解説した弁護士に相談や依頼をすべきという解説以外にも、債権回収について全般的に正しく理解しておく必要があります。そのため、他にも基礎知識など知っておくべき情報が幅広くあり、正しい知識を理解しておかなければ債権回収は成功せず失敗に終わってしまいます。

以下ではこの記事に関連する債権回収に関するお役立ち記事を一覧でご紹介しますので、こちらもご参照ください。

 

債権回収で少額訴訟は使える?メリットとデメリットを解説

支払督促とは?債権回収の場面での利用のメリットとデメリットを解説

売掛金など債権回収の時効期間と時効を停めるための中断措置・更新措置を解説

成功する売掛金回収の方法は?未払金回収、売上回収でお困りの方必読

動産執行(動産の差押え)とは?手続きの流れを解説

 

注)咲くやこの花法律事務所のウェブ記事が他にコピーして転載されるケースが散見され、定期的にチェックを行っております。咲くやこの花法律事務所に著作権がありますので、コピーは控えていただきますようにお願い致します。

 

記事作成日:2023年12月8日
記事作成弁護士:西川 暢春

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    西川 暢春 代表弁護士
    西川 暢春(にしかわ のぶはる)
    大阪弁護士会/東京大学法学部卒
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    小田 学洋(おだ たかひろ)
    大阪弁護士会/広島大学工学部工学研究科
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    著者:弁護士 西川 暢春
    発売日:2023年11月19日
    出版社:株式会社日本法令
    ページ数:1280ページ
    価格:9,680円


    「問題社員トラブル円満解決の実践的手法」〜訴訟発展リスクを9割減らせる退職勧奨の進め方

    著者:弁護士 西川 暢春
    発売日:2021年10月19日
    出版社:株式会社日本法令
    ページ数:416ページ
    価格:3,080円


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