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身元保証書とは?従業員の不正発生時に役立つ正しい作り方を解説【書式付】

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  • 身元保証書とは?従業員の不正発生時に役立つ正しい作り方を解説【書式付】
    • 西川 暢春(にしかわ のぶはる)
    • この記事を書いた弁護士

      西川 暢春(にしかわ のぶはる)

      咲くやこの花法律事務所 代表弁護士
    • 出身地:奈良県。出身大学:東京大学法学部。主な取扱い分野は、「問題社員対応、労務・労働事件(企業側)、クレーム対応、債権回収、契約書関連、その他企業法務全般」です。事務所全体で300社以上の企業との顧問契約があり、企業向け顧問弁護士サービスを提供。

    採用担当者・労務担当者のみなさん、「身元保証書」の整備は万全でしょうか?

    身元保証書(英語ではpersonal reference guarantee)とは、従業員が雇用契約や就業規則に違反して会社に損害を与えた場合に、その損害の賠償を本人だけでなく、身元保証人にも請求できるようにするための書類です。例えば、従業員による「金銭の横領」や「機密情報の持ち出し」などのトラブルが発生したときに、身元保証書を取得していれば、本人だけでなく身元保証人にも損害の賠償を求めることができます。

    この身元保証書は、会社から従業員に損害賠償を請求しなければならないときに、確実に賠償額を回収するための重要な書類です。

    咲くやこの花法律事務所が担当したケースでも、以下の事例のように、身元保証人がいたからこそ、賠償額を回収できたというケースは多数ありました。

     

     

    ただ、身元保証書の作り方には注意点がいくつかあり、これをおさえて作成していないために、いざトラブルになったときに、「身元保証書が役に立たないケース」も少なくありません。

     

    あわせて2020年4月の民法改正による連帯保証人制度の変更に伴う身元保証書の変更も必要になります。

     

     

    今回は、「従業員とのトラブル時の債権回収に本当に役立つ身元保証書を作るための4つのポイント」や「民法改正を踏まえた注意点」をご説明したいと思います。

    業務上横領機密情報・顧客情報の持ち出しなどのトラブルが発生してから、身元保証書の不備を見つけても対応できず、後悔することになります。

    ぜひこの機会にチェックしておきましょう。

     

    ▶【参考情報】労務分野に関する「咲くやこの花法律事務所の解決実績」は、こちらをご覧ください。

     

    ▼身元保証書について今スグ弁護士に相談したい方は、以下よりお気軽にお問い合わせ下さい。

    【お問い合わせについて】

    ※個人の方からの問い合わせは受付しておりませんので、ご了承下さい。

    「咲くやこの花法律事務所」のお問い合わせページへ。

     

     

    1,身元保証書とは?

    身元保証書(英語ではpersonal reference guarantee)とは、従業員が業務上横領や情報漏洩、あるいは就業規則違反等により会社に損害を与えた場合に会社に対して負担する損害賠償責任を、身元保証人が連帯して支払うことを約束する書類です。

    従業員の親が身元保証人になることが多いですが、親子とはいえ、あくまで他人の損害賠償義務を連帯して保証する内容になります。

    そのため、「身元保証に関する法律」で身元保証人の責任の範囲を限定する規制が設けられていることに注意が必要です。

     

    2,身元保証書の必要性について

    身元保証書の重要性について

    「従業員とのトラブル時に本当に役立つ身元保証書の作り方」についてご説明する前に、その前提として、「身元保証書の必要性」についてご説明しておきたいと思います。

    身元保証書が必要なのは、「従業員による横領などの場面で、その従業員に請求しても損害額をすべて回収ができないことがあり、身元保証人がいなければ回収が困難になるため」です。

    この点を従業員の職種ごとに具体的に見ていくと、次のようなケースがあります。

     

    (1)身元保証書が役立つケースについて

    ケース1:
    発注担当者、仕入れ担当者のトラブル事例で身元保証書が役立つケース

    ケース2:
    経理担当者のトラブル事例で身元保証書が役立つケース

    ケース3:
    営業担当者のトラブル事例で身元保証書が役立つケース

     

    以下で順番に見ていきましょう。

     

    ケース1:
    発注担当者、仕入れ担当者のトラブル事例で身元保証書が役立つケース

    発注担当者、仕入れ担当者のトラブル事例で身元保証書が役立つケースとして、例えば以下のようなものがあります。

     

    事例1

    発注先、仕入れ先から個人的にリベートをもらって、自社に割高な代金で納品させ、自社に損害を与えるケース

     

    事例2

    架空の発注があったかのように装って自社に支払いをさせ、その金銭を横領するケース

     

    こういったケースでは、会社は発注担当・仕入れ担当の従業員に損害賠償を請求することになります。

    しかし、本人に財産がなければ、本人から実際に損害の賠償を受けることは困難です。

    このような場合に、身元保証書があれば、身元保証人に対して請求することにより、損害を回収することができます。

     

    ケース2:
    経理担当者のトラブル事例で身元保証書が役立つケース

    経理担当者のトラブル事例で身元保証書が役立つケースとしては、例えば以下のようなものがあります。

     

    事例1

    小口現金を横領するケース

     

    事例2

    手形を会社に無断で割り引いて手形金を横領するケース

     

    このようなケースでも、本人に財産がなければ、本人から実際に損害の賠償を受けることは困難ですが、身元保証書があれば、身元保証人に対して請求することにより、損害を回収することができます。

     

    ケース3:
    営業担当者のトラブル事例で身元保証書が役立つケース

    営業担当者のトラブル事例で身元保証書が役立つケースとしては、例えば以下のようなものがあります。

     

    事例1:

    顧客から現金で回収した商品代金やサービス代金を横領するケース

     

    事例2

    他社に転職した際に顧客を引き抜いて会社に損害を与えるケース

     

    このようなケースでも、本人に財産がなければ、本人から実際に損害の賠償を受けることは困難ですが、身元保証書があれば、身元保証人に対して請求することにより、損害を回収することができます。

     

    以上、職種ごとに身元保証書が役立つケースの具体例をご説明しました。

    横領するような人物は一般論として散財の傾向が強く、横領した金銭を貯金しておくような人物はまずいません。

    そのため、横領した従業員だけに損害賠償を請求しても実際には賠償を受けることができないことがあり、そのような場合でも賠償を受けることができるようにしておくためには、身元保証書が必要になるのです。

    まずは、この点をおさえておきましょう。

     

    3,従業員とのトラブル時に本当に役立つ身元保証書の作り方4つのポイント

    本当に役立つ身元保証書の作り方4つのポイント

    では、身元保証書の必要性を踏まえたうえで、「従業員とのトラブル時に本当に役立つ身元保証書の作り方4つのポイント」について、ご説明していきたいと思います。

    4つのポイントは以下の通りです。

     

    (1)従業員とのトラブル時に本当に役立つ身元保証書の作り方4つのポイント

    ポイント1:
    身元保証書の期間についてのポイント

    ポイント2:
    身元保証人の人選についてのポイント

    ポイント3:
    署名、捺印のポイント

    ポイント4:
    身元保証書の更新、再取得のポイント

     

    これらのポイントを踏まえておかなければ、いざ従業員の不正や横領が発覚してそれによる損害を身元保証人に請求する際に、請求ができなかったり、あるいは請求できる額が減額されてしまいます。

    以下で4つのポイントを順番に見ていきましょう。

     

    3−1,ポイント1:
    身元保証書の期間についてのポイント

    従業員とのトラブル時に本当に役立つ身元保証書の作り方4つのポイントの1つ目は「身元保証書の期間について」です。

    結論としては、身元保証書の期間は「5年」と明記するのがよいです。

    これは、身元保証の期間については、「身元保証に関する法律」で以下の2つのルールが設けられているためです。

     

    身元保証の期間に関する2つのルール

    ルール1:
    身元保証書に期間の記載がない場合は、原則として作成日から3年間有効。

    ルール2:
    身元保証書に期間の記載がある場合であっても、作成日から5年を超える期間を設けることはできない。

     

    法律がこのようなルールを設けたのは、身元保証人が本来は自分の責任ではない損害について責任を負担する立場にあることから、身元保証の期間を制限して、身元保証人が過大な負担をしなければならない事態を防止しようとしたものです。

    このルールのため、期間の記載をしなければ原則として「3年」となってしまいますので、法律上認められる最長の期間である「5年」と身元保証書に明記しておくことをおすすめします。

    まずは、この期間についてのポイントをおさえておきましょう。

     

    3−2,ポイント2:
    保証人は親がベスト?保証人の人選についてのポイント

    従業員とのトラブル時に本当に役立つ身元保証書の作り方4つのポイントの2つ目は「身元保証人の人選について」です。

    身元保証人になるのは、従業員の親や、家族あるいは親族であることが多いですが、第三者でも特に問題はありません。

    ただし、身元保証人の人選については、以下の点をおさえておきましょう。

     

    身元保証人の人選の2つのポイント

    ポイント1:
    資産のある人を選ぶ

    ポイント2:
    高齢の人は避ける

     

    以下で順番に見ていきましょう。

     

    ポイント1:
    資産のある人を選ぶ

    身元保証書を取得する意味は、問題を起こした本人に資産がなく損害賠償を支払えない場合に備えるという点にあります。

    そのため、身元保証人には資産のある人を選ぶ必要があります。持ち家に居住している人、定職に就いている人を身元保証人にするように心がけましょう。

     

    ポイント2:
    高齢の人は避ける

    身元保証書の期間中に身元保証人が亡くなった場合、その後に横領などのトラブルが発生しても、身元保証人の相続人に損害賠償の請求をすることはできません。

    そのため、身元保証の期間中に亡くなるということがないような方に身元保証人になってもらうことが望ましいです。

     

    身元保証人の人選については以上の2つのポイントをおさえておきましょう。

     

    3−3,ポイント3:
    署名、捺印のポイント

    従業員とのトラブル時に本当に役立つ身元保証書の作り方4つのポイントの3つ目は「署名、捺印について」です。

     

    (1)代筆は不可。必ず身元保証人に自署してもらう。

    まず、身元保証書は必ず身元保証人本人に自署してもらうことが必要です。

    従業員本人が代筆した身元保証書は、実際に身元保証人に支払いを求めなければならない場面で、身元保証人から「代筆は無断で行われたものであり身元保証書は無効である 」といわれるリスクが高いため、避けるべきです。

     

    (2)実印を捺印し印鑑証明書を添付してもらう

    身元保証人が自分で自署したことを確認するためにも、身元保証書は、実印を捺印してもらい、身元保証人の印鑑証明書を添付してもらうことをおすすめします。

     

    (3)職業欄を設けて勤務先を記載してもらう

    身元保証書には、身元保証人の職業欄を設けて勤務先を記載してもらうことをおすすめします。

    これは、身元保証人が正当な理由なく支払いをしないときに、その給与の差押えができるようにするためのものです。

    給与を差し押さえるためには、勤務先がわからなければ差し押さえることができませんので、職業欄を設けて勤務先を記載してもらっておきましょう。

     

     

    3−4,ポイント4:
    身元保証書の更新、再取得のポイント

    従業員とのトラブル時の債権回収に本当に役立つ身元保証書を作るための4つのポイントの4つ目は、「身元保証書の更新、再取得のポイント」です。

    身元保証書の更新、再取得について、以下の点をおさえておきましょう。

     

    ポイント1:
    自動更新ができない

    身元保証書に自動更新の条項を入れても、それは無効と判断している判例が多くなっています(札幌高等裁判所判決昭和52年8月24日、大分地方裁判所判決昭和47年11月10日等)。

    そのため、身元保証書は自動更新ができないと考えておくべきです。まず、この点を大原則としておさえておきましょう。

     

    ポイント2:
    期間終了時は再取得が必要

    身元保証書は自動更新はできないため、身元保証書の期間が終わるときは、再度次の5年間について身元保証書の作成が必要です。

     

    ポイント3:
    定年後の再雇用や、有期雇用契約の更新、取締役への就任などの際も再取得が適切

    従業員が身元保証書の期間中に定年を迎え、定年後再雇用するケースについては、定年により、いったん身元保証書の効力は終了したとして、裁判所が定年後の再雇用期間について身元保証書の効力を認めない可能性があります。

    裁判例の中にも、定年になる4か月前に期間5年の身元保証書を作成し、定年後にこの従業員を嘱託として再雇用していた事例で、「5年の期間中であっても、定年後の期間については身元保証書の効力はない」と判断したものがあります。(横浜地方裁判所判決平成11年5月31日)

    そのため、定年後に従業員を嘱託社員などとして再雇用するケースでは、再雇用時に再度身元保証書を取り直しておくことが必要です。

    また、有期雇用の従業員(契約社員)についても、契約期間満了のタイミングでいったん身元保証書の効力が終了したと判断される可能性があります。

    そのため、雇用契約を更新する場合は、契約社員の雇用契約書を作成するのとあわせて、再度、身元保証書を取り直すことがベストです。

    同様に、従業員の取締役への就任などのケースについても、身元保証書の期間中であっても、改めて、身元保証書を再取得しておくことが適切です。

     

    ポイント4:
    入社時、異動時、昇進時に取得する

    身元保証書はまず入社時に、従業員から秘密保持誓約書を取得するのとあわせて取得することが適切です。

     

     

    その後は期間が切れるタイミングや前述のとおり定年や有期雇用契約の更新、取締役への就任などのタイミングで再取得することになります。

    ただ、入社時とは違って、すでに勤務している従業員から身元保証書を再取得することは、なんとなく従業員を信用していないような感じを与える気がしてやりづらいというケースもあるのではないかと思います。

    そのため、おすすめしたいのは、身元保証書の期間がまだ残っていても、異動時や昇進時に身元保証書をとりなおすことです。

    異動や昇進より、従業員の仕事内容が変わり、従業員はこれまで触れなかった会社の情報に触れることになります。

    このように扱う情報が変わるため、異動や昇進のタイミングで秘密保持誓約書を新たに取り直し、それとあわせて身元保証書も取り直すことをおすすめします。

     

    ポイント5:
    就業規則あるいは雇用契約書で明記しておくことが望ましい。

    ここまでご説明したように定期的に身元保証書の再取得が必要となりますので、身元保証書を確実に提出させることができるように就業規則や雇用契約書に身元保証書の提出義務を明記しておくことをおすすめします。

    例えば、以下のような項目を就業規則あるいは雇用契約書に入れておきましょう。

     

    1,身元保証書の提出義務を定める就業規則あるいは雇用契約書の条文例

    第〇条(身元保証)

    1.従業員として採用された者は、身元保証書を入社日から1週間以内に提出しなければならない。提出がない場合は会社は採用を取り消すことがある。ただし、会社の判断により身元保証書の提出を免除することがある。

    2.身元保証人は、会社が適当と認めた者とする。

    会社は従業員が身元保証書を提出した場合であっても、当該保証人が不適当であると認めるときは、保証人を変更して再度身元保証書を提出するように従業員に求めることができる。

    3.身元保証の期間が満了したとき、あるい従業員の異動、昇進、雇用契約の変更等があったときは、会社は従業員に対し、再度、身元保証書の提出を求めることができる。

     

     

    身元保証書の更新、再取得については、以上のポイントをおさえておいてください。

     

    4,民法改正に伴う注意点

    民法が改正され、2020年4月1日から施行されています。

    これに伴う注意点としては、以下の点をおさえておく必要があります。

     

     

    (1)極度額の記載をする

    極度額とは、「身元保証人が責任を負う金額の上限額」です。

    民法改正によって、身元保証書に極度額を定めることが義務付けられました。極度額は会社と身元保証人の間の合意により定めることになり、法律上の制限はありません。

    ただし、極度額を高額に設定すると、身元保証人が身元保証書の署名をためらうことになりかねません。

    そのため、例えば、入社時に身元保証書を提出させる場面では極度額は月収の12か月分、入社後に身元保証書を再取得する場面では極度額は前年の源泉徴収票記載の年収分とするなど、社内で基準を決めておくことが必要でしょう。

     

    (2)従業員から身元保証人への情報提供が必要

    改正後の民法では、身元保証人がその従業員について身元保証するかどうかを判断するために、従業員から身元保証人に対し、一定の情報提供がされなければならないとされています。

    ここで提供されなければならない情報は、その従業員の「(1)財産や収支の状況」、「(2)他の借金などの債務の有無と金額及び返済状況」です。

    民法改正が施行された後にこれら2つの注意点を守らなかった場合、その身元保証書は無効となったり取り消されたりしてしまいますので、民法改正後は注意が必要です。

    民法改正と保証については、以下の記事で詳しくご説明しています。記事では連帯保証についてとりあげていますが、身元保証についても記事の内容があてはまりますのであわせて参照してください。

     

     

    5,身元保証書取得後の注意点

    最後に、「身元保証書取得後の注意点」について触れておきたいと思います。

    身元保証に関する法律で、一定の場合に、会社から身元保証人に対する通知が義務付けられています。

    この通知を怠ると、身元保証人に対する請求をしなければならない事態が発生したときに、請求が認められなかったり、請求額が減額される理由になりますので、注意が必要です。

    通知が義務付けられる場面は以下の3つです。

     

    身元保証書取得後に身元保証人に通知が必要な3つの場面

    場面1:
    従業員に業務上の問題があり、身元保証人の責任を問う事態になるおそれが生じた時

    場面2:
    従業員の仕事内容や勤務地を変更したことに伴って、身元保証人の責任が重くなる時

    場面3:
    従業員の仕事内容や勤務地を変更したことにより、会社の従業員に対する監督が困難になる時

     

    具体的にどのようなケースがこれにあたるか、多店舗経営する小売業の事業者の例で考えてみましょう。

     

    場面1:
    従業員に業務上の問題があり、身元保証人の責任を問う事態になるおそれが生じた時

    従業員による現金の横領などの問題が発覚したときがこれにあたります。

     

    場面2:
    従業員の仕事内容や勤務地を変更したことに伴って、身元保証人の責任が重くなる時

    従業員を店長に昇進させ、店舗に配属するようなケースでは、昇進に伴い、それまでより多額の金銭を扱うことになりますので、身元保証人が負担するリスクも大きくなります。

    このようなケースでは、「従業員の仕事内容や勤務地を変更したことに伴って、身元保証人の責任が重くなる時」にあたりますので、身元保証人に対する通知が必要になります。

     

    場面3:
    従業員の仕事内容や勤務地を変更したことにより、会社の従業員に対する監督が困難になる時

    これまで社長のいる本店に配属されていた従業員を他店舗に配属替えするようなケースでは、勤務地の変更により、その従業員に対する監督が困難になることがあります。

    このようなケースでは、「従業員の仕事内容や勤務地を変更したことにより、会社の従業員に対する監督が困難になる時」にあたりますので、身元保証人に対する通知が必要になります。

     

    このように、身元保証書の取得後に身元保証人に対する通知が義務付けられている場面がありますので、通知を忘れないように注意が必要です。

     

    6,民法改正対応の身元保証書の書式(ひな形)ダウンロード

    身元保証書の作成例は以下のようなものです。

    書式(ひな形)もご用意いたしましたので、こちらもあわせてご利用ください。

     

    「身元保証書のひな形のダウロード」(民法改正対応版)はこちらから

    身元保証書のひな形(民法改正版)ダウンロード(Word)

     

    7,身元保証書の書き方

    身元保証書の書き方については、身元保証書の書式に応じて様々です。

    以下の書式例では、甲の欄に身元保証人が署名捺印し、乙の欄に従業員本人が署名捺印する形式になっています。

     

    身元保証書の書式

     

    (1)日付欄の記載について

    身元保証人の日付欄については、身元保証人が身元保証書に署名、捺印した日を記入してもらうことが適切です。

     

    8,【補足】ビザ申請時の身元保証書について

    ビザで日本に滞在する外国人の場合は、ビザの申請の際に、入国管理局に「身元保証書」を提出することが必要になることがあります。

    この身元保証書はその外国人の日本での在留が適法であることを身元保証人が保証するものであり、この記事で解説した、従業員の損害賠償責任をカバーするための身元保証書とは異なります。

     

    9,咲くやこの花法律事務所の弁護士なら「こんなサポートができます」

    咲くやこの花法律事務の弁護士によるサポート内容

    咲くやこの花法律事務所では、企業の経営者、管理者の方々から以下のご相談をお受けしています。

     

    (1)身元保証書の整備や作成についてのご相談

    身元保証書の作成や極度額の設定、取得のタイミングなどにお困りの際は、ご相談ください。

    身元保証書は、万が一、従業員に対して損害賠償の請求をしなければならない場面で有効に機能するように平時から適切に取得しておくことが重要です。

     

    咲くやこの花法律事務所の労務管理に強い弁護士へのご相談費用

    初回相談料 30分5000円+税(顧問契約の場合は無料)

     

    (2)入社時に提出させる秘密保持誓約書や雇用契約書、就業規則等の整備についてのご相談

    秘密保持誓約書や雇用契約書、就業規則については、会社の実態にあったオリジナルのものを作成し、また法改正や判例の状況も踏まえて、毎年ブラッシュアップしていくことが必要です。

    実態にあっていないものや古いものは役に立ちません。秘密保持誓約書や雇用契約書、就業規則の整備については咲くやこの花法律事務所にご相談ください。

     

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    (3)業務上横領や機密情報持ち出しなどの場面における身元保証人に対する請求についてのご相談

    身元保証人に対する請求の場面では、その請求の進め方を慎重に検討することが必要です。

    身元保証人に内容証明郵便で支払いを求める方法、身元保証人に訴訟を起こす方法、身元保証人の預金等を仮差押する方法、まずは身元保証人を呼んで話し合いによる解決を目指す方法などさまざまな方法があります。

    特に、初動の場面での、これらの手段のうち、事案の内容に合った適切なものを選択できるかどうかによって、どこまで賠償を得られるかが大きく左右されます。

    初動段階での判断に誤りがあると、回収の失敗につながりますので、弁護士に相談したうえで、ベストな方法で回収をすすめていただくことをおすすめします。

     

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    10,「咲くやこの花法律事務所」の弁護士へ問い合わせる方法

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    12,まとめ

    今回は、まず、「身元保証書の重要性について」ご説明したうえで、「従業員とのトラブル時の債権回収に本当に役立つ身元保証書を作るための4つのポイント」として、以下の点をご説明しました。

     

    ポイント1:
    身元保証書の期間についてのポイント

    ポイント2:
    身元保証人の人選についてのポイント

    ポイント3:
    身元保証書の署名、捺印のポイント

    ポイント4:
    身元保証書の更新、再取得のポイント

     

    また、補足として、身元保証書取得後に一定の場合に身元保証人への通知が義務付けられている点や民法改正による変更点についてもご説明しました。

     

    13,従業員の不正行為・横領などに関連する他のお役立ち記事一覧

    今回は、従業員の不正・横領などトラブル時に役立つ「身元保証書」の正しい作り方についてご説明いたしました。

    従業員による不正行為や横領などのトラブルについては、その他にも知っておくべきお役立つ情報があります。

    ここでは、それらの情報についてご紹介しておきますので、合わせてご確認しておきましょう。

     

    従業員による業務上横領や着服の刑事告訴・刑事告発のポイント

    【未然に防ぐ対策方法】経理従業員の横領・不正防止のためにやっておくべきポイント

    従業員に着服、横領された金銭の返還請求の重要ポイント※合意書の雛形有り

    社内で業務上横領が起きたときの証拠の集め方。4つのケースを解説

    従業員の業務上横領が発覚した時の懲戒解雇に関する注意点【支払誓約書の雛形あり】

    「横領・業務上横領に強い弁護士」について詳しくはこちら

    退職者による顧客の引き抜き行為を防止する誓約書の作り方と就業規則のポイント

    顧客情報・顧客名簿の情報持ち出しから会社を守る正しい管理方法

     

    また実際に従業員とトラブルが発生した際は、スピード相談が早期解決の重要なポイントです。

    従業員による不正や横領など「労働問題に強い弁護士」に相談するのはもちろん、普段から自社の労働環境の整備を行っておくために「労務に強い顧問弁護士」にすぐに相談できる体制にもしておきましょう。

     

    労働問題に強い「咲くやこの花法律事務所」のサービス内容について

    【全国顧問先300社以上】顧問弁護士サービス内容・顧問料・実績について詳しくはこちら

    【大阪の企業様向け】顧問弁護士サービス(法律顧問の顧問契約)について詳しくはこちら

    顧問弁護士とは?その役割、費用と相場、必要性について解説

     

     

    記事作成弁護士:西川 暢春
    記事更新日:2021年02月05日

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    西川 暢春 代表弁護士
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    メディア掲載情報/フジサンケイビジネスアイ 「わかりやすい・説明親切な対応・迅速なレスポンス」を徹底している弁護士として、フジサンケイビジネスアイに掲載されました。
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    「働き方改革」いよいよスタート!企業がやるべき〈直前〉実務対応

    著者:弁護士 池内 康裕
    発売日:2019年03月05日
    出版社:清文社
    ページ数:52ページ
    価格:400円

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