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雇い止めとは?無効になる基準や会社都合になるかなどの注意点を解説

雇い止めとは?無効になる基準や会社都合になるかなどの注意点を解説
  • 西川 暢春(にしかわ のぶはる)
  • この記事を書いた弁護士

    西川 暢春(にしかわ のぶはる)

    咲くやこの花法律事務所 代表弁護士
  • 出身地:奈良県。出身大学:東京大学法学部。主な取扱い分野は、「問題社員対応、労務・労働事件(企業側)、クレーム対応、債権回収、契約書関連、その他企業法務全般」です。事務所全体で400社以上の企業との顧問契約があり、企業向け顧問弁護士サービスを提供。

こんにちは。咲くやこの花法律事務所の弁護士西川暢春です。

例えば1年契約などの期間を決めて雇用された契約社員やパート社員について、契約期間満了時に会社が契約の更新を拒否し、雇用契約を終了させることを雇い止めといいます。

最近でも、大学の非常勤職員の雇い止めや非正規公務員の雇い止め、新型コロナの影響による契約社員やパート社員の雇い止め等が問題となり、ニュース等で大きく報道されています。

そもそも期間が決まっている有期契約なのだから期間満了で終了して何が悪い、と思う方もいるかもしれませんが、その考え方は実は危険です。有期労働契約の終了には、労働者の保護のために設けられたルールがあり、契約期間が満了したからといって、当然に雇用契約を終了できるとは限りません。

雇い止めについて訴訟トラブルに発展したうえ、企業側が敗訴し、雇用の継続と金銭の支払いを命じられた事例が多数あります。

 

裁判例1:
ジャパンレンタカー事件(津地方裁判所判決 平成28年10月25日)

有期労働契約の更新を繰り返し、23年間継続して雇用していたアルバイト従業員に対する雇い止めが無効と判断され、約530万円の支払いを命じられた事例

裁判例2:
学校法人茶屋四郎次郎記念学園(東京地方裁判所判決 令和4年1月27日)

1年ごとの有期労働契約の更新を繰り返し、6年間継続して雇用していた大学の専任講師に対する雇い止めが無効と判断され、約2160万円の支払いを命じられた事例

 

この記事では、雇い止めに関するルールや、会社都合になるのかどうか、またどのような場合に雇い止めが無効と判断されるのか等について説明します。

この記事を読んでいただければ、雇い止めをする際にどのような点に気を付けるべきかや、トラブルを避けるためにどのような対策をするべきかがわかるはずです。

それでは見ていきましょう。

 

「弁護士西川暢春からのワンポイント解説」

雇い止めについて訴訟トラブルになり、裁判で雇い止めが無効と判断されると、雇用契約の継続だけでなく、雇い止め以降の賃金の支払いも命じられるのが通常です。

雇い止めの時点にさかのぼって数百万円の賃金の支払いを命じられるケースもあり、会社が負うダメージは小さいものではありません。さらに、会社は従業員との雇用契約が継続していることを判決で確認されることになるため、いったん雇い止めをした従業員を復職させることを余儀なくされることになります。

このように、雇い止めの場面は企業にとって大きなリスクを抱える場面になるため、雇い止めを検討する場合は、必ず弁護士に事前に相談し、リスクの程度やそれに対する対策について確認していただくことをおすすめします。筆者が代表をつとめる咲くやこの花法律事務所でも、ご相談をお受けしていますので、ご利用ください。

咲くやこの花法律事務所の労働問題・労務トラブルに強い弁護士へのご相談は以下をご参照ください。

 

▶参考情報:労働問題に強い弁護士への相談サービスはこちら

 

咲くやこの花法律事務所の雇い止めトラブルに関する解決実績の1つを以下でご紹介していますのでご参照ください。

 

▶参考情報:契約社員に弁護士から解雇ではなく期間満了による労働契約の終了であると説明して紛争解決した事案

 

▼雇い止めに関して今スグ弁護士に相談したい方は、以下よりお気軽にお問い合わせ下さい。

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1,雇い止めとは?

雇い止めとは?

雇い止めとは、有期労働契約において、事業者側が契約の更新を拒否し、契約期間満了によって雇用契約を終了させることです。雇い止めについては「雇止め法理」(労働契約法第19条)により一定の場合は無効とされるなど、労働者保護の観点から様々な規制が設けられています。読み方は「やといどめ」で、「雇止め」と表記されることもあります。

雇い止めについて、労働者と紛争が生じ、訴訟トラブルに発展して、事業者側が敗訴する例も少なくありません。そのため、雇い止めを検討する場合は、安易に考えず、法的なリスクを慎重に検討することが必要です。

 

2,契約社員やパート、派遣等の有期雇用労働者が対象

「雇い止め」は有期労働契約により雇用される従業員について使われる用語です。

有期労働契約とは、契約期間が定められた雇用契約のことをいいます。勤務日数や労働時間を問わず、期間の定めのある雇用契約はすべて有期労働契約です。

有期労働契約には以下のような種類があります。

 

  • 契約社員
  • 有期雇用のパートタイム労働者
  • 有期雇用のアルバイト
  • 有期雇用の派遣社員
  • 定年後に再雇用された嘱託社員
  • 非正規公務員(会計年度任用職員)
  • 大学等の非常勤講師

 

これに対して、正社員や無期雇用のパートタイム労働者は有期労働契約ではなく、雇い止めの問題は発生しません。

 

3,雇い止めと契約満了の違い

雇用契約の終了には、雇い止めの他にも、解雇や退職等があります。ここでは、雇い止めと混同しやすい、契約満了、解雇、派遣切りと雇い止めの違いを説明します。

 

(1)雇い止めは契約満了時に契約を更新しないこと

契約満了とは、有期労働契約の契約期間が経過し、雇用契約が終了した状態のことをいいます。

そして、契約期間満了にともない、労働者が雇用契約の更新を希望しているのに、会社が拒否し、雇用契約を更新しないことを雇い止めといいます。

 

(2)雇い止めと解雇の違い

雇い止めと解雇との違いは、雇用契約を終了するタイミングです。

雇い止めが契約期間の満了時に雇用契約を終了するものであるのに対し、解雇は契約期間中に労働者を事業者側からの一方的な意思表示によりやめさせることを指します。

 

▶参考情報:契約社員の解雇については以下の参考記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

契約社員を解雇するには?絶対におさえておくべき重要な注意点

 

(3)雇い止めと派遣切りの違い

俗にいう派遣切りとは、派遣先の都合で派遣元との労働者派遣契約を終了することをいいます。派遣切りは、あくまで派遣先と派遣元という企業間での契約の打ち切りです。

しかし、派遣切りによって派遣先がなくなった結果、派遣元が派遣社員との雇用契約を終了しようとすることがあります。つまり、派遣切りは、派遣社員の雇い止めのきっかけとなることがあります。

派遣元と派遣社員の間の雇用契約が有期の雇用契約である場合、雇用契約の期間満了時に雇用契約を更新せずに終了した場合は雇い止め、雇用契約の期間中に派遣元からの一方的な意思表示により雇用を終了した場合は解雇です。

 

4,雇い止めは何が悪いのか?

そもそも有期の雇用契約なのだから、契約期間満了で雇用関係が終了して何が悪いのだと考える方もいるかもしれません。

実際、契約満了にともなって雇用契約を更新せずに終了すること自体は違法なことではありません。

一方で、有期労働契約の労働者は、不安定な立場になりやすいことから、その保護のために、雇い止めには一定の制限が設けられています。すべての有期労働契約が、契約期間満了で当然に終了できるわけではないのです。

特に、有期の労働契約が複数回更新されていたり、労働者が雇用の継続を期待することに合理的な理由があるような場合は、雇い止めが無効と判断される可能性があるため注意が必要です。

雇い止めのルールについては、「7,雇い止めが無効になる3つの要件」で詳しく解説します。

 

5,5年ルールにより雇い止めできなくなる場合

上記でご説明した「雇い止めが無効とされる場合」のほかに、5年ルールによりそもそも雇い止めができなくなる場合もあることにも注意が必要です。

有期労働契約の5年ルールとは、有期労働契約を通算5年を超えて更新された労働者が、無期雇用契約への変更を希望した場合、企業は労働者との契約を無期雇用契約に転換することを強制されるというルールです。無期転換ルールとも呼ばれています。このルールにより無期雇用契約に転換された場合は、企業は雇い止めをすることができません。

この5年ルールは、長期間雇用契約を更新された労働者について雇い止めにより雇用終了を余儀なくされることを防ぐための労働者保護のルールです。

ところが、この5年ルールを踏まえて、企業が、無期転換されることを防ぐために、無期転換の権利が発生する5年を前に有期雇用の労働者を雇い止めするという動きも見られます。その結果、労働者との間でトラブルに発展するという事例が多数発生し、問題になっています。

 

▶参考情報:無期転換ルール(5年ルール)については、以下の記事などでも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

契約社員の無期転換ルール(5年ルール)とは?について詳しくはこちら

無期転換ルール逃れの雇止めは違法?事例付きでわかりやすく解説

 

6,雇止め法理とは?

雇止め法理とは、過去の最高裁判所の判例で確立した雇止めに関する裁判所の考え方のことです。最高裁判所は、以下のいずれかにあてはまる場面では、雇止めが制限され、無効となるという考えを示していました。

 

契約が何度も更新されていて実質的に無期雇用契約と変わらない状態になっていた場合

▶参考判例:東芝柳町工場事件(最高裁判所第一小法廷 昭和49年7月22日判決)

 

労働者が雇用契約が更新されると期待することに合理的な理由がある場合

▶参考判例:日立メディコ事件(最高裁判所第一小法廷 昭和61年12月4日判決)

 

そして、このような判例法理が確立したことを踏まえ、雇止めに関する紛争の防止や、有期労働契約の更新に関するルールを明確にすることを目的として、雇い止め法理を法律にしたのが、以下の労働契約法第19条です。

 

▶参考:労働契約法第19条(有期労働契約の更新等)

第十九条 有期労働契約であって次の各号のいずれかに該当するものの契約期間が満了する日までの間に労働者が当該有期労働契約の更新の申込みをした場合又は当該契約期間の満了後遅滞なく有期労働契約の締結の申込みをした場合であって、使用者が当該申込みを拒絶することが、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められないときは、使用者は、従前の有期労働契約の内容である労働条件と同一の労働条件で当該申込みを承諾したものとみなす。

一 当該有期労働契約が過去に反復して更新されたことがあるものであって、その契約期間の満了時に当該有期労働契約を更新しないことにより当該有期労働契約を終了させることが、期間の定めのない労働契約を締結している労働者に解雇の意思表示をすることにより当該期間の定めのない労働契約を終了させることと社会通念上同視できると認められること。
二 当該労働者において当該有期労働契約の契約期間の満了時に当該有期労働契約が更新されるものと期待することについて合理的な理由があるものであると認められること。

・参照元:「労働契約法」の条文はこちら

 

この雇止め法理は、一定の場合に雇い止めを無効としたうえで、更新前の労働条件での雇用を事業者に強制する内容となっています。

 

▶参考情報:雇止め法理については、以下の参考記事や参考動画でさらに詳しく解説していますのでご参照ください。

契約社員の雇止め法理について弁護士がわかりやすく解説

 

・契約社員の雇止め法理!会社は次回の契約を更新しないことができる?【前編】

 

7,雇い止めが無効になる3つの要件

有期労働契約は、契約満了にともない、雇用関係が終了するのが原則です。しかし、前述の通り、労働契約法第19条で、一定の要件を満たす場合は雇い止めが制限されています。

ここからは、実際にどのような場面で雇い止めが制限されるのかを解説します。雇い止めが無効となるのは、以下の3つの条件を満たす場合です(労働契約法第19条)。

 

  • 要件1:労働者から有期労働契約の更新の申し込みがあること
  • 要件2:有期労働契約が実質的に無期雇用契約と変わらない状態になっている、または、契約が更新されると期待することに合理的な理由があること
  • 要件3:雇い止めに客観的に合理的な理由がなく、社会一般からみて相当と認められないこと

 

それぞれの要件について詳しく解説します。

 

要件1:
労働者から有期労働契約の更新の申し込みがあること

具体的には、以下のいずれかによって、労働者から契約更新の意思表示がされている場合です。

 

  • 契約期間を満了日までの間に労働者から有期労働契約の更新の申し込みがあった場合
  • 契約期間が満了した後すぐに労働者から有期労働契約の締結の申し込みがあった場合

 

雇い止めが問題になるのは、労働者が雇用の継続を希望している場合です。労働者が契約の更新を希望していない場合は、期間満了で雇用を終了することになんら問題はありません。

 

要件2:
有期労働契約が実質的に無期雇用契約と変わらない状態になっている、または、契約が更新されると期待することに合理的な理由があること

労働者が契約の更新を希望する場合であっても、すべての有期労働契約で雇い止めが制限されているわけではありません。有期労働契約の中でも、以下のいずれかに該当する有期労働契約の場合のみ、雇い止めが制限されます。

 

1,有期労働契約が過去に繰り返し更新され実質的に無期雇用契約と変わらない状況になっている場合

 

▶参考例:

  • 更新の際にその都度、雇用契約書の取り交わしをしていない
  • 契約期間が満了した後で雇用契約の更新手続きをしている(本来契約期間満了前に更新手続きを行う必要がある)
  • 形式的な更新手続きしかしていない

 

2,労働者が契約が更新されると期待することに合理的な理由がある場合

 

▶参考例:

  • 有期雇用契約が何度も更新されていて、長期間雇用が継続している
  • 担当している業務が正社員と変わらない
  • 会社が更新を期待させるような発言をしている

 

要件3:
雇い止めに客観的に合理的な理由がなく、社会一般からみて相当と認められないこと

「雇い止めに合理的な理由がない」というのは、世間一般的にみて、雇い止めになっても仕方がないといえるような事情がないことを指します。

逆にいえば、「要件2:有期労働契約が実質的に無期雇用契約と変わらない状態になっている、または、契約が更新されると期待することに合理的な理由があること」に該当するような有期労働契約であっても、「雇い止めになっても仕方がないといえるような事情」があれば、雇い止めをすることが可能です。

契約期間が満了したというだけでは、ここでいう客観的に合理的な理由にはなりません。雇い止めが有効と認められるためには、契約期間満了以外の、例えば能力不足や問題行為、業務縮小等の何らかの理由が必要です。

この点については、「8,雇い止めの正当な理由」で詳しく解説します。

 

8,雇い止めの正当な理由

有期労働契約が実質的に無期雇用契約と変わらない状態になっている場合や、契約が更新されると期待することに合理的な理由がある場合は、単に契約期間が満了したからという理由では雇い止めは認められません。

契約期間満了以外の「客観的に合理的な理由」がなければ、雇い止めは無効と判断されてしまいます。この「客観的に合理的な理由」とは、世間一般的にみて雇い止めになっても仕方がないと言えるような理由のことをいいます。

雇い止めの理由の一例として、以下のようなものがあります。

 

  • 病気やけがによる就業不能
  • 能力不足や成績不良
  • 勤務態度
  • 業務命令違反
  • ハラスメント行為
  • 業務縮小や人員整理

 

しかも上記のような理由があれば、ただちに雇い止めに正当な理由があると言えるわけではありません。労働者の問題に対して、会社が十分な指導や配慮等をしたのに解消されなかった場合に、はじめて雇い止めになってもやむを得ない正当な理由があるといえるのです。

この点は、正社員を解雇する時の解雇理由についての考え方とほとんど同じです。

 

▶参考情報:正社員を解雇する際の解雇理由については、以下の参考記事をご参照ください。

正当な解雇理由とは?15個の理由例ごとに解雇条件・解雇要件を解説

 

9,裁判で有効と判断されたケース、無効と判断されたケース

裁判で有効と判断されたケース、無効と判断されたケース

ここからは、雇い止めに関する裁判例を、有効と判断されたケース、無効と判断されたケースにわけて紹介します。

 

(1)雇い止めが有効と判断された判例

 

1,短期大学の助教の再任拒否(雇い止め)が有効と判断された事例(東京地方裁判所判決 平成30年12月26日)

3年間の契約期間(更新は2回限り、最長9年間)で雇用されていた大学の助教が、一度も雇用契約を更新することなく雇い止めをされたことに対し、雇い止めの無効と雇い止め以降の賃金の支払いを求めた事例です。

裁判所は、助教の再任の可否は、任期満了時点での研究業績や、適性や資質能力等について審査した上で判断するとされていたことから、助教は当然に再任されることが予定されているとはいえず、任期終了後に雇用契約が更新されると期待を持つことが当然であるということはできないとし、その上で、助教の任期中の助手や学生に対する不適切な言動や指示、学科の決定に対する違反行為、指導方法等について教授から注意を受けても改善しなかったこと等を考慮すると、雇い止めには合理的な理由があるとして、雇い止めは有効と判断しました。

 

2,人員余剰を理由とする雇い止めが有効と判断された事例(東京地方裁判所判決 平成26年12月18日)

契約期間約3ヶ月の有期労働契約を12回更新し、約3年3ヶ月継続して雇用されていた有期労働労働者が、業務縮小を理由に雇い止めされたことに対し、雇い止めの無効と雇い止め以降の賃金の支払いを求めた事例です。

裁判所は、更新回数が12回にわたり、勤続年数が約3年3ヶ月に及んでいた等の事情からすると、有期労働契約が更新されると期待することに合理的な理由があることは認められるが、会社が恒常的に人員調整を行っていたことからすれば、その期待の程度が高いとはいえないと判断しました。

また、在籍しているオペレーター数が必要オペレーター数を超える状況が続いていたこと、従業員が業務上のミスや不適切な対応で頻繁に指導を受けていたこと、契約更新に関する面談の際に、今後契約が更新されない可能性があることや、再採用制度の利用を検討するよう伝えていたこと、最終の契約更新の前の時点で、次は契約更新をしないことを明確に伝えていたことからすると、人員削減の必要性や、更新拒否を回避するための措置の相当性、人選の合理性、手続きの相当性に不合理な判断があったとは言えないので、雇い止めには客観的に合理的な理由があるとして、雇い止めは有効であると判断しました。

 

3,勤務成績等を理由とする雇い止めが有効と判断された事例(札幌地方裁判所判決 平成29年3月28日)

会社を一度退職した後、嘱託社員として雇用され、6ヶ月間の有期労働契約を2回更新していた従業員が、勤務成績や勤務方法等を理由に雇い止めをされたことに対し、雇い止めの無効と雇い止め以降の賃金の支払いを求めた事例です。

裁判所は、全嘱託社員のうち、更新を拒絶された従業員は2名しかいないこと、嘱託社員の契約は原則として更新すると説明していた等の事情から、契約が更新されると期待することに合理的な理由があると指摘しました。

一方で、乗務員が会社からの配車指示に従わなかったことや、走行距離や売上が会社の定める目標に達したことがなく他の乗務員の平均売上の半分に満たないことや、会社が勤務方法を改善するように指導したにもかかわらず勤務方法を変えることなく勤務成績が上がらなかったこと等を考慮すると、雇い止めには、客観的に合理的な理由があり社会通念上相当であるとして、雇い止めを有効と判断しました。

 

(2)雇い止めが無効と判断された判例

 

1,パート従業員に対する雇い止めが無効と判断された事例(ニヤクコーポレーション事件、大分地方裁判所 平成25年12月10日判決)

有期労働契約が繰り返し更新され、約7年間継続して雇用されていた従業員が、会社から雇い止めをされたことに対し、雇い止めの無効と雇い止め以降の賃金の支払いを求めた事例です。

裁判所は、有期労働契約が過去に何度も更新されており、業務内容が正社員と同じであったこと、就業規則に反して契約更新の際に必ずしも面談が行われていたとは認められないこと、労働期間の制限があることについて十分な説明をしていたとは認められないこと、更新拒絶の件数が少ない等の理由から、会社と従業員との間の有期労働契約は、その態様からして実質的に無期雇用契約と変わらないもしくは有期労働契約が更新されると期待することに合理的な理由があると判断しました。

そして、会社の更新拒絶に客観的に合理的な理由があるとは認められないとして、雇い止めを無効と判断しました。

 

2,派遣社員に対する雇い止めが無効と判断された事例(東京地方裁判所判決 令和3年7月6日)

派遣会社との間で有期労働契約をし、家電量販店で業務を行っていた派遣社員が、派遣会社から勤務態度等を理由に雇い止めをされたことに対し、雇い止めの無効と雇い止め以降の賃金の支払いを求めた事例です。

この事案では、契約期間を3ヶ月間とする有期労働契約が5回更新されていました。

裁判所は、労働契約が5回更新されていることを理由に、契約が更新されると期待することに合理的な理由があると判断しています。

また、雇い止めの理由として会社が主張するような、他の従業員への恫喝的な言動や、業務上の指示に対する反抗、協調性の欠如といった問題があったことや、それに対して会社が注意や指導を行ったことを裏付ける証拠がないため、雇い止めに客観的に合理的な理由があるともいえないとして、雇い止めを無効と判断しました。

 

3,能力不足や人員整理を理由とする雇い止めが無効と判断された事例(横浜地方裁判所判決 平成27年10月15日(エヌ・ティ・ティ・ソルコ事件))

会社との間の有期労働契約が約17回更新され、勤続年数が15年7ヶ月に及んでいた有期労働労働者が、会社から能力不足や人員整理を理由に雇い止めをされたことに対し、雇い止めの無効と雇い止め以降の賃金の支払いを求めた事例です。

裁判所は、勤務条件が常用労働者とほぼ変わらない内容だったことや、更新が繰り返され、15年7ヶ月と長期間にわたって雇用されていたこと、更新手続きが形式的なものであったこと等から、会社と労働者の間の契約は実質的に無期雇用契約と変わらない状態であると指摘しました。

本件雇い止めは実質的な整理解雇にあたり、人員削減の必要性の程度が弱く、雇い止めを回避するための努力が不十分であること、会社の成績評価基準には問題があること、雇い止めの理由の説明等が不十分であり手続の相当性を欠くことから、雇い止めに客観的に合理的な理由があるともいえないとして、雇い止めを無効と判断しました。

 

10,雇い止めトラブルを防ぐための注意点と会社がやるべきこと

雇い止めトラブルの発生を防止するためには、日頃の労務管理や更新手続きを適切に行うことが大切です。

ここでは、雇い止めトラブルを防ぐための注意点を5つあげて説明します。

 

(1)更新手続きを形式的なものにしない

特に、複数回更新を繰り返しているようなケースでは、会社側も労働者側も更新に慣れて手続きがなあなあになってしまいがちですが、更新手続きは毎回厳格に行うことが重要です。

 

労働者ごとに契約を更新するか検討する

雇用契約締結時に示した判断基準や就業規則の規定に従って、労働者の勤務態度や業務能力、業務量等を考慮し、契約を更新するかどうかを検討します。

 

契約期間満了前に面談を行う

労働者と面談を行い、更新の希望の有無を確認します。

この時に、契約更新の判断基準を説明し、今後更新をしない可能性があるのであればそのことについても説明しておく必要があります。更新の際に更新するか否かを会社としてしっかり判断し、従業員にも更新が当然されるものでないことを理解させておく必要があります。

 

雇用契約書を毎回作成する

契約を更新する場合は、必ず、契約期間が満了する前に次の雇用契約書を作成します。

雇用契約の内容は、その時の状況に応じて労働者と協議し、必要に応じて変更を加えることも必要です。安易に、ずっと同じ労働条件で更新することは避けましょう。なお、1回の有期雇用契約の期間の上限は、原則3年です(労働基準法14条1項)。

 

▶参考:労働基準法14条1項

第十四条 労働契約は、期間の定めのないものを除き、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、三年(次の各号のいずれかに該当する労働契約にあつては、五年)を超える期間について締結してはならない。

・参照元:「労働基準法」の条文はこちら

 

(2)契約の更新をしない場合は、そのことを明確に伝える

更新回数があらかじめ定めた上限に達する場合や、何らかの事情で今後は契約を更新しない場合は、最終の契約更新前に、「次の契約更新が最後で、その後は更新しない」ことを明確に労働者に伝えておくことがトラブル防止につながります。

雇用契約書に「契約期間が満了しても更新しないこと(不更新条項)」を記載し、労働者に署名・押印をもらうことも方法の1つです。

 

(3)注意指導を行いその記録を残しておく

労働者の能力不足や問題行動、勤務成績等の理由で雇い止めを考えている場合は、契約期間中から雇い止めを見据えて対応することが重要です。

能力不足や問題行動等の理由で雇い止めが有効となるのは、従業員の問題に対して会社が適切な注意や指導を行っても改善しない場合です。

そのため、契約期間中から、従業員の問題行動等に対してその都度注意や指導を行い、従業員の問題行動の記録や、それに対する会社の指導や注意の記録をしっかり残しておく必要があります。

具体的には、問題が起こるたびに始末書を提出させたり、書面やメール等の記録に残る形で注意や指導をしたり、懲戒処分を行う、改善しなければ契約を更新しないことを記載した書面を交付する等の方法があります。

 

▶参考情報:問題社員の指導方法については以下の参考記事で解説していますのであわせてご参照ください。

問題社員を指導する方法をわかりやすく解説

 

(4)更新を期待させるような言動をしない

札幌地方裁判所判決 平成29年3月28日(札幌交通事件)は、会社が有期雇用労働者に対し、「契約は原則として更新する」と説明していたことを理由に、契約が更新されると労働者が期待することに合理的な理由があると指摘しました(ただしその他の事情を考慮して雇い止めは有効と判断)。

「長く働いてもらうつもりだから」「更新は形式的なものだから」等の発言は、労働者に契約が更新されると期待させる言動ととらえられ、雇い止めが無効と判断されてしまう要因になりかねません。

有期雇用労働者を管理する立場の方は、このような発言をしないよう気を付ける必要があります。

いざというときの雇い止めを有効にするためには、むしろ、更新されない場合があることを日頃から伝えていかなければなりません。

 

(5)正社員と有期雇用労働者の業務内容を区別する

横浜地方裁判所判決 平成27年10月15日判決(エヌ・ティ・ティ・ソルコ事件)は、有期雇用労働者が常用雇用者とほぼ変わらない勤務条件で勤務しており、担当していた業務も会社の恒常的・基幹的業務であったことを理由の1つとして、実質的に無期雇用契約と同じ状態であったとして、雇い止めを無効と判断しました。

いざというときの雇い止めを有効にするためには、有期雇用労働者と正社員の業務を明確に区別し、有期雇用労働者には、できるかぎり臨時的な仕事を担当してもらうことが必要です。また、臨時的な仕事であるため、仕事がなくなった場合は雇い止めの対象となることを採用時や更新時に伝えておくことが重要です。

 

11,退職届も対策として有効

雇い止めが無効と判断されるリスクを回避するための対策の1つとして、期間満了時に、有期雇用労働者に退職届を提出してもらう方法があります。

退職届は、会社の一方的な更新拒絶ではなく労働者も退職に同意したことを示す証拠になるため、後になって、雇い止めの効力を争われることを防ぐ効果があります。

退職届には、退職理由を記載する必要はありません。退職届の定型句に「一身上の都合により」というものがありますが、これは自己都合で退職する時に使われる表現です。雇い止めの場合に、このように記載すると実態にそぐわないものになってしまうので、退職するという意思表示と、退職日が記載されたシンプルな内容で十分です。

こちらから雇い止めの場面で従業員に提出してもらう退職届のひな型をダウンロードしていただけますのでご参照ください。

 

 

12,雇い止めについての明示義務、予告義務

雇止め法理とは別の問題として、会社には、有期労働契約を締結する時に更新の有無等を明示する義務と、雇い止めをする場合は契約期間満了の30日前までに予告する義務があることに注意が必要です。

この点について以下でご説明します。

 

(1)契約を締結する際の2つの明示義務

会社は、有期労働規契約を締結しようとするときに、以下の2つの事項を明示する義務があります。

 

1,契約の更新の有無

例えば以下のように契約の更新の有無について明示する必要があります。

 

▶参考:更新の有無の明示の例

  • 自動的に更新する
  • 更新しない
  • 更新する場合がある

 

ただし、「自動的に更新する」としてしまうと、労働者は契約が当然更新されるだろうと考えやすく、いざ雇い止めをしたいと思っても、雇い止めが無効と判断される原因になる可能性がありますので、雇い止めの可能性があるのであれば自動更新とすることはおすすめしません。

 

2,更新する場合の判断基準

1,契約の更新の有無」で契約を更新する場合があるとしたときは、どのような基準で更新をする・しないを決定するのかを示す必要があります。

 

▶参考:判断基準の明示の例

  • 契約期間が満了した時の業務量
  • 労働者の勤務成績や勤務態度
  • 労働者の業務遂行能力
  • 会社の経営状況
  • 担当している業務の進捗状況

 

これらの項目については原則として書面による明示が義務付けられています(労働基準法施行規則5条3項)。

これらの明示は最初に契約するときだけでなく、更新の際も義務づけられています。労働条件通知書や雇用契約書に記載してもよいでしょう。

 

「弁護士西川暢春からのワンポイント解説」

雇い止めに関する明示事項については、概要以下の改正が予定されており、動向に注意が必要です(令和6年4月1日施行予定)。

 

  • 通算契約期間または更新回数の上限の有無や内容を明示すべき事項に追加する。
  • 無期転換権が発生する契約更新時における労働条件明示事項に、無期転換申込機会と無期転換後の労働条件を追加する。
  • 有期労働契約の締結後、通算契約期間または更新回数について、上限を定め、またはこれを引き下げようとするときは、あらかじめ、その理由を労働者に説明しなければならないこととする。

 

(2)雇い止めの予告義務

以下のいずれかにあてはまる労働者を雇い止めする場合は、契約期間が満了する30日前までに、雇い止めの予告をする義務があります。

 

  • 有期労働契約を3回以上更新している場合
  • 1年以上継続して雇用している場合

 

この雇い止めの予告は、口頭で通知することもできますが、後で言った言わないのトラブルになることを避けるために、書面で通知することをおすすめします。

また、30日前の予告が義務付けられているのは、有期労働契約を3回以上更新しているか1年以上継続して雇用している労働者だけですが、雇い止め後の労働者の生活に配慮し、対象外の労働者にもできる限り早く伝えることが望ましいです。

 

▶参考情報:雇い止めの予告義務の詳細については以下をご参照ください。

「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準(厚生労働省告示第三百五十七号)」(pdf)

 

13,会社には雇い止めの理由証明書の交付義務がある

雇い止めの理由証明書とは、会社が雇い止めをした従業員に対して発行する、雇い止めの理由を記載した書面のことです。雇い止めをした時に必ず交付しないといけないわけではなく、労働者から請求があった時のみ交付する書類です。

会社には、労働者からの求められた場合は、遅延なく雇い止めの理由証明書を交付することが義務付けられています(有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準第3条)。

 

(1)雇い止めの理由証明書の書き方

雇い止めの理由証明書には、「契約期間満了」と記載するだけでは足りず、具体的な理由を記載しなければなりません。例えば以下のような理由です。

 

▶参考:雇い止め理由の記載例

  • 契約締結時に定めた更新回数の上限に係るため
  • 担当業務の終了・中止のため
  • 事業縮小のため
  • 業務遂行能力が十分ではないと認められるため
  • 勤務成績不良のため 等

 

14,雇い止め通知書の記載事項

3回以上契約を更新している場合、または1年以上継続して雇用している場合は、30日以上前に雇い止めの予告をする義務があることは、「11,雇い止めについての明示義務、予告義務」で説明したとおりです。

 

(1)雇い止め通知書の記載例

雇い止め通知書には以下の事項を記載します。

 

  • 労働者の氏名
  • 通知した年月日
  • 社名、代表者氏名
  • 契約を更新せず、雇用契約を終了すること
  • 雇い止めの理由(契約期間満了以外の具体的な理由)

 

(2)雇い止め通知書の書式ダウンロード

雇い止め通知書のひな形をこちらからダウンロードしていただくことができます。

 

 

15,3年以上の場合の雇止めは会社都合退職となるのが原則

雇い止めについてよくある疑問として、雇い止めされた従業員は会社都合退職なのか自己都合退職かというものがあります。

会社都合退職というのは、法律上の用語ではなく、失業保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」を指して使用される言葉です。この「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する場合、いわゆる会社都合退職として、通常よりも有利な条件で失業保険を受給することができます。

雇止めの場合に会社都合退職になるかどうかは、雇い止めの状況によって異なりますが、以下のいずれかにあてはまり、かつ、本人が更新を希望しているのに契約が更新されなかった場合は、原則として会社都合退職となります。

 

  • 1回以上契約の更新をして、3年以上継続して雇用されていた場合
  • 有期労働契約を締結する時に、契約の更新が確約されていた場合
  • 契約時に、契約の更新または延長の可能性があることが明示されていた場合

 

(1)離職票による確認方法

会社都合退職に該当するかどうかは、離職票に記載された離職理由で確認することができます。

具体的には、「雇用保険被保険者離職票-2」の⑦離職理由欄について、離職区分が「2Aまたは2B」の場合は特定受給資格者、「2C」の場合は特定理由離職者、「2D」の場合はいわゆる自己都合退職となります。このうち特定受給資格者がいわゆる会社都合退職です。

 

▶参考:離職票に記載された離職理由

離職区分 離職理由
2A 特定雇止めによる離職(雇用期間3年以上雇止め通知あり)
2B 特定雇止めによる離職(雇用期間3年未満等更新明示あり)
2C 特定理由の契約期間満了による離職(雇用期間3年未満等更新明示なし)
2D 契約期間満了による退職(2A、2B又は2Cに該当するものを除く。)
2E 定年、移籍出向

 

16,失業保険との関係

失業保険とは、労働者が失業した時に支給される雇用保険の失業手当(基本手当)のことです。

雇い止めによって失業した場合も、失業給付を受け取ることができます。

以下の基準にあてはまる場合は、「特定受給資格者」(いわゆる会社都合退職)または「特定理由離職者」として、一般の受給者と比べて有利な条件で受給することができます。

 

(1)特定受給資格者に該当する場合

雇い止めで特定受給資格者に該当するのは、以下のいずれかの場合です。

 

  • 1回以上契約の更新をして、3年以上継続して雇用されている場合で、労働者が契約の更新を希望しているのに更新されなかった場合
  • 有期労働契約を締結する時に、契約の更新が確約されていた場合で、労働者が契約の更新を希望しているのに更新されなかった場合

 

(2)特定理由離職者に該当する場合

雇い止めで特定理由離職者に該当するのは、以下の場合です。

 

  • 契約時に、契約の更新または延長の可能性があることが明示されていた場合で、労働者が契約の更新を希望しているのに更新されなかった場合

 

本人が契約の更新を希望していない場合や、当初から契約の更新がないことが明示されている場合は、特定理由離職者にはあたりません。

 

▶参考情報:特定受給資格者または特定理由離職者の判断基準の詳細は以下をご参照ください。

「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲と判断基準」(pdf)

 

「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する場合は、失業保険の受給において、以下のような優遇措置があります。

 

  • 雇用保険の加入期間が離職前の1年間で6ヶ月以上あれば受給ができる(一般の受給者は離職前の2年間で12カ月以上の加入期間が必要)
  • 一般の受給者よりも長い期間受給することができる(加入期間や年齢に応じて90~330日受給可能)
    ※ただし、特定理由離職者については、離職日が2009年3月31日から2025年3月31日までの間にある場合のみ

 

▶参考情報:失業保険の給付日数の詳細は以下をご参照ください。

ハローワーク「基本手当の所定給付日数」

 

17,雇い止めについて弁護士へ相談したい方はこちら

咲くやこの花法律事務の弁護士によるサポート内容

ここまで雇い止めについてご説明しました。咲くやこの花法律事務所では、企業側の立場で、雇い止めに関するトラブルについてご相談をお受けしております。以下では咲くやこの花法律事務所の弁護士によるサポート内容をご紹介します。

 

(1)雇い止めに関する事前のご相談・雇い止めトラブルに関するご相談

雇い止めは、契約期間満了の直前になって動き始めても、うまくいかないということが少なくありません。

雇い止めを円滑に進めるためには、契約期間中から、契約を更新しないことを前提として、契約書の整備や本人への説明等をしておくことが重要なのです。早期に弁護士にご相談いただき、弁護士の助言を受けながら対応することで、雇用契約の終了をスムーズに進めることができます。

また、近年では、雇い止めされた労働者が労働組合に加入して団体交渉を求めてきたり、労働審判や裁判等に発展したりする事例も増えてきています。

このようにトラブルになってしまった場合も、早期にご相談いただくことが良い解決の鍵になることが多いため、早めのご相談をおすすめします。

 

咲くやこの花法律事務所の労働問題に強い弁護士への相談費用

●初回相談料:30分5000円+税(顧問契約締結の場合は無料)

 

(2)顧問弁護士サービスのご案内

咲くやこの花法律事務所では、企業の労務管理全般をサポートするための顧問弁護士サービスを提供しております。

雇用契約書の不備や、更新手続きの不適切な運用等が原因で、雇い止めが無効と判断されている事例が多々あります。

日頃からこまめに弁護士による契約書のリーガルチェックを受けていただいたり、更新手続きの運用についてご相談いただくことで、このような事態を避けることができます。

咲くやこの花法律事務所では、企業側の立場で数多くの事案に対応してきた経験豊富な弁護士が、トラブルの予防、そしてトラブルが発生してしまった場合の早期解決に尽力します。

咲くやこの花法律事務所の顧問弁護士サービスのご案内は以下をご参照ください。

 

 

18,まとめ

この記事では、雇い止めの定義や、どのような場合に雇い止めが無効と判断されるのか等について解説しました。

雇い止めとは、有期労働契約の契約期間満了時に、会社が契約の更新を拒否し、雇用契約が終了することをいいます。

以下の3つすべてにあてはまる場合は、会社は雇い止めをすることができません。

 

  • 要件1:労働者から有期労働契約の更新の申し込みがあること
  • 要件2:有期労働契約が実質的に無期雇用契約と変わらない状態になっている、または、労働者が契約が更新されると期待することに合理的な理由があること
  • 要件3:雇い止めに客観的に合理的な理由がなく、社会一般からみて相当と認められないこと

 

そして、裁判で雇い止めが無効と判断されると、会社は、契約の更新と雇い止め以降の賃金の支払いを命じられることになります。

このような事態を避けるために、会社が注意するべきポイントとして以下の5つを紹介しました。

 

  • (1)更新手続きを形式的なものにしない
  • (2)契約の更新をしない場合は、そのことを明確に伝える
  • (3)注意指導を行いその記録を残しておく
  • (4)更新を期待させるような言動をしない
  • (5)正社員と有期雇用労働者の業務内容を区別する

 

雇い止めに関するトラブルを防ぐためには、日頃から適切に労務管理や更新手続きを行うことが重要です。雇い止めをしてもいいのか迷っている方や、有期雇用労働者の労務管理にお困りの方は、弁護士にご相談いただくことをおすすめします。

 

19,「咲くやこの花法律事務所」の弁護士に問い合わせる方法

今すぐお問い合わせは以下の「電話番号(受付時間 9:00〜23:00)」にお電話いただくか、メールフォームによるお問い合わせも受付していますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

「咲くやこの花法律事務所」のお問い合わせページへ。

【お問い合わせについて】

※個人の方からの問い合わせは受付しておりませんので、ご了承下さい。

 

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記事作成日:2023年4月7日
記事作成弁護士:西川暢春

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    著者:弁護士 西川 暢春
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    出版社:株式会社日本法令
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