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解雇予告除外認定とは?制度の基準や手続きの方法をわかりやすく解説

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  • 解雇予告除外認定とは?制度の基準や手続きの方法をわかりやすく解説
    • 西川 暢春(にしかわ のぶはる)
    • この記事を書いた弁護士

      西川 暢春(にしかわ のぶはる)

      咲くやこの花法律事務所 代表弁護士
    • 出身地:奈良県。出身大学:東京大学法学部。主な取扱い分野は、「問題社員対応、労務・労働事件(企業側)、クレーム対応、債権回収、契約書関連、その他企業法務全般」です。事務所全体で400社以上の企業との顧問契約があり、企業向け顧問弁護士サービスを提供。

    解雇予告の除外認定についてわからないことがあり、調べていませんか?

    従業員を解雇する場合、少なくとも30日前に解雇予告をするか、即時解雇の場合は30日分以上の解雇予告手当を支払うことが原則です。しかし、労働基準監督署長から解雇予告の除外認定を受けた場合は、解雇予告の義務や解雇予告手当の支払の義務が適用されません。これが解雇予告の除外認定です。

    よくあるケースは、従業員の懲戒解雇にともない、解雇予告の除外認定を申請する場合です。事業者としては、解雇予告手当を支払うことなく従業員を即時解雇できるため、金銭的な負担を減らすことができるというメリットがあります。しかし、実は、懲戒解雇であっても、解雇予告除外認定が受けられるケースと受けられないケースがあります。

    また、認定してもらうためには十分な資料を事前に準備しておく必要があります。資料不足のまま認定申請をした場合、認定が得られず、申請の手間をかけたにもかかわらず、結局、解雇予告手当を支払わざるを得なくなってしまうことも少なくありません。

    この記事では、解雇予告除外認定がどのような制度なのか、どのようなケースが対象となるのか、認定の基準や申請方法、必要書類等について解説します。

    この記事を最後まで読んでいただくことで、解雇予告除外認定制度の利用方法や注意点を理解していただくことができます。

     

    「弁護士西川暢春からのワンポイント解説」

    正当な手続きを踏まずに、解雇予告手当を支払わず従業員を即時解雇してしまった場合、労働基準法違反となり刑事罰が定められています。また、懲戒解雇自体、重大なトラブルに発展しやすい処分です。懲戒解雇した従業員から後日訴訟を起こされて、敗訴してしまった場合、多額の金銭の支払いをした上で雇用の継続を命じられる等、会社は大きなダメージを負うことになります。

    懲戒解雇を行う場合は、裁判に発展した場合に解雇が有効と判断されるかどうかという視点で十分に検討し、正しい手順で手続きをすすめることが重要です。解雇前に必ず弁護士にご相談いただくことをおすすめします。

    咲くやこの花法律事務所でも、解雇時予告の除外認定の申請をはじめ、従業員の解雇に関するご相談を承っていますのでご利用ください。

    咲くやこの花法律事務所の問題社員対応に強い弁護士への相談は以下をご参照ください。

     

    ▶参考情報:問題社員対応に強い弁護士への相談サービスはこちら

     

    また、咲くやこの花法律事務所の解雇トラブルに関する解決実績は以下をご参照ください。

     

    ▶参考情報:咲くやこの花法律事務所の解雇トラブルに関する解決実績はこちら

     

    ▼解雇予告の除外認定に関して今スグ弁護士に相談したい方は、以下よりお気軽にお問い合わせ下さい。

    【お問い合わせについて】

    ※個人の方からの問い合わせは受付しておりませんので、ご了承下さい。

    「咲くやこの花法律事務所」のお問い合わせページへ。

     

     

    1,解雇予告の除外認定とは?

    解雇予告の除外認定とは?

    解雇予告除外認定とは、災害等のやむを得ない事情で事業を続けられなくなった場合や、解雇の理由が従業員の重大または悪質な行為等によるものである場合に、事前に労働基準監督署長の認定を受けることで、解雇予告をすることなく、労働者を即時解雇することができる制度です。労働基準法第20条1項但書及び3項で定められています。

    解雇予告除外認定を受ける最大のメリットは、事前の予告をせずに即時解雇する場合に、解雇予告手当を支払う必要がなくなるという点にあります。

    従業員を解雇する場合、少なくとも30日前に解雇の予告を行うこと(解雇予告)、または、30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を支払うことが義務付けられています(労働基準法第20条1項)。これが解雇の原則的ルールです。

    しかし、解雇予告の除外認定を受けると、解雇予告をせず、かつ解雇予告手当の支払いをしなくても、従業員を即時解雇することができます。

     

    ▶参考情報:解雇予告や解雇予告手当については以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

    ・参考情報:解雇予告とは?わかりやすく徹底解説

    ・参考情報:解雇予告手当とは?計算方法、支払日、所得税、源泉徴収票の処理などを解説

     

    ▶参考:「労働基準法第20条」「労働基準法第19条」条文の規定をチェック!

     

    ●労働基準法第20条

    1 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少なくとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。 但し、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合又は労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りでない。

    2 前項の予告の日数は、1日について平均賃金を支払った場合においては、その日数を短縮することができる。

    3 前条第二項の規定は、第一項但書の場合にこれを準用する。

     

    ●労働基準法第19条

    2  前項但書後段の場合においては、その事由について行政官庁の認定を受けなければならない。

     

    ・参照元:「労働基準法第20条」の条文はこちら

     

    下線部は筆者によるものです。このように労働基準法第20条1項但書で、解雇予告の義務が除外される場合についての規定がおかれ、労働基準法第20条3項で労働基準法第19条2項を準用する形で「行政官庁の認定」を受けなければならないことが定めれています。この「行政官庁」は労働基準法施行規則第7条により、労働基準監督署長とされています。

     

    2,解雇予告除外認定の基準

    除外認定制度を使って従業員を即時解雇する場合、事前に労働基準監督署長へ申請し、除外認定を受ける必要があります。

    除外認定が適用されるのは、「天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能な場合」、または、「労働者の責に帰すべき事由に基づいて解雇する場合」のいずれかです。これを除外事由といいます。

    ここからは、解雇予告除外認定の条件について詳しくご説明します。

     

    (1)除外認定の2つの条件

    解雇予告除外認定は、以下の2つの条件を満たしている必要があります。

     

    ●条件1:解雇の理由が以下のいずれかであること
    ・天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能な場合
    ・労働者の責に帰すべき事由に基づいて解雇する場合
    ●条件2:事前に労働基準監督署長の認定を受けていること

     

     

    1,「天災事変その他やむを得ない事由」とは?

    条件1の1つ目の場合のうち「天災事変その他やむを得ない事由」とは天災等の突発的な出来事で、経営者として社会通念上必要な対策等を講じていたとしても、改善しようがない状況のことをいいます。震災や火災等による建物の倒壊・焼失や、豪雨で河川が氾濫し建物が流失した場合等が該当します。

    一方で、経営者の法令違反や、経営判断の誤りによる業績悪化等、事業主の故意・過失によって事業が困難になった場合は、「やむを得ない事由」にはあてはまりません。

    この点については、通達で以下の通り具体例が示されています(厚生労働省通達 昭和63年3月14日基発第150号)

     

    やむを得ない事由に該当するケース
    • 事業場が火事によって焼失した場合(事業主の故意または重大な過失によるものである場合は除く)
    • 震災によって工場や事業場が倒壊した場合

     

    やむを得ない事由に該当しないケース
    • 事業主が経済法令違反で強制収容されたり、機械、資材等を没収されたりした場合
    • 税金の滞納処分を受けて事業廃止となった場合
    • 経営上の見通しを誤り、資材が入手できなかったり、金融難に陥ったりした場合
    • 取引先が休業状態となって発注品がなくなったために、事業が金融難に陥った場合

     

    2,「事業の継続が不可能になる」とは?

    次に条件1の1つ目の場合のうち「事業の継続が不可能な場合」とは、一部の従業員を解雇したり、別の事業に転換する等の対応をしても、事業の全部または大部分の継続ができない状態のことをいいます。

     

    事業の継続が不可能とはいえないケース
    • 事業場の中心となる重要な建物、設備、機械等が残っており、多少の従業員を解雇すれば従来通り事業を続けることができる場合
    • 従来の事業は廃止するが、多少の労働者を解雇すれば、そのまま別の事業に転換することができる場合
    • 一時的に操業を中止せざるを得ない状況になったが、近く復旧し事業が再開できる見込みである場合

    (▶参考情報:厚生労働省通達 昭和63年3月14日基発第150号)

     

    3,「労働者の責に帰すべき事由」とは?

    そして、条件1の2つ目の場合のうち「労働者の責に帰すべき事由」とは、解雇予告手当を支払うことなく即時解雇されても仕方がないと認められる程度に、従業員に重大かつ悪質な行為があることを言います。

    注意しなければならない点として、この「労働者の責に帰すべき事由」は、就業規則で定める懲戒解雇事由と必ずしも一致するものではありません。

    厚生労働省の通達では、この「労働者の責に帰すべき事由」に該当するものとして、以下のような例をあげています。

     

    • 事業場内における窃盗、横領、傷害等の行為(極めて軽微な場合を除く)
    • 極めて軽微なものであっても、事業主があらかじめ不祥事の防止措置を行っていたにも関わらず、従業員が継続的または断続的に窃盗、横領、傷害等の行為を行った場合
    • 賭博、風紀の乱れ等により職場規律を乱し、他の労働者に悪影響を及ぼす場合
    • 事業場外での窃盗、横領、傷害、賭博等の行為で、著しく事業場の名誉や信用を失墜させるもの、取引先との関係に悪影響を与えるもの、労使間の信頼関係を喪失させると認められる場合
    • 雇入れの際の経歴詐称
    • 他の事業場へ転職した場合
    • 2週間以上正当な理由なく無断欠勤し、出勤の督促に応じない場合
    • 出勤不良や出欠常ならず、数回にわたって注意をうけても改めない場合

    (▶参考情報:昭和23年11月11日基発1637号、昭和31年3月1日基発111号)

     

    実際の認定にあたっては、労働者の地位や職責、勤務年数等を考慮して総合的に判断するべきとされており、上記の例以外のケースも労働者の責に帰すべき事由に該当するとして、除外認定がされる場合があります。

     

    (2)労働者の責めに帰すべき事由が認められた事例

    上記の通り、「労働者の責に帰すべき事由」についての判断は総合的に行われるため、明確な線引きがあるわけではありません。以下では、実際の裁判で、「労働者の責に帰すべき事由」にあたると判断された事例をご紹介します。

     

    1,横領の場合:
    大阪地方裁判所判決 平成11年4月23日

    保険代理店の従業員が、顧客の保険契約を無断で解約し、その解約金を着服したこと等を理由に解雇した事案について、労働者の責に帰すべき事由にあたるとし、解雇予告手当の支払い義務なしと判断しました。

    この事例では、着服だけでなく、勤務態度や業績に問題があったり、競業会社の便宜を図ったりするなどの行為もありました。

     

    2,暴行・傷害の場合:
    大阪地方裁判所判決 平成19年8月30日

    勤務時間中に事務所内で他の従業員の方を手で突き、侮蔑的な内容を大声で怒鳴り続けた上、蹴りかかり、加療7日間を要するケガを負わせたことを理由に懲戒解雇した事案について、労働者の責に帰すべき事由にあたるとし、解雇予告手当の支払い義務なしと判断しました。

     

    3,経歴詐称の場合:
    東京地方裁判所判決 平成31年1月31日

    入社時に戸籍上のものと異なる氏及び生年月日を申告したことを理由に懲戒解雇した事案について、労働者の責に帰すべき事由にあたると判断しました。

     

    3,懲戒解雇と除外認定の関係

    解雇予告除外認定で特に多いのは、従業員の懲戒解雇にともない申請するケースです。

    懲戒解雇の場合、解雇予告除外事由の1つである「労働者の責に帰すべき事由」に該当し、除外認定される可能性があります。

    ただし、注意しなければならないのは、除外認定をされても懲戒解雇が有効と判断されるとは限らない、ということです。

    除外認定は、解雇予告除外事由に該当する事実があるかどうかを確認する手続きであり、解雇の有効性を判断しているわけではありません。

    実際の裁判においても、除外認定されたが懲戒解雇は無効であると判断された事例、その反対に、除外認定はされなかったが懲戒解雇は有効であると判断された事例があります。

     

    (1)除外認定されたが懲戒解雇が無効と判断された事例

     

    1,大分地方裁判所判決 令和元年12月19日

    病院の院長である医師に対する業務上横領、パワーハラスメント等を理由とする懲戒解雇について、労働基準監督署長は解雇予告の除外認定をしましたが、裁判所は懲戒解雇事由にあたらないと判断し、懲戒解雇をは無効としました。

     

    2,神戸地方裁判所判決 平成20年11月26日

    飲酒運転をした市職員に対する懲戒免職処分について、人事委員会は解雇予告の除外認定をしましたが、懲戒免職処分は違法と判断されました(公務員の事例)

     

    (2)除外認定されなかったが懲戒解雇は有効と判断された事例

     

    1,名古屋地方裁判所判決平成14年6月28日

    商品取引業者の外務員が複数の借名口座により取引を行い、取引実績に基づき報奨金の支払を受けたことについて、労働基準監督署は除外申請を不認定としましたが、懲戒解雇は有効と判断されました。

     

     

    このように、除外認定されるかどうかと懲戒解雇の有効性は、必ずしも一致するものではありません。

    そして、裁判において懲戒解雇が無効(不当解雇)と判断された場合、会社は多額の金銭の支払いを命じられるうえ、雇用の継続を求められることとなり、大きなダメージを受けます。

     

    ▶参考情報:なお、不当解雇と判断された場合の会社への影響については以下で解説していますのでご参照ください。

    不当解雇とは?正当な解雇との違いを例をあげて弁護士が解説

     

    懲戒解雇の判断にあたっては、除外認定の認定・不認定に関わらず、裁判に発展した場合に解雇が有効と認められるかどうかという視点で検討する必要があります。

     

    ▶参考情報:懲戒解雇の有効性の判断など、懲戒解雇の全般的な解説は以下の記事で詳しく解説していますのでご参照ください。

    懲戒解雇とは?6つの事例とリスクや進め方、手続きなどを解説

     

    4,解雇予告除外認定の手続きの流れ

    次に解雇予告除外認定の申請手続きの流れをご説明します。

     

    (1)労働基準監督署長へ解雇予告除外認定申請書を提出する

    所定の様式の解雇予告除外認定申請書に記入し、必要書類とあわせて、労働基準監督署長へ提出します。

    提出先の労働基準監督署長は、対象となる従業員が所属する事業所の所在地を管轄する労働基準監督署です。支店・支社で働いていた従業員の場合は、その支店・支社を管轄する労働基準監督署長が提出先となります。

    労働基準監督署の所在については以下をご参照ください。

     

     

    (2)労働基準監督署による調査

    申請書が提出されると、労働基準監督署は、除外認定をするかどうかの調査を行います。

    この調査では、提出書類の確認だけでなく、会社担当者や従業員からの聞き取り調査が行われます。従業員本人に対する聞き取り調査も行われるため、本人に知らせることなく除外認定の申請をすることはできません。

    従業員が労働基準監督署の調査に応じない場合や、解雇の原因となる行為を認めず争う姿勢を示している場合、申請をしても不認定となる可能性が非常に高いです。

    そのため、あらかじめ、従業員に解雇の原因となった行為を認めさせ、自認書等を提出させておくこと、労働基準監督署の調査に協力するよう伝えておくことが重要です。

     

    (3)認定または不認定の決定

    調査が終了すると、労働基準監督署は除外認定をするかどうかの判断をします。

    解雇予告除外認定がされた場合は「認定書」が交付され、不認定の場合は「不認定書」が交付されます。

    申請をしてから結果が出るまでの期間は、通常2週間程度です。従業員が調査に非協力的な場合は、さらに時間がかかることもあります。

     

    5,除外認定の申請書の様式や必要書類

    除外認定の申請は、厚生労働省の指定の様式を使用して行います。

    この申請書には、対象となる従業員の情報がわかる資料や、除外事由に該当することの疎明資料等を添付する必要があります。

     

    (1)申請書の様式

    解雇予告除外認定申請書の様式は2つの種類があります。

    天災事変その他やむを得ない事由の場合は「様式第2号」、労働者の責めに帰すべき事由がある場合は「様式第3号」を使います。

     

    ▶参考1:天災事変その他やむを得ない事由の場合【様式2】

    天災事変その他やむを得ない事由の場合【様式2】

     

    「天災事変その他やむを得ない事由の場合【様式2】」は、以下よりダウンロードしていただけます。

     

     

    ▶参考2:労働者の責に帰すべき事由の場合【様式3】

    労働者の責に帰すべき事由の場合【様式3】

     

     

    (2)申請書の書き方

    解雇予告除外認定申請書の記載例は以下のとおりです。

    こちらも参考にしてください。

     

    ▶記載例1:天災事変その他やむを得ない事由の場合(様式2)の記入例

    天災事変その他やむを得ない事由の場合(様式2)の記入例

     

    ▶記載例2:労働者の責に帰すべき事由がある場合(様式3)の記入例

    労働者の責に帰すべき事由がある場合(様式3)の記入例

     

    労働者の責に帰すべき事由の場合は、解雇に至る経緯や事情を具体的に記載する必要があります。申請書の枠内に書ききれない場合は、別紙に経緯書等としてまとめて、申請書に添付しましょう。

     

    (3)必要書類

    除外認定の申請の際は、申請書の他に、対象となる従業員の労働者名簿や、除外事由に該当することの疎明資料等が必要となります。

    申請する労働基準監督書によって、提出を求められる資料が異なるため、申請前に管轄の労働基準監督署に確認することをおすすめします。

     

    1,天災事変その他やむを得ない事由の場合(各2部ずつ)

    • ①解雇予告除外認定申請書(様式第2号)
    • ②対象となる従業員の労働者名簿(生年月日、雇用年月日、職種名、住所、連絡先等が明らかになる資料)
    • ③事業場の被害状況について客観的に判断できる資料
      ・地方自治体が発行する罹災証明書
      ・事業場施設の被害状況全体が把握できる写真 等
    • ④解雇予告日及び解雇日が分かる書面(すでに解雇をしている場合)

     

    2,労働者の責めに帰すべき事由がある場合(各2部ずつ)

    • ①解雇予告除外認定申請書(様式第3号)
    • ②対象となる従業員の労働者名簿(生年月日、雇用年月日、職種名、住所、連絡先等が明らかになる資料)
    • ③「労働者の責めに帰すべき事由」が明らかになる疎明資料
      (例)
      ・解雇に至る経緯について時系列にまとめた資料
      ・社内調査の報告書
      ・対象労働者の自認書や本人の署名・押印のある顛末書
      ・懲戒委員会や懲戒解雇を決定した取締役会の議事録
      ・新聞等で報道された場合はその記事の写し
      ・告訴状の写し(刑事事件を起こしたことを理由に懲戒解雇した場合) 等
    • ④就業規則(懲戒解雇事由の該当部分)
    • ⑤解雇予告日及び解雇日が分かる書面(すでに解雇をしている場合)

     

    6,解雇予告除外認定の事後申請について

    除外認定については、事前に労働基準監督署長へ申請し、認定を受けた後に、従業員を解雇することが原則です。

    解雇を急いでいて結果が出るまで待てない等の理由で、解雇をした後に、解雇予告除外認定の申請をしたいと考えている方もいるかもしれません。

    しかし、除外認定の申請をする前に、解雇予告手当の支払いをせずに従業員を即時解雇した場合は、労働基準法第20条違反となり、労働基準監督署からの是正勧告や、処罰の対象になる可能性があります。労働基準法第119条1号により6か月以下の懲役または30万円以下の罰金の刑罰が定められています。

     

    7,公務員にも適用される

    公務員の場合、一般企業の解雇に相当するのが免職という処分です。

    そして、地方公務員には、一部の規定を除き、労働基準法が適用されることとなっています(地方公務員法第58条3項)。

     

    ▶参考情報:地方公務員法第58条3項は以下をご参照ください。

    地方公務員法第58条3項の条文はこちら

     

    そのため、地方公務員の免職の場合も、労働基準法第20条1項に基づき、30日前に解雇予告をすること、または、解雇予告手当を支払うことが原則的ルールとなっていますが、解雇予告の除外認定がされた場合は、解雇予告手当の支払いなしで即時に免職とすることができます。

    解雇予告除外認定に関して、一般企業と公務員で大きく異なる点は、除外認定を行う機関です。

    一般企業の場合は労働基準監督署長が認定を行いますが、地方公務員の場合は地方自治体に設置された人事委員会が行います。なお、国家公務員は、一部の職員を除いて労働基準法の適用対象外となるため、解雇予告除外認定制度も適用されません。

     

    8,解雇予告除外認定に関して弁護士へ相談したい方はこちら

    咲くやこの花法律事務の弁護士によるサポート内容

    最後に、咲くやこの花法律事務所の弁護士によるサポート内容をご説明します。

     

    (1)解雇予告除外認定の申請に関するご相談

    懲戒解雇にともない除外認定を得るためには、解雇の原因となった行為について、客観的な証拠を集め、本人に認めさせることが重要です。

    除外認定の申請をしたいがどのような手順で進めればよいかわからない、どのような書類が必要かわからない、労働基準監督署の調査にどのように対応すればよいかわからない等、除外認定の申請についてお困りの際は咲くやこの花法律事務所の弁護士にご相談ください。

    咲くやこの花法律事務所では、除外認定の申請だけでなく、解雇の妥当性やリスク、解雇の進め方等、従業員の解雇に関するご相談を幅広く承っております。

     

    咲くやこの花法律事務所の労働問題に強い弁護士への相談費用

    • 初回相談料:30分5000円+税

     

    (2)顧問弁護士サービスのご案内

    咲くやこの花法律事務所では、解雇トラブルの対応や予防はもちろん、その他の企業経営にまつわる法務をサポートするための顧問弁護士サービスを提供しております。

    解雇のようなトラブルに発展しやすい処分は、解雇の有効性や手続きの進め方等を事前に弁護士にご相談いただき、専門的な助言を受けて対応することが重要です。また、日頃からこまめに顧問弁護士に相談いただき、社内の労務管理を整備していくことで、トラブルの発生を予防することができます。

    咲くやこの花法律事務所では、企業側の立場で数多くの事案に対応してきた経験豊富な弁護士が、トラブルの予防、そしてトラブルが発生してしまった場合の早期解決に尽力します。

    咲くやこの花法律事務所の顧問弁護士サービスのご案内は以下をご参照ください。

     

     

    9,解雇トラブルに関する咲くやこの花法律事務所の解決実績

    咲くやこの花法律事務所では、解雇に関して多くの企業からご相談を受け、サポートを行ってきました。

    咲くやこの花法律事務所の実績の一部を以下でご紹介していますのでご参照ください。

     

    成績・協調性に問題がある従業員を解雇したところ、従業員側弁護士から不当解雇の主張があったが、交渉により金銭支払いなしで退職による解決をした事例

    解雇した従業員から不当解雇であるとして労働審判を起こされ、1か月分の給与相当額の金銭支払いで解決をした事例

    元従業員からの解雇予告手当、残業代の請求訴訟について全面勝訴した事案

     

    10,まとめ

    この記事では、解雇予告除外認定の基準や、手続きの方法、必要書類等について解説しました。

    解雇予告の除外認定の条件は、①解雇の理由が「災害等のやむを得ない事情で事業を続けられなくなった場合」または「従業員の重大または悪質な行為等によるものである場合」であること、②事前に労働基準監督署長の認定を受けていること、の2つです。

    従業員が労働基準監督署の調査に協力的でない場合や、解雇の原因となった行為を認めない場合は、除外認定を申請しても不認定となる可能性が高いです。

    除外認定を得るためには、従業員から自認書を取り付けておくこと、労働基準監督署のへの協力を約束させておくことが重要です。

    解雇は、従業員が不満を抱く可能性が高く、トラブルに発展しやすい処分であると言えます。そこに、解雇予告除外認定により解雇予告手当も受け取ることが出来ないとなれば、会社に対する不満は大きくなります。

    除外認定申請をして認定される見込みがどの程度あるのか、そもそも解雇の要件を満たしているのか等を弁護士に相談して十分に検討した上で判断してください。

     

    11,「咲くやこの花法律事務所」の弁護士に問い合わせる方法

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    13,【関連情報】解雇に関するお役立ち記事一覧

    この記事では、「解雇予告除外認定とは?制度の基準や手続きの方法をわかりやすく解説」について、わかりやすく解説いたしました。

    解雇については、前提として実際に従業員を辞めさせたい場面になった際は、解雇ができるかどうかの判断をはじめ、初動からの正しい対応方法など全般的に理解しておく必要があります。そのため、他にも解雇に関する基礎知識など知っておくべき情報が幅広くあり、正しい知識を理解しておかなければ重大な解雇トラブルに発展してしまいます。

    以下ではこの記事に関連する解雇のお役立ち記事を一覧でご紹介しますので、こちらもご参照ください。

     

    解雇の基礎知識関連のお役立ち記事一覧

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    解雇制限とは?法律上のルールについて詳しく解説します

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    解雇方法関連のお役立ち記事一覧

    問題社員の円満な解雇方法を弁護士が解説【正社員、パート社員版】

    従業員を即日解雇する場合に会社が必ずおさえておくべき注意点

    解雇予告通知書・解雇通知書とは?書式の書き方などを解説【雛形付き】

     

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    従業員解雇後の離職票、社会保険等の手続きを解説

    解雇理由証明書とは?書き方や注意点を記載例付きで解説【サンプル付き】

     

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    記事公開日:2022年12月6日
    記事作成弁護士:西川 暢春

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    出版社:株式会社日本法令
    ページ数:416ページ
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