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戒告とは?処分の内容や意味をわかりやすく解説

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  • 戒告とは?処分の内容や意味をわかりやすく解説
    • 西川 暢春(にしかわ のぶはる)
    • この記事を書いた弁護士

      西川 暢春(にしかわ のぶはる)

      咲くやこの花法律事務所 代表弁護士
    • 出身地:奈良県。出身大学:東京大学法学部。主な取扱い分野は、「問題社員対応、労務・労働事件(企業側)、クレーム対応、債権回収、契約書関連、その他企業法務全般」です。事務所全体で300社以上の企業との顧問契約があり、企業向け顧問弁護士サービスを提供。

    こんにちは。咲くやこの花法律事務所の弁護士の西川暢春です。

    戒告(かいこく)とは、従業員に対して、厳重注意を言い渡す懲戒処分をいいます。多くの会社で最も軽い懲戒処分として定められています。度重なる遅刻や短期間の無断欠勤、比較的軽微な業務命令違反就業規則違反などが戒告処分の対象になります。問題社員に対する最初の懲戒処分として行われることが多い処分です。

    戒告処分は、従業員の問題行動に対して厳重注意を与え、行動の改善を促すためのものであり、労務管理の面からも、必要な場面で戒告処分を適切に行うことは重要です。

    ただ、一方で、戒告処分については、従業員が不当な処分を受けたと主張して、訴訟を起こしてくるケースもあることに注意が必要です。

    過去には以下の裁判例があります。

     

    判例1:
    東京地方裁判所判決平成20年4月18日

    大学が出勤簿の虚偽記載などを理由として大学教授に行った戒告処分について、虚偽記載の事実が認められないとして無効としたもの

     

    判例2:
    最高裁判所昭和58年11月1日

    工場内において休憩時間中にビラ配りをした従業員に対する戒告処分が無効とされたもの

    ・参照:裁判所「判決文」はこちら

     

    判例3:
    広島地方裁判所判決平成5年4月14日

    会社が有給休暇の取得日の変更を求めたが、これに応じずに出勤しなかった従業員に対する戒告処分が無効とされたもの

     

    会社がした戒告処分に対して、従業員が抗議して訴訟を起こした結果、これらの裁判例のように、会社側が敗訴するようでは、他の従業員に対して示しがつきません。

    そのため、戒告処分を行う場合は、その処分が後で無効と判断される危険がないかどうかを十分検討したうえで行うことが必要です。

    この記事を読んでいただくことで、戒告処分の処分内容や、会社が戒告処分を行う場合の手続きの流れや注意点について理解していただくことができます。

    それでは見ていきましょう。

     

    「弁護士西川暢春からのワンポイント解説」
    戒告処分については、従業員が処分に反発して、外部の労働組合に加入して団体交渉を申し入れるケースや、前述のように処分の無効を主張して訴訟を起こすケースなど、様々なトラブルに発展するリスクがあります。

    このようなトラブルにも耐えられるように、戒告処分の対象となる事実について十分な証拠を確保したうえで、正しい手続きを踏んで行う必要があります。

    後日の団体交渉や訴訟で戒告処分を撤回させられるような事態を避けるためにも、弁護士に事前相談のうえで、処分を進めていただくことをおすすめします。

     

    ・参照:問題社員対応に強い弁護士へのご相談はこちらをご参照下さい。

     

    ▶参考情報:咲くやこの花法律事務所の問題社員対応に関する解決実績はこちらをご参照ください。

     

    ▼【動画で解説】西川弁護士が「戒告の懲戒処分の注意点と進め方」を詳しく解説中!

     

    ▶戒告に関して今スグ弁護士に相談したい方は、以下よりお気軽にお問い合わせ下さい。

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    1,戒告とは?意味や読み方を解説

    戒告(かいこく)とは、問題行動があった従業員に対して、厳重注意を言い渡す懲戒処分をいいます。

    多くの会社では、就業規則において、軽い順から以下の内容で懲戒処分を定めており、「戒告」は最も軽い懲戒処分とされています。

     

    ・戒告
    減給
    出勤停止
    降格処分
    諭旨解雇
    懲戒解雇

     

    (1)戒告とボーナス

    戒告処分自体は、従業員に経済的な不利益を科す処分ではありませんが、戒告処分を受けた従業員について、ボーナス(賞与)を減額したり、ボーナスの査定にあたって不利益に考慮することも、原則として許容されます。

    ただし、賞与の算定が、売り上げや営業利益に対するパーセンテージにより計算されるなど、計算式が決まっているケースでは、戒告処分を受けた従業員に対しても計算通りに支払う必要があり、戒告処分を理由に賞与を減額することは認められません。

    また、以下の場合は、不当査定として違法になることがありますので注意してください。

     

    • 賞与の査定項目があらかじめ定められている場合で、戒告処分を受けた内容が査定項目に関係がないにもかかわらず、賞与の減額要素とする場合
    • 賞与の査定対象期間とは別の期間の戒告処分を賞与の減額要素とする場合

     

    賞与の査定についても、査定が不当であるとして、訴訟を起こされ、会社が支払いを命じられるケースがあるため、注意が必要です。

    詳しくは以下で解説していますのでご参照ください。

     

     

    (2)譴責や訓戒との違い

    「戒告」に似た用語として、「譴責(けんせき)」や「訓戒(くんかい)」があります。

    これらの「戒告」、「譴責」、「訓戒」はいずれも労働基準法の用語ではないため、その意味については、各会社の就業規則に定めるところによります。

     

     

    通常は、各会社の最も軽い懲戒処分を、会社によって、戒告、譴責あるいは、訓戒と呼んでおり、呼び方の違いにすぎないと考えて問題ありません。

    「戒告」は始末書の提出を求めない処分、「譴責」は始末書の提出を求める処分と説明されることもあります。

    しかし、そのような説明が一般的にあてはまるわけではなく、「戒告」でも始末書を提出させる内容としている就業規則もありますので、必ず自社の就業規則を確認する必要があります。

     

    2,具体的な手続の流れ

    具体的な手続の流れ

    戒告処分は、懲戒処分の一種であるため、懲戒処分のルールにのっとって手続を進めることが非常に重要です。

    以下では手続の流れを順番にご説明したいと思います。

    正しい手続きで戒告処分を行っていない場合、後日、裁判所で処分が無効と判断される理由になりえますので、注意してください。

     

    (1)戒告事由に該当するかどうかを確認する

    従業員に問題があって戒告処分を検討する場合、まずは就業規則の「懲戒」の項目を確認することが必要です。

    判例上、会社は、就業規則で定められた懲戒事由に該当する場合にのみ、懲戒処分を従業員に科すことができるとされています(最高裁判所判決平成15年10月10日 フジ興産事件)。

    これは、懲戒処分になりうることをあらかじめ就業規則で周知することにより、警告を与えておくことが必要であるという考え方によるものです。

    この点は戒告処分も同様であり、就業規則に戒告の理由としてあげられている項目に該当する場合にのみ、戒告処分を従業員に科すことができます。

     

     

    従業員の問題行動や就業規則違反に対して戒告処分を検討する場合、以下の点を確認する必要があります。

     

    戒告処分を検討する場合の確認ポイント

    • 就業規則の「懲戒」の項目で、懲戒処分を科そうとする従業員の問題点が戒告処分の項目としてあがっているか
    • 自社の就業規則に「戒告」という処分が定められているか
    • 自社の就業規則で「戒告」がどのような内容の処分として定められているか。特に始末書の提出を命じる内容になっているかどうか

     

    また、自社の就業規則が正しく周知されているかについても確認が必要です。

    周知されていない就業規則は、裁判所で効力が認められないことが多く、戒告処分を行っても、その根拠となる就業規則が周知されていないときは、処分が無効と判断される可能性があります。

    なお、就業規則の周知については、以下もご参照ください。

     

     

    (2)処分理由についての証拠を確保する

    懲戒処分を行う際は、懲戒処分の対象となる問題行動について証拠を確保することが必要です。

    労働契約法第15条において、懲戒処分が「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合」は、その懲戒処分は無効となるとされています。

     

     

    従業員の問題行動や就業規則違反について、具体的な証拠がないのに戒告処分を行うことは、客観的に合理的な理由を欠く処分として、無効になるため、注意が必要です。

    例えば、セクハラやパワハラなどのハラスメント行為について戒告処分を行う場合、社内において関係者からのヒアリングを行うなどして、ハラスメント行為の有無や内容について十分な調査を行い、証拠を確保しておく必要があります。

    単に被害社員からの申告のみで、ハラスメントを理由とする戒告処分を行った場合、戒告処分が裁判で争われれば、処分についての証拠が不十分であるとして、処分が無効と判断されるリスクがあります。

    なお、ハラスメントの場面における具体的な調査方法については以下をご参照ください。

     

     

    (3)弁明の機会を付与する

    従業員に懲戒処分を行う場合は、従業員に対して、具体的にどのような問題について懲戒処分を予定しているかを告げたうえで、従業員の言い分を聴く手続を行う必要があります。

    これを「弁明の機会の付与」といいます。

    戒告処分のような軽い処分を予定している場合でも、従業員に弁明を述べる機会を与えることが必要です。

    具体的な進め方としては、会社から本人に対して、以下のような「弁明通知書」を交付して弁明の機会を与え、本人から会社に「弁明書」を提出さることが適切です。

     

     

    戒告処分は最も軽い懲戒処分ですが、本人に反省を促すためには、このような手続をしっかり行い、本人に問題行動で処分を受けたことの重大性を理解させることが必要です。

    そのためには、戒告処分を決してメールなどのやりとりですませてはいけません。

    従業員に対面で説明を行い、書面を交付して手続を進めることで、手続に重みを持たせなければ、懲戒処分を受けたという重大性を理解させ、反省を促すことができません。

    なお、弁明の機会を与えずに戒告処分をすると、万が一、戒告処分について訴訟になったときに、従業員側から「言い分も聴かずに懲戒処分をされた」と主張され、裁判所で戒告処分が無効と判断される理由になりますので注意してください。

     

    (4)処分内容を決定する

    従業員による弁明の内容も踏まえて、最終的に会社として戒告処分をするかどうかを決定します。

    弁明書が提出されてから直ちに処分に進むでなく、弁明書の内容を十分検討して、処分をするかどうか、処分の対象となるかどうかを慎重に判断するべきです。

     

    (5)戒告処分通知書を交付する

    戒告処分をすることを決めたら、従業員に戒告処分の理由を記載した戒告書(懲戒処分通知書)交付します。

    戒告書(懲戒処分通知書)の書式や書き方については、以下で詳しく解説していますのでご参照ください。

     

     

    (6)始末書の提出を命じる

    就業規則において、戒告処分の内容として始末書の提出を命じることを定めている場合は、期限を決めて従業員に始末書の提出を命じる必要があります。

    そのため、始末書の提出期限を戒告書に記載しておくことが適切です。

    始末書については、従業員にどのように書かせればよいか教えてほしいとご相談いただくこともあります。

    しかし、会社から始末書の文例を渡してそのとおりに書くように指示することは適切ではありません。始末書は、謝罪、反省の文書ですから、従業員自身に文章を考えさせ、記載させるべきです。

    提出された始末書が体裁が整っていないものであっても、本人の反省の気持ちが表れているものであれば、始末書としては問題ないと考えるべきです。

    一方で、従業員が始末書の提出を拒否する場合や、期限までに提出しない場合に会社としてどう対応するかも検討しておく必要があります。

    この点については、以下で詳しく解説していますので、ご参照ください。

     

     

    (7)社内での公表

    戒告処分を行った場合は、それを社内で公表することも、検討すべきです。

    そもそも、戒告処分をはじめとする懲戒処分には、社内に、懲戒処分を受けた従業員の問題行動が好ましくない行為であることを明確にし、また、会社は問題行動があった場合は適切な処分をすることを示すことで、企業秩序を維持するという目的があるからです。

    ただし、懲戒処分の公表については、のちに裁判トラブルに発展し、その中で、公表が名誉棄損にあたるとして、会社に損害賠償が命じられているケースも存在します。

    そのため、以下の点に注意して公表を行うようにしてください。

     

    社内での公表における注意点

    • 客観的事実のみを公表し、証拠がないことを公表したり、推測による公表をしない
    • 社内の規律維持という観点から必要な範囲での公表にとどめ、詳細にわたる公表は控える
    • 処分対象者の氏名は公表の対象外とし、懲戒処分の内容やその理由となる事実の概要のみを公表対象とする
    • 社内での公表にとどめ、社外には公表しない

     

    懲戒処分の公表については、以下の記事で詳しく解説していますので、参考にご覧ください。

     

     

    「弁護士西川暢春からのワンポイント解説」

    就業規則において、懲戒処分の公表についての規定を事前に設けておくことも、社内での公表が違法とされないための重要なポイントになります。

    自社の就業規則をチェックしておきましょう。就業規則の規定方法については以下の記事を参考にご覧ください。

     

    ▶参考情報:就業規則について!義務や作成方法・注意点などを弁護士が解説

     

     

    3,戒告処分についての裁判事例

    戒告処分についての裁判事例

    戒告処分を行う際は、それに抗議する従業員が会社に訴訟を起こしてくることも想定しておく必要があります。

    過去に従業員が戒告処分が不当であると主張して会社と争った裁判例のうち主なものとして以下のものがあります。

     

    (1)パワハラについての戒告事例

    上司が育児のため午後4時までの短時間勤務制度を利用中の従業員に対し、午後7時から午後8時をすぎて、遅いときには午後11時を過ぎてから電話等により頻繁に業務報告を求めた行為について、パワーハラスメントにあたると判断し、戒告処分を科したことを有効と判断しました(東京地方裁判所判決令和2年6月10日)。

    この事例のように比較的軽微なパワーハラスメントについて、その従業員に初めて懲戒処分を行う場合は、戒告処分や譴責処分、訓告処分等を選択することが適切です。

     

    (2)人事異動の拒否についての戒告事例

    学校法人が配転命令に従わない職員に対して行った戒告処分を有効と判断しました(東京地方裁判所判決平成27年3月20日)。

    職員は、配転命令が、以前から学校に対して意見や疑問を表明することが多かった職員を隔離するために行われたものだと主張しましたが、裁判所はこの主張を認めませんでした。

     

    「弁護士西川暢春からのワンポイント解説」

    転勤や仕事内容の変更などの人事異動は、従業員とトラブルになりやすい場面の1つです。

    人事異動に応じることを拒否された場合の会社の対応については、以下の記事で解説していますので、ご参照ください。

     

    ▶参考情報:人事異動を拒否されたらどうすればいい?企業の対応を解説

     

    (3)業務命令違反をめぐる戒告事例

    最高裁判所判決平成3年12月13日は、従業員の有給休暇の申請に対して、会社が正当に時季変更権を行使して取得日の変更を求めたにもかかわらず、これを無視して従業員が出勤しなかった場合の戒告処分を有効としています。

    時季変更権は従業員が申請した有給休暇の日の変更を求める会社の権利をいいます。時季変更権の詳細は、以下をご参照ください。

     

     

    一方、会社による時季変更権の行使が要件を満たさない場合は、従業員が時季変更に応じずに出勤しなかったことを理由に行った戒告処分は無効となります(広島地方裁判所判決平成5年4月14日等)

     

    (4)接遇態度に関する戒告事例

    児童養護施設の職員が食卓につこうとしなかった5歳児を指導する際に、泣き叫んでいた児童の片手片足を持ってつり下げ、そのまま食卓のあるホールから部屋まで運んで行った行為に対して、この施設を運営する社会福祉法人が戒告処分を科した事例について、裁判所はこの処分を有効と判断しました(東京地方裁判所平成24年10月9日)。

    放置すれば、児童に対する体罰や虐待につながりかねない事案であり、それに至る以前の段階で、戒告処分を行ったことは、施設の労務管理として適切であったといえるでしょう。

     

    (5)戒告処分を無効とした事例

    一方で、以下のケースでは、戒告処分が無効と判断されています。

     

    判例1:
    最高裁判所昭和58年11月1日

    工場内において許可を得ずにビラ配りをした従業員に対する戒告処分について、休憩時間中に平穏な方法で数分間ビラ配りを行ったにすぎないことなどを理由に無効と判断したもの

    ・参照:裁判所「判決文」はこちら

     

    判例2:
    東京地方裁判所判決平成20年4月18日

    大学が出勤簿の虚偽記載などを理由として大学教授に行った戒告処分について、虚偽記載の事実が認められないとして無効と判断したもの

     

    このように、戒告処分が無効とされないためには、処分を行う前に万全な事実確認を行うことや、弁明の機会を与えた際に従業員から懲戒処分について反論があったときはその内容をよく聞き、必要に応じて再度調査することが重要です。

     

    4,懲戒処分のルールを守ることが必要

    戒告処分は懲戒処分の1種であり、戒告処分を行う際は、懲戒処分についての法律・判例上のルールを守って行うことが必要です。

    以下の点に注意してください。

     

    (1)二重処罰の禁止

    すでに懲戒処分を科した問題行動に対して、再度の懲戒処分の対象とすることはできません。

    このルールは「二重処罰の禁止」あるいは「一事不再理のルール」と呼ばれます。

    懲戒処分歴がある従業員に対してさらに戒告処分をする場合は、以前の懲戒処分と同じ問題行動を今回の戒告処分の対象とすることがないように注意が必要です。

     

    (2)過去の会社の対応との公平性にも注意が必要

    懲戒処分については、以前、他の従業員が同様の問題行動をした場合に会社がとった対応との公平性も問題になります。

    形式的には就業規則違反になるけれどもこれまで会社として黙認していた行為や、以前は懲戒処分を科していなかった行為を、今回はじめて戒告処分の対象とする場合、過去の対応との公平性を欠くことを理由に、後日、裁判所で戒告処分が無効と判断される可能性があります。

    以前は黙認していた行為や以前は懲戒処分を科していなかった行為を懲戒処分の対象とすることは、今後そのような行為は懲戒処分の対象となることを社内で明確に伝えた後にのみ許されると考える必要があります。

     

    (3)懲戒処分の相当性

    懲戒処分が問題行動の内容と比較して重すぎることは懲戒処分の無効の理由になります(労働契約法第15条)。

    このルールは「懲戒処分の相当性のルール」と呼ばれます。

    懲戒処分は問題行動の内容に照らして重すぎる内容にならないように常に注意する必要があります。

     

    5,転職時の履歴書への記載について

    戒告処分を受けた従業員が、転職・再就職のための採用面接の場面で、履歴書に記載するなどして、前職で戒告処分を受けたことを申告する義務を負うかどうかについては、明確な裁判例がありません。

    過去の判例上、前職での懲戒解雇歴を隠して就職した場合、そのことは、転職先において正当な解雇理由になると判断しているケースが多くなっています(名古屋高裁昭和51年12月23日判決、大阪地裁昭和62年2月12日決定、横浜地裁川崎支部昭和48年11月21日判決など)

    しかし、戒告処分が最も軽い懲戒処分であることを踏まえると、戒告処分については、懲戒解雇とは異なり、従業員は転職先の会社に申告する義務まで負うものではないと考えることが妥当でしょう。

     

    6,【補足】公務員や弁護士会の戒告制度

    公務員の懲戒制度でも戒告処分という制度が設けられています。

    公務員については、人事院が懲戒処分の指針を定めており、その中で、例えば遅刻や早退を繰り返した場合あるいは、政治的文書の配布行為について、戒告処分が標準的な懲戒処分として定められています。

    詳細は、以下をご参照ください。

     

     

    また、弁護士会でも弁護士に対する懲戒処分制度の中で、戒告処分が設けられています。

    戒告は、「弁護士に反省を求め、戒める処分」であり、弁護士会が弁護士に科す懲戒処分の中で最も軽い処分です。

    弁護士会の懲戒処分については、以下をご参照ください。

     

     

    7,問題社員対応に関する咲くやこの花法律事務所の解決実績

    咲くやこの花法律事務所では、問題社員対応に関して多くの企業からご相談を受け、サポートを行ってきました。

    咲くやこの花法律事務所の実績の一部を以下でご紹介していますのでご参照ください。

     

    業務に支障を生じさせるようになった従業員について、弁護士が介入して規律をただし、退職をしてもらった事例

    不正をした従業員について、弁護士が責任追及をし、退職してもらった事案

    成績・協調性に問題がある従業員を解雇したところ、従業員側弁護士から不当解雇の主張があったが、交渉により金銭支払いなしで退職による解決をした事例

     

    8,咲くやこの花法律事務所の弁護士なら「こんなサポートができます!」

    咲くやこの花法律事務の弁護士によるサポート内容

    咲くやこの花法律事務所では、問題社員への具体的な対応方法や問題社員に対する懲戒処分について、企業側から多くのご相談をお受けしてきました。

    以下では、戒告等の懲戒処分の場面における咲くやこの花法律事務所における企業向けサポート内容をご紹介します。

     

    (1)戒告処分に関する事前相談

    戒告処分をめぐって、従業員と労務トラブルに至ることは少なくありません。

    しかし、だからといって問題行動に目をつぶり、規律のゆるい会社になってしまいますので、処分を行うべき時は、正しい方法で処分を進める必要があります。

    そして、戒告処分をはじめとする懲戒処分に関するトラブルの予防のためには、懲戒処分をする前に専門家である弁護士に相談しておくことが不可欠です。

    咲くやこの花法律事務所では、労務トラブルに強い弁護士が、戒告処分をはじめとする懲戒処分に関する事前相談を承り、個別の事情に応じて適切な処分の内容や行うべき手続の手順、確保しておくべき証拠等について具体的にアドバイスします。

    戒告処分をした後で、ご相談いただいても対応が難しいケースもあり、弁護士に相談せずに戒告処分を行った結果、外部の労働組合などから抗議されて、処分を撤回せざるを得ない事態になることもあります。

    戒告処分をご検討中の企業の方は、事前にご相談ください。

     

    咲くやこの花法律事務所の労務トラブルに強い弁護士への相談料の例

    ●初回相談料:30分5000円+税

     

    (2)戒告処分についての言い渡しの場への弁護士の同席

    戒告処分の言い渡しは文書を交付して行いますが、従業員がその場で不満を述べたり反論をしてきたりすることがあります。

    そして、会社側の不用意な言葉がトラブルの原因となることもあり得ます。無用なトラブルを防止するためには、戒告処分の言い渡しの場に専門家である弁護士も同席することが効果的です。

    咲くやこの花法律事務所では、労務トラブルに強い弁護士が懲戒処分の言い渡しの場に同席し、会社側の立場で適切な応答をするなどして、懲戒処分の言い渡しをサポートしています。

    懲戒処分の言い渡しの際に従業員の反発が予想される場合や懲戒処分の言い渡しに不安があるときは、咲くやこの花法律事務所のサポートサービスをご利用ください。

     

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    (3)戒告処分後のトラブルへの対応

    咲くやこの花法律事務所では、戒告処分の後に従業員とトラブルになり、裁判を起こされた場合の対応や、外部の労働組合から団体交渉を申し入れられた場合の対応についても多くの実績があります。

    裁判所で戒告処分が無効と判断されたり、団体交渉で戒告処分を撤回する事態に至ると、社内の規律を維持できません。

    裁判や団体交渉に発展してしまった場合でも、懲戒処分に関するトラブルに精通した弁護士に相談しながらベストな解決をする必要があります。

    懲戒処分に関するトラブルが生じたときは、咲くやこの花法律事務所に対応をご相談ください。労務トラブルに強い弁護士が迅速に対応し、適切な解決を実現します。

     

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    記事作成弁護士:西川暢春
    記事作成日:2021年03月23日

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    西川 暢春 代表弁護士
    西川 暢春(にしかわ のぶはる)
    大阪弁護士会/東京大学法学部卒
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    小田 学洋(おだ たかひろ)
    大阪弁護士会/広島大学工学部工学研究科
    池内 康裕 弁護士
    池内 康裕(いけうち やすひろ)
    大阪弁護士会/大阪府立大学総合科学部
    片山 琢也 弁護士
    片山 琢也(かたやま たくや)
    大阪弁護士会/京都大学法学部
    堀野 健一 弁護士
    堀野 健一(ほりの けんいち)
    大阪弁護士会/大阪大学
    渕山 剛行 弁護士
    渕山 剛行(ふちやま よしゆき)
    大阪弁護士会/大阪大学法学部法学科
    渕山 剛行 弁護士
    木曽 綾汰(きそ りょうた)
    大阪弁護士会/大阪大学法学部法学科
    渕山 剛行 弁護士
    小林 允紀(こばやし みつき)
    大阪弁護士会/京都大学
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    メディア掲載情報

    メディア掲載情報/フジサンケイビジネスアイ 「わかりやすい・説明親切な対応・迅速なレスポンス」を徹底している弁護士として、フジサンケイビジネスアイに掲載されました。
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    書籍出版情報

    「問題社員トラブル円満解決の実践的手法」〜訴訟発展リスクを9割減らせる退職勧奨の進め方

    著者:弁護士 西川 暢春
    発売日:2021年10月19日
    出版社:株式会社日本法令
    ページ数:416ページ
    価格:3,080円

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