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うつ病で休職する従業員への対応として会社がおさえておくべき5つのポイント

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  • うつで休職する従業員への対応として会社がおさえておくべき5つのポイント

    従業員がうつ病で休職する場面で、企業としての対応を誤り、以下のような重大な訴訟トラブルに発展するケースが増えています。

     

    ●休職を認める判断が遅れたことがうつ病悪化の原因であるとして会社側に約150万円の支払いを命じたケース(名古屋地方裁判所平成20年10月30日判決)

    ●休職期間について就業規則の解釈を誤って説明したことが原因の1つとなって、会社が行った解雇が不当解雇と判断され約300万円の支払いを命じられたケース(東京地方裁判所平成22年3月24日判決)

    ●休職した従業員を解雇したことが不当解雇と判断され、会社が約1100万円の支払いを命じられたケース(大阪地方裁判所平成20年1月25日判決)

     

    今回は、このような裁判トラブルを避けるためにも、うつ病で休職する従業員の対応として会社がおさえておくべきポイントについてわかりやすくご説明します。

    この記事を読んでいただければ、休職者への対応について、重要なポイントを理解できます。

    それではさっそく見ていきましょう。

     

    ▼関連情報:うつ病や精神疾患の従業員対応については、こちらも合わせて確認してください。

    精神疾患(うつ病、パニック障害、適応障害)で休職中の社員を復職させるときの正しい方法

    従業員に精神疾患の兆候が出た際の会社の対応方法

    ▼うつ病の従業員への対応について今スグ弁護士に相談したい方は、以下よりお気軽にお問い合わせ下さい。

    「咲くやこの花法律事務所」のお問い合わせページへ。

     

    この記事を読めばわかること。

    最初にこの記事を読めばわかることを一覧でご紹介しておきます。

    気になる項目は記事内の詳しい解説をご覧下さい。

    ●うつ病で休職する従業員への対応として、以下の重要な5つのポイントを詳しく解説しています。
    ・ポイント1「医師の診断書を確認する」
    ・ポイント2「就業規則の規定を確認する」
    ・ポイント3「有給休暇の日数を確認する」
    ・ポイント4「休職制度の内容を正しく説明する」
    ・ポイント5「休職者の業務の引継ぎの段取りを決める」
    ●咲くやこの花法律事務所なら従業員の休職に関する相談やトラブル対応について、「こんなサポートができます」
    ●うつ病で休職する従業員対応について「咲くやこの花法律事務所」の弁護士に問い合わせする方法
    ●うつ病など従業員の休職についてお役立ち情報も配信中!無料メルマガ登録について
    ●従業員の休職に関連したその他のお役立ち情報

     

    それでは最初に、「うつ病で休職する従業員への対応として、以下の重要な5つのポイント」について詳し見ていきましょう。

     

    1,医師の診断書を確認する

    休職する従業員の対応の大前提として、まず、「医師の診断書が提出されているか」を確認してください。

    医師の診断書は病名だけでなく、例えば、「今後、●か月間の自宅療養を要する。」など、休業の必要性の有無が記載されたものが必要です。

    このような診断書を提出させることが、会社が従業員に休職制度を適用するための大前提として必要になります。

     

    「弁護士 西川暢春からのワンポイント解説!」
    休職者の対応でご相談いただくケースの中には、診断書をまだ取得できていないケースもあります。診断書は休職制度の適用を決める前に本人から提出させましょう。

     

    ▼うつ病の従業員への対応について今スグ弁護士に相談したい方は、以下よりお気軽にお問い合わせ下さい。

    「咲くやこの花法律事務所」のお問い合わせページへ。

     

    2,就業規則の規定を確認する

    就業規則の規定を確認する

    次に、「就業規則の規定」の確認が必要です。

    以下の7点に特に注意して確認してください。

    (1)休職開始事由がどのように定められているか?

    就業規則にはどのような場合に休業を認めるか(休職開始事由)が記載された箇所があります。

    病気による休職開始事由が就業規則でどのように定められているかを確認することが必要です。

    大きく分けて「業務外の傷病による欠勤が1か月を超え、なお療養を継続する必要があるため勤務できないとき」というように定められているケースと「 精神的疾患あるいは身体の疾患により、通常の労務の提供ができず、その回復に期間を要すると見込まれるとき」などと定められているケースがあります。

    前者の規定方法の場合は、欠勤が1か月以上続いた後でなければ休職規定が適用されませんので注意が必要です。

     

    「弁護士 西川暢春からのワンポイント解説!」
    「業務外の傷病による欠勤が1か月を超え、なお療養を継続する必要があるため勤務できないとき」というように休職開始事由が定められているのに、企業側で間違って、1か月欠勤する前に休職期間を開始させてしまうというケースが多くあります。これは大変危険であり、このような間違いのもとで休職期間満了時に自動退職の扱いをすると、あとで不当解雇として訴えられたときは敗訴しますので要注意です。

     

    (2)休職期間がどう定められているか?

    休職期間が就業規則でどのように定められているかを確認しておくことも必要です。

    従業員の勤務年数によって異なる休職期間を設定している会社が多くなっています。従業員の勤続年数を確認したうえで、休職期間を確認しましょう。

    (3)休職期間中の給与についてどう定められているか?

    休職中は通常は無給ですが、就業規則や賃金規定に休職中も給与を支給する旨の規定があれば給与を支払う必要があります。

    この点も、確認しておきましょう。

    (4)社会保険料の負担についてどのように定められているか?

    休職期間中の社会保険料のうち本人負担部分については、休職中も本人が負担することになります。

    就業規則で、社会保険料の本人負担部分を会社から本人に請求する場合の方法や支払期日について記載されているケースがありますので内容を確認しておきましょう。

    (5)休職期間中の会社との連絡について規定があるか?

    会社によっては、休職者に対して休職期間中の定期連絡や定期的な診断書の提出を義務付けているケースもあります。

    就業規則の規定を確認しておきましょう。

    (6)復職する場合の手続きがどのように定められているか?

    休職後の復職の手続きについて休職者から質問を受けることもありますので、就業規則で内容を確認しておきましょう。

    「復職の際は医師の診断書の提出が必要なこと」や、「会社が行う主治医に対するヒアリングに休職者が協力しなければならないこと」などが就業規則に定められていることが通常です。

    (7)復職できない場合の手続きがどう定められているか?

    休職期間中に復職できない場合は、解雇あるいは自動退職としている就業規則が多くなっています。

    また、休職期間の延長制度を設けている就業規則もあります。これらの点も確認しておきましょう。

     

    「弁護士 西川暢春からのワンポイント解説!」
    休職に関する就業規則の規定をきっちり守ることは会社のリスクをなくすために非常に重要です。自己判断をすると思わぬところで失敗を犯してしまうことがよくあります。うつ病に限らず、休職者対応については必ず弁護士にご相談いただくことをおすすめします。

     

    ▼うつ病の従業員への対応について今スグ弁護士に相談したい方は、以下よりお気軽にお問い合わせ下さい。

    「咲くやこの花法律事務所」のお問い合わせページへ。

     

    3,うつ病で休職する従業員の有給休暇の日数を確認する

    休職期間中は無給になりますので、休職者にとっては、まず有給休暇を消化したうえでそれでも体調が戻らない場合に休職に入るのが最も有利です。

    会社側でも有給休暇の日数を確認しておきましょう。

     

    ▼うつ病の従業員への対応について今スグ弁護士に相談したい方は、以下よりお気軽にお問い合わせ下さい。

    「咲くやこの花法律事務所」のお問い合わせページへ。

     

    4,うつ病で休職する従業員に休職制度の内容を正しく説明する

    休職制度の内容を正しく説明する

    次に休職制度の内容をうつ病で休職する従業員に正しく説明することが必要です。

    以下の項目を説明しましょう。

    項目1:
    休職の期間

    就業規則で認められる休職の期間を就業規則で確認し、うつ病で休職する従業員に説明しましょう。

    診断書に「今後、●か月間の自宅療養を要する。」と記載されていることもありますが、この期間はあくまで目安です。会社としては、診断書の期間ではなく、就業規則上、最長いつまで休職が認められるのかを説明しておくことが必要です。

    なお、注意しなければならないのが、休職開始事由が「業務外の傷病による欠勤が1か月を超え、なお療養を継続する必要があるため勤務できないとき」というように定められているケースです。

    この場合は、欠勤が始まってから1か月+休職期間が経過したときに、休職期間満了となることに注意してください。

    項目2:
    休職期間中の給与

    休職中の給与についても就業規則に基づき説明しておきましょう。

    項目3:
    傷病手当金に関する事項

    休職中に給与を支給しない場合、従業員は健康保険から傷病手当金を受給できるケースがあります。

    この傷病手当金は、病気が原因で「4日」以上仕事を休んだ場合に、最長で「1年6か月」の間、給与額のおよそ「3分の2」にあたる金額が健康保険から支給される制度です。

    従業員が休職中に経済的に困ると、無理に早期の復職を希望するなどしてトラブルの原因になりますので、傷病手当金の制度を案内し、会社も申請に協力しましょう。

    傷病手当金制度については詳しくは以下をご覧ください。

     

     

    項目4:
    休職中の社会保険料の負担に関する事項

    本人負担分の社会保険料について毎月会社に支払ってもらう必要があることや支払方法を説明します。

    項目5:
    休職期間中の会社との連絡方法

    休職中に従業員から会社に連絡する場合の会社側の連絡担当者を決めて、従業員に伝えておきましょう。

    また、就業規則に休職者に定期的に診断書の提出を義務付ける規定があれば、診断書の提出についても説明しておきましょう。

    項目6:
    復職する場合の手続き

    復職に関する就業規則の規定の内容を説明しましょう。

    特に、復職については本人の希望だけでなく、医師が復職可能と診断することが復職の条件となるることを説明しておくことが必要です。

     

    ▶参考情報:「精神疾患(うつ病、パニック障害、適応障害)で休職中の社員を復職させるときの正しい方法」について以下も参考にご覧下さい。

    精神疾患(うつ病、パニック障害、適応障害)で休職中の社員を復職させるときの正しい方法

     

    項目7:
    休職期間が満了しても復職できない場合の手続き

    休職期間が満了しても復職できない場合は自動退職あるいは解雇になることも説明が必要です。

    ただし、この点については、休職期間の満了が近づいた段階で説明するようにしても問題はありません。

     

    以上ご説明した7点については、口頭だけでなく、文書でも説明しておくことをおすすめします。

     

    ▼うつ病の従業員への対応について今スグ弁護士に相談したい方は、以下よりお気軽にお問い合わせ下さい。

    「咲くやこの花法律事務所」のお問い合わせページへ。

     

    5,休職者の業務の引継ぎの段取りを決める

    休職制度について説明した後は、休職者の業務の引継ぎの段取りをする必要があります。

    医師から休むように指示を受けた場合は、できるだけすみやかにその従業員を休ませるべきです。

    休職に入るのが遅れるとうつ病が悪化する危険があり、会社も責任を問われることになります。休職者が担当していた業務の後任者を早急に決めて、要点をおさえた引継ぎができるように工夫しましょう。

    また、休職が長期になる場合は、その期間、何らかの方法で人員を補充するかを検討する必要があります。例えば、派遣社員の派遣を受ける、業務の一部を外注する、他部署から人員を補充するなど、休職期間中にスムーズに仕事が回るように段取りをしておきましょう。

     

    ▼うつ病の従業員への対応について今スグ弁護士に相談したい方は、以下よりお気軽にお問い合わせ下さい。

    「咲くやこの花法律事務所」のお問い合わせページへ。

     

    6,まとめ

    今回は、うつ病で休職する従業員への対応として会社がおさえておくべき5つのポイントについてご説明しました。

    うつ病などの精神疾患による休職者の対応は、神経を使う注意を要する仕事の1つです。休職者との間のトラブルも増えており、会社側の説明に誤りがあったり、間違った対応をすると、あとで会社の責任を問われることになります。

    自社の休職制度の確実な確認と、休職者に対する正しい説明をこころがけましょう。

     

    7,咲くやこの花法律事務所なら従業員の休職に関する相談やトラブル対応について、「こんなサポートができます」

    咲くやこの花法律事務所ならこんなサポートができます。

    最後に、咲くやこの花法律事務所において行っている、従業員の休職に関するご相談やトラブル対応についてのサポート内容をご紹介したいと思います。

    咲くやこの花法律事務所におけるサポート内容は以下の通りです。

    (1)休職中の従業員の退職や解雇に関するご相談

    咲くやこの花法律事務所では休職中の従業員の退職や解雇に関する企業からのご相談をお受けしています。

    休職中の従業員を退職扱いあるいは解雇する場面で、企業としての対応を誤ると、重大な訴訟トラブルをかかえることになります。

    退職扱いあるいは解雇する前の段階でご相談いただくことがトラブル防止のための重要なポイントです。

    また、すでにトラブルになってしまっているケースでは、弁護士が窓口となって従業員との交渉にあたり、トラブルを早期に解決します。

    咲くやこの花法律事務所の労務問題に強い弁護士への相談料

    ●初回相談料:30分5000円+税(顧問契約締結の場合は無料)
    ●解雇トラブルに関する交渉:着手金20万円程度~
    ●解雇トラブルに関する裁判:着手金40万円程度~

     

    (2)休職中の従業員の復職に関するご相談

    咲くやこの花法律事務所では休職中の従業員から復職の申し出があった場合の対応についても企業からのご相談をお受けしています。

    「復職を認めるかどうかの判断」や、「復職の手順」についてお困りの企業様は早めに咲くやこの花法律事務所にご相談ください。

    咲くやこの花法律事務所の労務問題に強い弁護士への相談料

    ●初回相談料:30分5000円+税(顧問契約締結の場合は無料)

     

    (3)従業員の休職に関する就業規則の整備に関するご相談

    従業員の休職にまつわるトラブルを予防するためには、日ごろの就業規則の整備も重要なポイントです。

    就業規則の整備に不安がある方は、ぜひ咲くやこの花法律事務所にご相談ください。労務に強い弁護士が、日ごろの裁判経験も踏まえ、実際にトラブルになったときにも通用する就業規則を整備します。

    咲くやこの花法律事務所の労務問題に強い弁護士への相談料

    ●初回相談料:30分5000円+税(顧問契約締結の場合は無料)
    ●就業規則のリーガルチェック:10万円+税(顧問契約締結の場合は無料)
    ●就業規則の作成:20万円+税

     

    8,うつ病で休職する従業員対応について「咲くやこの花法律事務所」の弁護士に問い合わせする方法

    うつ病で休職する従業員に関する相談は、下記から気軽にお問い合わせください。咲くやこの花法律事務所の労働問題に強い弁護士によるサポート内容については「労働問題に強い弁護士のサポート内容」のページをご覧下さい。

    また、今すぐお問い合わせは以下の「電話番号(受付時間 9:00〜23:00)」にお電話いただくか、メールフォームによるお問い合わせも受付していますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

    「咲くやこの花法律事務所」のお問い合わせページへ。

     

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    10,従業員の休職に関連したその他のお役立ち情報

    今回は、「うつで休職する従業員への対応として会社がおさえておくべき5つのポイント」について詳しくご説明いたしました。

    うつで休職する従業員への正しい対応方法に関しては、今回の記事でご理解いただけたと思います。うつ病など精神疾患の従業員に関する対応は方法を誤ると重大なトラブルにつながることも多いです。ここでは、その他にも知っておくべき関連情報もご紹介しておきますので、合わせて確認しておきましょう。

    精神疾患(うつ病、パニック障害、適応障害)で休職中の社員を復職させるときの正しい方法

    従業員に精神疾患の兆候が出た際の会社の正しい対応方法!間違った対応は損害賠償責任も!

    怖い休職トラブル!休職期間満了を理由に従業員を退職扱いや解雇する際の注意点

     

    実際に従業員を雇用されている会社では、うつ病など精神疾患の従業員対応をしなければならないケースがあります。そのため、「対応方法」を事前に対策しておくことはもちろん、万が一「休職トラブル」などが発生した際は、スピード相談が早期解決の重要なポイントです。

    従業員の休職に関する対応やトラブルについては、「労働問題に強い弁護士」に相談するのはもちろん、普段から就業規則など自社の労務環境の整備を行っておくために「労働問題に強い顧問弁護士」にすぐに相談できる体制にもしておきましょう。

    労働問題に強い「咲くやこの花法律事務所」の顧問弁護士内容について

    大阪で実績ある「顧問弁護士(法律顧問の顧問契約プラン)サービス」はこちらをご覧下さい。

    顧問弁護士とは?その役割、費用と相場、必要性について解説

     

     

    記事作成日:2018年6月27日
    記事作成弁護士:西川 暢春

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