こんにちは。弁護士法人咲くやこの花法律事務所の弁護士西川暢春です。
咲くやこの花法律事務所では、企業や医療機関の誹謗中傷被害について以下のような相談を多くいただいています。
- 「転職クチコミサイトに、社長がパワハラ気質、社内でパワハラ蔓延などと書き込まれて応募者が減っている」
- 「Xで会社商品について事実と異なる誹謗中傷がされている」
- 「クリニックのグーグルのクチコミに、誤診があった、説明責任を果たしていないなどと事実とは違う書き込みをされた」
- 「IndeedやOpenWorkに虚偽口コミを書かれた」
- 「取引先から、ネットの誹謗中傷について質問され、契約継続は難しいと言われた」
事実と異なる情報や根拠のない投稿が拡散されると、企業の信用やイメージの低下、売上の減少、採用活動への悪影響など、経営に深刻な影響を及ぼすおそれがあります。 そのため、適切な窓口に相談した上で、いち早く対応を進めることが重要です。
誹謗中傷について相談ができる窓口には、弁護士や警察、SNSやクチコミサイトの運営会社等の様々な窓口があります。しかし、相談窓口によって対応できる内容や役割は異なります。適切な相談先に相談しなければ、時間の無駄になり、その間にも誹謗中傷が広がってしまいます。
企業の誹謗中傷被害を最小限におさえて、スムーズな問題解決を実現していくには、適切な相談先を選ぶことが重要です。
この記事では、誹謗中傷について相談できる窓口とそれぞれの特徴、相談窓口の選び方や、弁護士に相談するメリット、相談する前に準備すべき内容などについて弁護士が詳しく解説します。この記事を最後まで読んでいただくことで、現在、自社で発生している誹謗中傷問題について、誰に相談すべきなのか適切な相談先を理解し、解決に向けて行動を開始することができるようになるはずです。
それでは見ていきましょう。
「弁護士に相談が必要な事案なのか」「こんな内容も弁護士に相談できるのか」と、弁護士への相談にハードルの高さを感じている方は少なくないと思います。
しかし、誹謗中傷トラブルの対応を後回しにしてしまうと、投稿が拡散・転載されたり、投稿者の特定に必要なログ情報が削除されてしまったりすることになります。被害の拡大を防ぎ、問題を早期に解決するためには、早期に弁護士に相談し、適切な対応を行うことが重要です。
「削除請求をしたい」「投稿者を特定したい」など、具体的な希望を持っている場合はもちろん、「どう対処していいかわからない」「対応が必要なケースなのかわからない」という場合でも、弁護士に相談することで、対応としてできること・できないことを判断し、現実的な対応方法について助言を受けることができます。早めの相談がよりよい解決につながることが多いです。
咲くやこの花法律事務所では、企業側の立場に特化した法律事務所として、令和8年7月現在も650社以上の事業者と顧問契約を締結して、相談やトラブル対応支援を行なっています。企業や医療機関の誹謗中傷被害についても、具体的な解決策を提案し、実行してきました。誹謗中傷被害にお困りの際は、問題が深刻化して対応が困難になってしまう前にご相談ください。
企業や事業者の誹謗中傷被害に関する咲くやこの花法律事務所におけるサポート内容を以下で詳しくご紹介しています。ご参照ください。
▶参考情報:誹謗中傷トラブルに関する弁護士への相談サービスはこちら
※咲くやこの花法律事務所では、企業または事業者からのご相談のみお受けしています。
また、咲くやこの花法律事務所の弁護士が、誹謗中傷被害を受けた企業の対応をサポートした解決事例もご紹介していますのであわせてご覧ください。
▼企業の誹謗中傷被害について、弁護士の相談を予約したい方は、以下よりお気軽にお問い合わせ下さい。
【お問い合わせについて】
※個人の方からの問い合わせは受付しておりませんので、ご了承下さい。
1,企業が誹謗中傷を受けたときの主な相談窓口は?

企業が誹謗中傷を受けたときに相談できる窓口には、弁護士、警察、SNSやクチコミサイトの運営会社、総務省が設置する相談窓口等があります。
相談窓口によって、相談の受付内容や対応内容が異なるため、目的に応じて適切な窓口を選択することが重要です。
(1)弁護士
弁護士は、誹謗中傷への対応について、削除請求や発信者情報開示請求、損害賠償請求、刑事告訴などの法的な対応ができます。誹謗中傷被害について全般的に相談することができます。
弁護士は、誹謗中傷に対して、事案ごとに適切な対応方法や具体的な手続きの方法について助言し、どのような手続きを選択すべきかについて判断し、裁判所での手続きや投稿者・SNS運営会社などとの交渉を企業に代わって行うことができます。
誹謗中傷被害について企業が弁護士に相談する際の流れについてはおおむね以下の通りです。

1.弁護士への相談でできること
- 投稿の削除請求や匿名投稿者を特定する発信者情報開示請求、損害賠償請求、刑事告訴
- 対応方法についての助言
- 対応の可否について法的な基準による判断
- 法的措置の代行
2.弁護士への相談はどんな人におすすめか?
- 誹謗中傷の投稿者に対して法的な対応をしたい
- 対応を代行してほしい
- どんな対応ができるのか、何をしたらいいかわからない
(2)警察
警察は、犯罪に当たる可能性がある誹謗中傷について相談することができます。
犯罪に当たる可能性がある誹謗中傷とは、「殺す」「家に行く」などの脅迫を伴うケースや、個人情報を勝手に公開しているケース、業務妨害を受けているケース、名誉毀損や侮辱にあたる可能性があり被害が深刻なケース等です。
特に誹謗中傷によって身の危険を感じている場合は、一刻もはやく警察に相談するべきです。
▶参考情報:警察への相談窓口は以下をご参照ください。
また、犯罪に該当する誹謗中傷の判断基準については以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
1,警察への相談でできること
- 被害届の提出や刑事告訴についての相談
- 脅迫や業務妨害についての相談
2,警察への相談はどんな人におすすめか?
- 身の危険を感じている
- 脅迫や業務妨害をされて困っている
- 投稿者の刑事処罰を求めたい
多くの誹謗中傷被害で問題になるのは、名誉毀損罪や侮辱罪ですが、これらの犯罪について警察に対応してもらうためには刑事告訴が必ず必要です(親告罪と呼ばれます)。そのため、警察に対応を求める場合も、まずは弁護士に依頼して刑事告訴の手続きをとることが重要です。
(3)SNSやクチコミサイトの運営会社
X(旧Twitter)、Instagram、Googleマップ、YouTube、転職会議などの多くのSNSやクチコミサイトの運営会社では、誹謗中傷を受けた際に通報するための窓口が設置されています。SNSやクチコミサイトの運営会社の窓口では、主に投稿の削除について対応しています。
通報を受けたSNSやクチコミサイトの運営会社は、利用規約やコミュニティガイドラインに基づき、投稿の削除やアカウントの凍結などの対応を行うことがあります。ただし、どのように対処するかは運営会社の判断次第なので、通報すれば必ず削除されるとは限りません。
1,SNSやクチコミサイトの運営会社への相談でできること
- 利用規約やガイドラインに反する投稿の通報や削除請求
2.SNSやクチコミサイトの運営会社への相談はどんな人におすすめか?
- 投稿を削除してほしい
- 投稿者のアカウントを停止してほしい
投稿記事の削除を求める場合、サイト管理者への通報は比較的簡単な方法といえます。
ただし、もし運営会社の判断により投稿が削除されても、投稿者にはほとんどペナルティがありません。SNSのアカウントは複数作成することが可能で、削除されても作り直すことができます。捨てアカと呼ばれる誹謗中傷の投稿に使用するためだけに作られたアカウントから投稿する事案も多く、そのようなケースでは、アカウントが削除されても投稿者にはダメージがありません。
アカウントやプラットフォームを変えて、誹謗中傷が繰り返されることもあり、削除請求をしても根本的な解決にはつながらないことも多い点には注意が必要です。根本的な解決のためには、弁護士に依頼して投稿者を特定し、損害賠償請求及び刑事告訴を行わなければなりません。
(4)違法・有害情報相談センター(総務省委託事業)
違法・有害情報相談センターは、総務省の委託事業として運営されている誹謗中傷やプライバシー侵害などについての相談窓口です。ここでは、インターネット上で誹謗中傷を受けた際に、どのような対応方法があるか、や、適切な相談先についての案内を受けることができます。
あくまでも、対応に関するアドバイスや情報提供を行う窓口であり、企業に代わって削除請求を行ったり、SNSの運営会社と交渉したり、手続きを代行することはできません。
▶参考情報:違法・有害情報相談センター(総務省委託事業)への相談窓口は以下をご参照ください。
1,違法・有害情報相談センターへの相談でできること
・対応方法についての助言
・対応方法や相談先についての情報提供
2,違法・有害情報相談センターへの相談はどんな人におすすめか?
- どのような対応方法があるか知りたい
- 相談窓口を知りたい
- 無料で相談したい
2,誹謗中傷の相談窓口を選ぶ際のポイントは?
誹謗中傷の相談窓口を選ぶ際は、相談したい目的に適しているか、費用やサポートの内容、誹謗中傷に対する専門性があるかどうか等を考慮するとよいでしょう。
弁護士は、相談できる内容や対応範囲が広いので、複数の手続きについて相談したい場合や、対応方針が明確に決まっていない場合は、弁護士への相談がおすすめです。

誹謗中傷の相談窓口を選ぶ際の3つの具体的なポイントについて解説していきます。
(1)相談したい目的に適しているか
相談窓口によって、相談できる内容や対応できる範囲は異なります。
例えば、犯罪に該当する可能性がある場合は警察、規約違反等による投稿の削除請求を求める場合はSNSやクチコミサイトの運営会社への相談が考えられます。一方で、削除請求や発信者情報開示請求、損害賠償請求などの法的対応を検討している場合は、弁護士への相談が適しています。
どのような対応を求めているのかを整理した上で、その目的に応じた支援を受けられる窓口を選ぶことが重要です。
(2)費用がかかるかどうか
相談料の有無や着手金、報酬金などの費用体系は相談先によって異なります。
特に弁護士に相談する場合は、どのような場合に費用が発生するのか、総額でどの程度の費用がかかるのかを確認しておくことで、安心して依頼することができます。
(3)誹謗中傷に対する専門性があるか
弁護士にも専門分野があり、すべての弁護士が誹謗中傷への対応経験があるわけではありません。専門性がなければ、的確な助言を得られない可能性もあります。
そのため、弁護士に相談する場合は、インターネット上の誹謗中傷や名誉毀損トラブルについて取り扱っているか、対応実績があるかどうかを確認した上で、相談先を選ぶことをおすすめします。
(4)迷ったら弁護士への相談がおすすめ
「誹謗中傷に対して何かしたいが何ができるかわからない」「どこに相談すればいいかわからない」という方もいると思いますが、そのような場合は、弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士は、他の相談窓口に比べて相談できる内容や対応範囲が広いのが特徴です。対応方針が明確に決まっていない場合も、投稿内容や被害状況を踏まえて、事案に応じた対応方針についてアドバイスを受けることができます。
また、削除請求や発信者情報開示請求、損害賠償請求、刑事告訴等、誹謗中傷に関するあらゆる対応について相談することができるため、複数の相談窓口を利用しなくても、1つの窓口で複数の手続きについて相談することができます。
3,誹謗中傷について弁護士に相談するメリットは?

誹謗中傷への対応には、投稿の削除請求や発信者情報開示請求、損害賠償請求、刑事告訴など、状況に応じて様々な選択肢があります。弁護士は、これらの複数の手続きについて、幅広く相談することができます。
また、相談だけでなく、各種手続きや相手方との交渉、裁判まで一貫して対応を任せることができるため、対応にかかる企業の負担軽減につながります。企業の代理人として、企業の立場に寄り添った対応をしてくれる点も弁護士ならではのメリットといえます。
(1)幅広い手続きについて相談できる
誹謗中傷の対応では、削除請求や発信者情報開示請求、損害賠償請求、刑事告訴の検討など、さまざまな法的手続が考えられます。しかし、どの手続が適切かは、投稿内容や被害の程度によって異なります。
弁護士は、事案に応じて必要な手続を判断し、適切な対応を提案することができます。
(2)一貫したサポートを受けることができる
誹謗中傷への対応は、一度の手続で終わるとは限りません。
例えば、発信者情報開示請求で投稿者を特定した場合、投稿者に対する損害賠償請求や刑事告訴へと対応が続くことが通常です。
弁護士に依頼すれば、対応に関する法的な助言や対応方針の検討、投稿者やサイト管理者との交渉、裁判等の手続まで、一貫したサポートを受けることができます。手続きごとに窓口を変えて相談し直す必要がないため、迅速かつ効率的に対応を進められる点もメリットです。
(3)対応を任せることができる
警察やSNSの運営会社、公的機関が設ける相談窓口は、相談や一定の対応をすることはできますが、企業に代わって法的手続きを進めることはできません。
そのため、具体的に何らかの対応に動く際は、企業自身が主体となって、証拠の収集や書類の作成、裁判所への申立てなどの手続きを行う必要があり、企業にとって大きな負担となることがあります。
弁護士に依頼すれば、弁護士が企業の代理人となって、相手方と交渉したり必要な法的手続きを行うため、企業の経営者や法務担当者の労力的・精神的な負担の軽減にもつながります。
(4)企業の立場で対応してくれる
警察やSNSの運営会社は、必ずしも誹謗中傷を受けた企業の立場に寄り添って対応してくれるとは限りません。
例えば、警察は公的機関として中立的な立場で対応します。誹謗中傷が犯罪に該当することが明らかでない場合は、被害届や告訴が受理されないこともあります。また、SNSやクチコミサイトの運営会社は利用規約などに基づいて投稿の削除を判断するため、企業が削除を希望していても、運営会社の判断で削除に応じてもらえないことも多いです。
このように、立場や役割が異なるため、必ずしも企業の希望に沿った対応が行われるとは限りません。
これに対し、弁護士は企業の代理人として、企業の利益のために活動を行います。企業の立場に寄り添い、会社の意向を踏まえた上で、法的な要件について判断し、企業によってよりよい形での解決ができるようサポートするのが弁護士の役割です。
企業の立場に寄り添った対応ができるのは、弁護士ならではの強みといえます。
4,企業への誹謗中傷で取ることができる法的対応
誹謗中傷に対して、何らかの対応をしたいが何ができるのかわからないという方もいると思います。
そのような方向けに、誹謗中傷に対して企業ができる法的対応をご紹介します。誹謗中傷への対応策には、主に、投稿記事の削除請求、発信者情報開示請求、損害賠償請求、刑事告訴があります。
(1)弁護士による削除請求
削除請求は、サイト管理者への通報や裁判所の手続きなどにより、投稿記事そのものの削除を求める方法です。投稿の拡散防止や被害の拡大を防止する効果があります。
▶参考情報:削除請求については以下の記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
・ネットの誹謗中傷や名誉毀損記事を削除依頼する方法とは?詳しく解説
(2)弁護士による発信者情報開示請求
インターネット上の誹謗中傷は匿名で行われることが多く、投稿者に対して損害賠償請求等の責任追及を行うために、まず投稿者を特定する必要があります。
発信者情報開示請求の方法には、サイト管理者に開示請求をする方法や、裁判所の手続きによって開示請求をする方法があります。ただし、サイト管理者への請求で投稿者が開示されることはごくまれです。そのため、通常は弁護士に依頼したうえで裁判所に発信者情報開示命令申立てを行うことになります。
▶参考情報:発信者情報開示請求については以下の記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
・誹謗中傷に対する発信者情報開示請求とは?流れや費用、成功ポイントを弁護士が解説
(3)弁護士による損害賠償請求
損害賠償は、誹謗中傷をした投稿者に対して、誹謗中傷によって生じた損害(売上の減少や無形損害、弁護士費用など)の賠償を求める手続きです。
損害賠償請求は、投稿者に直接請求する方法や、投稿者に対して損害賠償請求訴訟を起こして請求する方法があります。
▶参考情報:誹謗中傷による損害賠償の慰謝料の相場については、以下の記事で解説していますのでご覧ください。
(4)刑事告訴
刑事告訴は、名誉毀損罪や侮辱罪などの犯罪に該当するような悪質な誹謗中傷について、警察に告訴状を提出し、投稿者の刑事処罰を求める手続きです。刑事告訴は刑事事件についての専門知識が必要な手続であり、不備があれば警察に対応してもらえません。適切な刑事告訴のためには弁護士への依頼が必要です。
▶参考情報:刑事告訴の方法や犯罪にあたる書き込みの判断基準については、以下の記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
5,誹謗中傷被害の相談に費用は必要?費用の目安について
警察、違法・有害情報相談センターへの相談には費用はかかりません。SNSやクチコミサイトの運営会社への通報・請求も、基本的には費用がかからないことが多いですが、サイトによっては手数料を設けている場合もあります。
弁護士に相談する場合は、30分間で5000円~1万円程度の相談料がかかることが多いです。
また、相談後に、実際の手続き(削除請求・発信者情報開示請求・損害賠償請求・刑事告訴など)を依頼する場合は、相談料とは別に費用が発生します。弁護士費用は、投稿の数や依頼内容、交渉か裁判所の手続きか、事案の難易度によって異なります。
弁護士に依頼する場合は、どのような場合に費用が発生するのか、総額でどの程度の費用が必要になるのか、事前によく確認した上で依頼することが必要です。
6,誹謗中傷について相談する前にすべきことは?

結論から言えば、誹謗中傷トラブルが発生した場合、弁護士や相談窓口に相談する前に、被害の内容を整理し、証拠を確保しておくことが重要です。また、投稿に対してどのように対応したいのか方針を決めておくと、適切な相談窓口の選定に役立ちます。
以下で順番に詳しく解説していきます。
(1)投稿内容の保存
誹謗中傷の対応方法は、投稿の内容や頻度、投稿された媒体等によって異なります。相談の前に、投稿された日時、投稿された媒体で、投稿内容、投稿の頻度、投稿者(アカウント情報)を整理しておくと相談がスムーズです。
また、誹謗中傷の内容が、「残業代が支払われていない」「商品に異物が混入していた」「店員から暴言をはかれた」などの具体的な問題やトラブルを指摘するものである場合は、実際にそのようなトラブルがあったかどうか、投稿者に心当たりがあるか、経緯なども整理しておくとよいでしょう。
削除請求や発信者情報開示請求、刑事告訴など、どのような対応をするにしても証拠は必ず必要になります。投稿は後で削除されてしまう可能性もあるので、早い段階で証拠を残しておくことも重要です。
1,確保しておくべき証拠の内容
- 投稿画面全体のスクリーンショットやプリントアウトした書面(投稿内容や投稿日時、URLが映っているもの)
- 投稿者名やアカウント情報
- 投稿が掲載されているページの情報
(2)対応方針の検討
相談窓口によって、受け付けている相談内容や対応範囲が異なり、希望する対応方法によって適した相談先や必要な手続きは異なります。
そのため、あらかじめ誹謗中傷に対して、投稿の削除請求をしたいのか、投稿者を特定したいのか、投稿者に処罰を受けさせたいのか、損害賠償請求をしたいのか、対応方針を明確にしておくと、適した相談先を選びやすくなります。
ただし、実際に希望する対応ができるかどうかは別問題です。法的な条件に照らしてできることできないことがあるので、その点は弁護士などの専門家の意見を聞く必要があります。
(3)準備ができていなくても早めに相談すべき
事前準備は適切な相談先の選定やスムーズな相談に役立ちますが、準備が不十分だからといって相談を遅らせるべきではありません。
弁護士に相談することで、できること・できないことが明確になり、事案に応じた形で、必要な準備や現実的な解決策について弁護士の助言を受けることができます。
インターネット上の誹謗中傷への対応は、時間が経てば経つほど対処が難しくなる傾向があり、どう対応するか迷っている間に行き詰ってしまう可能性もあります。相談が早ければ早いほど、選択肢が増え、被害の拡大防止につながるので、早めの相談が何より重要です。
どのように対応するか迷っている場合は、方針が決まらなくても、まずは弁護士に相談することをおすすめします。
7,企業の誹謗中傷は咲くやこの花法律事務所への相談がおすすめな理由とは?
企業が直面する誹謗中傷トラブルには、以下のように様々なケースがあります。
- 転職会議などの転職サイトに「残業代がでない」「休日出勤があたりまえ」等と書き込まれる
- Googleマップに「このクリニックで誤診された」「予約をしても長時間待たされる」等と書き込まれる
- SNSや掲示板で「この会社は詐欺会社だ」「社長が犯罪者」等と投稿される
こうした誹謗中傷は企業の信用やイメージを低下させるだけでなく、取引先や顧客との関係や採用活動にも不利益を及ぼす恐れがあります。また、ネット上の悪評を理由に銀行融資を断られる例もあります。集客や採用あるいは事業経営に深刻なダメージとなることもあるため、適切に対処することが重要です。
誹謗中傷に対してどのように対応するべきかは、投稿内容や掲載先、被害の程度などによって異なります。
明らかな虚偽の投稿や攻撃的な投稿に対しては、削除請求や投稿者の特定が有効な場合があります。
一方で、顧客や従業員との実際のトラブルが発端となっている投稿に対しては、投稿者への法的措置だけでなく、事実関係の調査や発端となったトラブルへの対応が必要となる場合もあります。
安易に対応すると問題が拡大してしまう可能性もあるため、状況に応じた判断が必要です。
咲くやこの花法律事務所では、企業側の立場に特化した法律事務所として、令和8年7月現在も650社以上の事業者と顧問契約を締結して、相談やトラブル対応支援を行っています。そして、その中で、企業に降りかかる様々な誹謗中傷トラブルに対応してきました。様々な誹謗中傷事案を解決して得たノウハウを生かして、誹謗中傷被害の解決に向けて企業をサポートします。
また、咲くやこの花法律事務所では、誹謗中傷対策への継続的なサポートも重要と考えています。顧問弁護士サービスの中で、誹謗中傷が発生した際にすぐに相談することができるだけでなく、日頃から、顧客対応や労務管理体制についてサポートを受けることができ、誹謗中傷の発生・拡大を防ぐ体制づくりにも役立ちます。
誹謗中傷被害にお困りの方、誹謗中傷トラブルに備えたい方とお考えの方は、ぜひ咲くやこの花法律事務所へご相談ください。
8,実際に咲くやこの花法律事務所の弁護士が企業の誹謗中傷の相談をサポートした解決事例
咲くやこの花法律事務所では、企業の誹謗中傷トラブルについて数多くのご相談・ご依頼を受け、解決してきました。咲くやこの花法律事務所へご依頼いただき、解決に至った事例の一部をご紹介します。
(1)インターネット上のブログに書き込まれた誹謗中傷記事の投稿者を刑事告訴した事例
事案の概要
依頼者は会社の代表者で、元知人から複数のブログ上で以下のような誹謗中傷を受けていました。
- 「詐欺行為をしている」
- 「平気でうそをつく」
- 「複数人と男女関係を持っている」
事実無根の内容を20件以上も投稿され、依頼者は強い精神的苦痛を受けていました。このような状況を何とか脱したいと考え、咲くやこの花法律事務所へご相談いただきました。
咲くやこの花法律事務所の弁護士の対応
誹謗中傷記事に対する対応には様々な方法がありますが、今回のケースでは、相手方の氏名・住所はすでに判明していたこと、相手方に資力がなく損害賠償請求をしても支払いの見込みがないこと、次々に新しい誹謗中傷記事を掲載し続けているため、相手に刑事罰を与えた方が新たな書き込みの防止につながる可能性が高いと思われること等を考慮し、刑事告訴を選択しました。
その後、依頼者と弁護士で打ち合わせを重ねて、ポイントをおさえた告訴状を作成し、刑事告訴を行いました。告訴状が受理された後も、弁護士から定期的な警察への進捗確認を行いました。
解決結果
滞りなく捜査が進み、相手方は名誉毀損罪で送検、起訴され、刑事罰が確定しました。これにより、相手方から新たな書き込みはなくなり、刑事罰の確定を根拠にして、依頼者の名誉を毀損する記事をすべて削除することに成功しました。その後、現在まで新たな書き込みはありません。
▶参考情報:この解決事例については以下で詳しく解説していますので併せてご参照ください。
(2)転職者向けクチコミサイトでの誹謗中傷に対して、投稿者を特定し、損害賠償を請求した事例
事案の概要
転職者向けの企業のクチコミサイトに「ボーナスが支給されない」「詐欺的な営業をしている」などの会社に対する誹謗中傷が投稿された事例です。
実際には、会社はボーナスを支給しており、営業活動も正当なもので、投稿は事実に反する虚偽の内容でした。
咲くやこの花法律事務所の弁護士の対応
咲くやこの花法律事務所では、まず、この記事の投稿者を特定するため、発信者情報開示請求手続を行いました。
裁判所での手続きにおいて、情報開示が認められるためには、「書き込まれた内容が法的に名誉毀損に該当すること」を証明しなければなりません。そして、名誉毀損に該当するかどうかの判断の中で特に問題となるのが、書き込みの内容が「真実がどうか」という点です。 この点が立証できなければ、名誉毀損に該当すると認められず、投稿者の情報の開示は認められません。
投稿内容のうち、「ボーナスがない」という点は、客観的な資料でボーナスを支払っていることを証明することが比較的容易です。一方で、「詐欺的な営業をしている」という点については、どのような証拠があれば「詐欺的な営業をしていない」と認められるのかが明確でなく、立証のハードルが高くなります。
このケースでは、弁護士が検討の上、以下のような資料を提出し、会社が詐欺的な営業をしていないことを証明しました。
- 営業手法についての陳述書
- 実際の契約案件についての営業担当の従業員の報告書
- コンプライアンス研修の資料
- 顧客に提出した見積書(価格が適正であることを示す資料)
解決結果
結果として、書き込みの内容は名誉毀損に該当すると判断され、口コミの投稿者の情報が開示されました。そして、弁護士が投稿者に対して損害賠償請求を行い、投稿者による謝罪と損害賠償金を支払わせることに成功しました。
▶参考記事:この解決事例については、以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
また、この他にも誹謗中傷に関する解決事例をご紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。
9,企業の誹謗中傷被害に関して弁護士に相談したい方はこちら

咲くやこの花法律事務所では、企業側の立場で、企業の誹謗中傷被害に関するトラブルについてご相談をお受けしております。咲くやこの花法律事務所の弁護士によるサポート内容をご紹介します。
※事業に関係しない誹謗中傷被害に関するご相談や、個人からのご相談は咲くやこの花法律事務所ではお受けしていません。
(1)誹謗中傷トラブルに関するご相談
咲くやこの花法律事務所では、誹謗中傷トラブルについて、法的なアドバイスをはじめ、投稿の削除請求、発信者情報開示請求、損害賠償請求、刑事告訴に関するサポートなど、幅広いご相談・ご依頼に対応しています。
誹謗中傷への対応では、投稿が違法といえるか、どのような手続が適切か、法的措置によってどのような解決が見込めるかなどを、法令や裁判例を踏まえて検討する必要があります。
弁護士は、複数の選択肢の中から状況に応じた現実的な対応方法を提案することができます。
また、誹謗中傷トラブルは、早期に対応することで被害の拡大を防ぎ、適切な証拠を確保しやすくなることが多いです。一方で、対応が遅れると、投稿の拡散や証拠の散逸により、解決が難しくなることもあります。「誹謗中傷を受けたがどのように対応すればよいか分からない」「法的措置をとるべきか判断できない」とお悩みの方は、お早めにご相談ください。
咲くやこの花法律事務所の弁護士へのご相談費用
- 初回相談料:30分5000円+税(事前に顧問契約締結の場合は無料)
- 相談方法:来所相談のほか、オンライン相談・電話相談が可能
(2)顧問弁護士サービスのご案内
咲くやこの花法律事務所では、誹謗中傷トラブルの対応だけでなく、企業法務全般をサポートするための顧問弁護士サービスを提供しています。
顧問弁護士がいる場合、誹謗中傷トラブルが発生したときも、すぐに弁護士に相談し、適切な対応に着手することができます。また、日頃から弁護士と連携して、SNSやクチコミに関するリスク管理体制の整備、従業員の知識を深めるための研修、対応フローの構築等に取り組むことで、トラブルの予防や被害の拡大防止につながります。
咲くやこの花法律事務所では、企業側の立場で数多くの事案に対応してきた実績を活かし、弁護士が、トラブルの予防、そしてトラブルが発生してしまった場合の早期解決に尽力します。顧問契約をご検討中の方は、無料で弁護士との面談(オンラインや電話も可)を実施しておりますので、気軽にお問い合わせください。
咲くやこの花法律事務所の顧問弁護士サービスの費用例
- 月額3万円+税~15万円+税
- 申し込み方法:来所面談のほかオンライン面談、電話でのご案内が可能
▶参考情報:咲くやこの花法律事務所の顧問弁護士サービスの内容は以下をご参照ください。
(3)「咲くやこの花法律事務所」の弁護士に問い合わせる方法
弁護士の相談を予約したい方は以下の「電話番号(受付時間 9:00〜23:00)」にお電話いただくか、メールフォームによるお問い合わせも受付していますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
【お問い合わせについて】
※個人の方からの問い合わせは受付しておりませんので、ご了承下さい。
10,企業の誹謗中傷の相談についてのよくある質問
ここからは誹謗中傷の相談に関するよくある質問にお答えします。
Q1:誹謗中傷は警察に相談できますか?
A.誹謗中傷が名誉毀損罪や侮辱罪等の犯罪にあたる場合や、投稿者に対して刑事告訴をしたい場合は相談することができます。
ただし、名誉毀損罪や侮辱罪等について警察の対応を求めるためには、法律上、刑事告訴の手続きが必要です。投稿の削除請求や損害賠償請求等の民事上の手続きについては、警察では対応することができないため、これらの対応を希望する場合は、弁護士等の他の窓口への相談を検討するとよいでしょう。
Q2:誹謗中傷は弁護士に相談できますか?
A.弁護士には、削除請求や発信者情報開示請求、損害賠償請求、刑事告訴、風評被害対策などの、誹謗中傷についてのあらゆる対応策について相談することができます。
弁護士に相談すると、投稿内容や投稿された媒体、投稿頻度などの個別の事情を踏まえて、状況に応じた対応方法や具体的な進め方についてアドバイスを受けることが可能です。また、投稿者との交渉や裁判所の手続き等を企業の代理人として進めることもできます。
Q3:誹謗中傷の相談は無料ですか?
A.無料で相談できる窓口もあります。
警察や違法・有害情報相談センター(総務省委託事業)などの公的な相談窓口では、相談に費用はかかりません。また、SNSやクチコミサイト等の運営会社への通報や削除請求にも費用がかからないケースが多いです。
一方で、弁護士への相談については相談料がかかることが通常です。
無料で相談できる窓口は相談のハードルが低く、気軽に相談することができるため、とりあえず何ができるのか知りたい、一般的な情報を知りたいという方は、とりあえず無料の窓口に相談することも1つの方法です。
しかし、誹謗中傷によって事業に支障が生じていて、実効力のある対応がしたいと考えるのであれば、相談料がかかっても、誹謗中傷について専門性のある弁護士に相談することをおすすめします。
Q4:誹謗中傷を相談すると相手を特定できますか?
A.発信者情報開示請求などの法的手続きによって、投稿者を特定できる場合があります。
ただし、開示が認められるには一定の条件を充たしている必要があり、すべてのケースで特定できるわけではありません。特定するために必要なログの保存期間には限りがあるため、早急に弁護士へご相談いただくことをおすすめします。
Q5:誹謗中傷を放置するとどうなりますか?
A.企業の信用やイメージの低下、採用や売上に影響を及ぼす可能性があります。
誹謗中傷を放置すると、ネガティブな情報が人の目に触れる機会が多くなり、被害が拡大するおそれがあります。また、時間が経つほど、投稿者の特定が困難になったり、投稿が広く共有されて元の投稿の削除だけでは対処しきれなくなったりするなど、被害が長期化する可能性もあるため、原則として放置するべきではありません。
11,まとめ
この記事では、企業が誹謗中傷被害を受けたときに相談できる窓口について解説しました。
誹謗中傷について相談できる窓口には、弁護士、警察、SNSやクチコミサイトの運営会社、公的な相談窓口などがありますが、それぞれ役割や対応できる内容が異なります。
- 警察:投稿者に対する刑事告訴や脅迫や営業妨害を伴う誹謗中傷被害についての相談
- SNSやクチコミサイトの運営会社:アカウントの通報や投稿の削除請求
- 違法・有害情報相談センター:誹謗中傷への対応や削除請求の方法についての助言、相談窓口についての情報提供
- 弁護士:対応の可否や対応の進め方についての助言、削除請求や発信者情報開示請求、損害賠償請求、刑事告訴などの幅広い相談・依頼
相談窓口を選ぶときは、相談したい目的に適しているか、費用がどのくらいかかるのか、誹謗中傷に対する専門性があるかを考慮すると、自分に合った相談窓口を見つけやすくなります。
何ができるかわからない場合や、どこに相談していいか迷う場合は、幅広い内容について相談できる弁護士に相談するのがおすすめです。
弁護士に相談・依頼すれば、削除請求や発信者情報開示請求、損害賠償請求、刑事告訴の検討など、さまざまな誹謗中傷への対応について一貫したサポートを受けることができ、弁護士が企業に代わって相手方との交渉や法的な手続きを進めるため、労力的・精神的な負担の軽減にもつながります。
誹謗中傷被害を受けた企業に寄り添い、企業の立場に立った対応ができる点も弁護士ならではのメリットです。
咲くやこの花法律事務所では、企業に対する誹謗中傷について、削除請求、発信者情報開示請求、損害賠償請求、刑事告訴など、幅広いご相談・依頼に対応しています。誹謗中傷トラブルでお困りの際は、ぜひ咲くやこの花法律事務所にご相談ください。
12,【関連】誹謗中傷に関するその他のお役立ち記事
この記事では、「誹謗中傷の相談はどこにすべき?相談窓口の種類や選び方、企業が取るべき手段を解説」についてわかりやすく解説しました。誹謗中傷被害の発生時の対応については、その他にも知っておくべき情報が幅広くあり、正しい知識を理解しておかなければ対応が後手にまわり、被害が拡大してしまったりするリスクがあります。
以下ではこの記事に関連する誹謗中傷のお役立ち記事を一覧でご紹介しますので、こちらもご参照ください。
・誹謗中傷されたら?どう対応すべき?5つの解決策を詳しく解説
・X(旧Twitter)などSNSでの誹謗中傷の正しい対処法は?弁護士が解説
・誹謗中傷対策として企業がやるべきことは?具体例をまじえて弁護士が解説
・誹謗中傷で訴えるには?裁判など法的措置の進め方や注意点を弁護士が解説
・誹謗中傷のコメントや口コミをされたら?具体例をあげて対処法を解説
・誹謗中傷での損害賠償の慰謝料相場とは?実際の事例付きで弁護士が解説
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記事作成日:2026年8月8日
記事作成弁護士:西川 暢春
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