弁護士が教える!うつ病の従業員を解雇する前に考えること
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弁護士が教える!うつ病の従業員を解雇する前に考えること

2013年09月05日

 うつ病の従業員が休職しているが復帰が見込めないので解雇したいという相談がよくあります。

 

 実際問題として、精神疾患の治療が長引いて復職の見込みが立たず、会社としても回復を待てないケースが少なくありません。

 

 解雇する場合に考えておかなければならないのは、解雇の後に従業員が不当解雇といって裁判を起こしたり、あるいは合同労働組合に加入して解雇の撤回を求めてくる可能性があるということです。

 そこで、今回は会社がうつ病で復職の見込みがない従業員を解雇する前に考えておくべきことをお話ししたいと思います。

 

 

 ・ 就業規則の休職期間は使い切ったか。

  就業規則の休職期間を使いきる前に解雇するのは避けるべきです。

  裁判所は、就業規則に記載した休職期間の間は病気の回復を待つべきだと考えており、休職期間を使いきる前に解雇したときは、不当解雇と判断する傾向にあります。

 

 

 

 ・ 主治医に面談して意見を聴いたか。

 従業員から復職の希望が出ている場合は、従業員の主治医の復職の可否について診断書を提出させましょう。

 その上で、主治医に面談して、会社の業務の内容を説明し、そのような業務に復帰しても症状が再発するおそれがないのかどうか、確認しましょう。

 従業員が復職を希望しているのであれば、本当に復帰が見込めないことを主治医に確認してから、解雇するべきです。

 そうでなければ、裁判所では不当解雇とされてしまいます。

 

 

 

 ・  産業医がいる場合、その意見は聴いたか。

 会社に産業医がいる場合はその意見を聴いたほうがよいです。

 産業医が復職は困難としている場合は、仮に従業員の主治医が復職可能と診断していたとしても、産業医の判断が優先される可能性が十分にあります。

 主治医は会社の仕事の内容を知りませんが、産業医は知っています。産業医の判断が優先される可能性があるのはそのためです。

 解雇した後の訴訟になってから、産業医の意見を聴いても意味がないので、解雇の前に必ず聴いておきましょう。

 

 

 

 ・ うつ病を発症する以前の従業員の残業時間はどのくらいだったのか。

 残業が長くなるとうつ病を発症しやすくなります。

 裁判でも、1ヶ月の残業が80時間を超えているようなケースでは、残業が原因でうつ病になったと判断されるおそれがあります。

 そして、残業が原因でうつ病になったと判断された場合、その従業員はうつ病で働けないとしても解雇することは認められないと裁判所が判断する可能性が高いです。

 休職中の従業員の休職に入る前6ヶ月間の残業時間を確認して、残業時間が平均して80時間を超えていないかどうかを確認しましょう。

 この点は、次にうつ病の従業員を出さないためにも必要なことです。

 

 

 

 ・  その従業員に残業代は払っていたか。

 解雇でトラブルになった場合、セットで問題になるのが残業代です。

 休職している従業員について、残業代の未払いがなかったかを確認しましょう。

 また、残業手当を付けている会社も多いと思いますが、その場合、就業規則や雇用契約書できちんとした規程を設けていることが条件になります。残業手当が本当に残業代の支払として有効といえるかを弁護士に相談して確認することをお勧めします

 

 

 

 ・ 他の従業員へのヒアリングはしたか。

 従業員は休職している従業員の業務を補うためにいろいろと苦労をしていると思います。

 そういった声を聴いたうえで、休職している従業員やその家族に伝え、会社としてもいままで待ってきたけれども復帰の見込みが立たないし、みんなに負担がかかっていてこれ以上待つことはできないと、退職を促すことも1つの方法です。

 ただし、休職している従業員のプライバシーに該当する情報を他の従業員に伝えることはできませんので、この点は注意する必要があります。

 

 

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